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さくらいろ

60 春が来た

やっと交際が白日の元となり、大学内では大手を振ってイチャつく二人だが放課後は寄り道する事無く、まっすぐ帰るつくししかも総二郎と一緒に帰るのだから、類は心穏やかでは無いしかし、可愛い彼女が「無料で居候させて貰っている手前、お手伝いをしたいの」と言われると無理も言えないそれでも土日は茶事さえなければデートが出来るし、以前に比べ満足しているそれに母親も反対していないやはりバックに家元がついているからだろ...

59 マイペース

火曜日つくしが大学の門をくぐると、待ってましたとばかりに大勢の女生徒に囲まれる「牧野さん、ちょっと宜しいかしら? F4とどう言う関係かしら?」「以前、道明寺様と美作様とは何の関係も無いとおっしゃっていましたよね?」「花沢様が庇うような仕種をされていましたし、汚い噴水の中へ入らせるとはどう言う事かしら?」「西門さまを叩かれましたよね? あの綺麗なお顔を叩くとはどう言う事ですの?」「「「キッチリ説明して...

58 パパとお父さん

西門邸の一室で、つくしは千恵子と西條に向き合っていたつ「今まで本当にごめん。」千「何を謝ってるのよ。 私の方こそ、つくしを悩ませ辛い思いをさせてゴメンね。」西「つくしちゃん。 もう良いから。   私は今まで通りつくしちゃんと話しが出来て、困った時には相談にのれたら、、それで充分だから。」あれだけ無視したりそっけない態度を取ったりしたのに、以前とまったく態度が変わらないそんな二人を困らせ悩ませていた...

57 勢揃い

家「おっ、ここに居たのか。」千「つくし!!」再び、エレベーター付近で声が上がる皆がそちらを向くと、家元と千恵子と西條の姿つ「ママ、、」千「つくし! あんた大丈夫なの?」千恵子はつくしの姿を見つけると、急いで駆け寄るそして上から下へ視線を降ろすと、右手に目が留まった千「大丈夫なの? 他に怪我は?」包帯が巻かれた右手を手に取りチェックをした後、左手を手に取るその手は固く握られたままだ千「こっちの手は?...

56 バカ息子

処置室のドアが開き、類がつくしを伴い出てきたその二人に、総二郎が真っ先に駆け寄る総「ごめん。」総二郎は深々と頭を下げるその姿勢のまま告げる総「本当に許されない事をしたと思っている。 謝っても謝りきれねぇと分かっている。 でも許してくれ。  本当にすまなかった。」つくしは類をちらりと見るその類は、ニコリと微笑むそれを見て、総二郎に向き合うつ「顔をあげて下さい。 もう良いですから。」総「本当にすまねぇ...

55 父親の思い

手当てが終わった類は、直ぐにつくしの元へ移動するそこには未だ俯いたままのつくしの姿手当てされた右手は包帯が巻かれている物の、無傷だった左手はギュッと握りしめたままだその左手を自身の左手でそっと包み込む類「牧野。 父親はずっとあんたの心に居る。  たとえ声や言葉を忘れても、ずっとずっと心の中に居るから。」つ「何で分かるの? 私の記憶の中には、写真の父親の顔しか浮かばない。  この帽子を被った父親の顔...

54 尊敬する兄

祥「やっと初めての挫折か? 俺なんか7歳の頃からずっと味わっていたぜ?」その言葉に総二郎はエッ!と顔をあげる祥一郎は、近くのソファーに座ると、三人も並んでソファーに腰を下ろした祥一郎は前を向いたまま淡々と話す祥「俺の初めての挫折は、総二郎が自らお茶を点てた時だ。  そのお茶を飲んだ時、俺は一生こいつに叶わないと悟った。」総「兄貴、、、」祥一郎は自嘲気味に笑いを洩らすそして再びまっすぐ前を向くが、そ...

53 火傷

直ぐに二人は病院へ運ばれたその間も、つくしは帽子のハギレを握っていたつくしの方は軽い火傷で赤くなっている程度類の方は、右手が水膨れになり見るのも痛々しいその上、額や鼻、頬も赤くなっているそこに総二郎の兄である祥一郎が現れた祥「類? どうしたんだ?」類「えっ? あっ、ここ祥一郎兄さんの病院?」祥「そう。 まあまだ実習生だけどね。   病棟の臨床実習をやっていたら、母さんが類と女の子を連れて来たって聞...

52 パパの帽子

類は車内でつくしにタオルを渡す二人とも、足がずぶ濡れだ総二郎に言われた訳では無いが、この状態で西門邸に上がり込むのは躊躇われるつ「ありがと。」つくしはタオルを受け取ると、足を拭きはじめる類もズボンの裾をまくり、足を拭き始めたつ「ごめんね。」類「何が?」つ「私の所為で、類にまで迷惑をかけたから。」類「迷惑? それ違うから。 あんたの所為なんかじゃない。 それにさっきも言っただろ?  俺にとってもあの...

51 光三郎の怒り

4限目の授業が終わり、ランチへ行こうとした光三郎そこに『大学の中庭で類と総二郎が大ゲンカをしている』という情報が飛びこみ、光三郎は急いで大学部へ向かったそこには総二郎と司とあきらの姿はある物の、類の姿は無い光「あれ? 類さんは?」司「おっ、光三郎! 類は牧野と一緒に家に帰ったわ。」光「そう。 それにしては、兄さん派手にやられたね。 それも類さん?」総二郎の頬は赤くなっているどう見ても叩かれた跡だ総...

50 つくしの怒り

つくしは迷う事無く噴水の中へ入る海岸に落ちていた変哲もない貝殻だけどその一つ一つには、類との思い出がある目を凝らし小さな巻貝を拾うこれは類が『小さくてもしっかり貝の形してる』と不思議そうに呟き、掌に乗せてくれた物小さなさくらいろの二枚貝は『綺麗な色だけど、もう片方はどこだろ?』と探し回った物これは、、と、その時の状況が脳裏に浮かぶそんなつくしの視界が段々とぼやけ、涙がポロリと零れ落ちる水面に幾重に...

49 一触即発

類は昼休みにつくし宛てにSNSを送った<まだ総二郎を見かけないんだけど、昨日は普通だった?><実は昨日いろいろあって>つくしからの返信に、類は眉根を寄せる自分達の付き合いに、文句でもつけたのだろうか?もし納得がいかなかったとしても、当たる相手は牧野では無く俺の方ではないか?と思う<昨日の詳しい話を教えてくれない? 今から時間ある?><今からランチで外に行く所><一人?><うん><じゃ一緒にランチしよ...