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さくらいろ

80 ぽろりぽろり

インターホンから「少しお待ちくださいませ」の言葉があった後、10分ほど待っただろうか?一人の女性が重厚な門の隣の小さな扉から、顔を覗かせた佳「大変長らくお待たせいたしました。 どうぞこちらへ」桜「はい。 突然お伺いしまして申し訳ありません」桜子が中に入ると、小さな扉は自動で鍵がかかるようだガチャンガチャンと幾重にも鍵のかかる音がするさすが花沢邸セキュリティもバッチリですわね、、と感心しながら、佳代...

79 来客

桜子は、イギリス留学を終え、日本へ帰国する事になった就職先はひょんな事で美作に内定を貰ったその為、ギリギリまでイギリスで過ごす事が出来たその中でも、類の結婚相手がつくしで、双子を妊娠中という情報は、桜子の気持ちに安堵を、生活に平穏をもたらしたそんな桜子は、フランス経由での帰国を決めたそれは、一目つくしに会いたいと言う気持ちが強くなったからだ二人が結婚し、双子を妊娠中という情報は、つくしが妊娠4カ月...

78 口が裂けても言えない秘密

大河原社長は、呆然自失のまま会社へ戻るまさかバレているとは思わなかっただが、法的手段に出るとか、マスコミを使って世間に知らしめるといった手段は取らない事にホッとするそれは、『牧野つくしを排除してくれた事に感謝している』まさにその言葉通りだと分かるだが、どこでバレた?ああいう組織は、証拠を一切残さないはずだからこそ、安心していたのだそれなのに、いつのまにか現地のマフィアに金をせびられ続け、そのうえ滋...

77 薄笑い

道明寺ホールディングスの社長室に、大河原社長がやって来た社「楓さん、ご無沙汰ですな」楓「えぇ。 ご無沙汰しております。 合同事業では、大変お世話になりました」社「こちらこそお世話になりました。 司君には、滋のフォローを始め、仕事の取り組み方、進め方など  沢山の事を教えて貰い、本人も俄然やる気になりました」楓「それは良かったです。 私も無事完成出来ました事にホッとしておりますの」社「それで今後の事...

76 信じたくねぇ

司は、エマとの会食からずっと考えていたあの頃、何故俺の身辺を嗅ぎまわっていたんだ?何の目的で?特にビッグプロジェクトをしていた訳でもねぇし、どちらかというとババァの小間使いで奔走していただけだやるなら大河原との合同事業の時にやるべきなんじゃね?そうすれば道明寺は大打撃を受けるし、大河原に対しても多大な補償をする必要があったビッグプロジェクトだし、多大な損害を与えることになれば道明寺のイメージダウン...

75 二つのマリッジリング

つくしは、直ぐに退院した類がつくしと離れたがらないのが大きな要因だ万が一にも、病室内で色々とやり始めたら問題だからだあの強い頭痛は既に治まり顔色も良いただ、記憶はまだ完全に戻っていない色々な言葉が頭の中に響いていたらしいが、、花沢邸に着いた三人は、つくしの体調が気になり早々に帰ってきた聡と共に夕食を取った聡「つくしさん。 頭痛の方はどうだい?」つ「ご心配をおかけしました。 もう大丈夫です。 記憶が...

74 咳払い

類は空港に着き、急いで国際線ターミナルへ急ぐ何で躊躇った?何で司に対し後悔の念を抱いた?あれ程、過去は関係ない!共に未来を考えて歩いていこうと言っていたのに!いや違うな司に対してではなく、つくしに対して顔向けできないと思ったんだ未来を大きく変えたからだがそんな事で、悩む必要は一切なかったんだ俺はつくしを愛しているし、幸せにすると誓えるそして俺と結婚した事を後悔させない自信もあるそれをつくしに伝えな...

73 空港

麗は、類の病室で退院の準備をしていた今日は大事を取り、退院後自宅で休養する事にしている類「つくしの様子は? 体調とか変わった事はない?」昨日は記憶を取り戻し、司とつくしに申し訳なさで一杯だった特につくしの顔を見ると、更に二人に対し謝罪しても許されない事をしたと感じたその為、つくしにかける言葉が見つからなかっただが父親の言葉に勇気を貰った――過去は過去――つくしさんを大切にしろ確かにそうだと感じた俺の妻...

72 つくしの考え

花沢邸に向かう車の中で、つくしは手をギュッと握っていたどうしても指先が震える為、隣りの麗に気付かれたくなかったからだそのつくしの姿は、類の事をかなり心配している様に、麗の目には映る麗「大丈夫よ。 何も心配いらないわ。 今夜は大事を取っての入院なんだから」つ「はい」麗「それより、つくしちゃんの体調はどう?」つくしは、お腹に視線をやるポッコリと出たお腹には、二人の命が宿っているそのお腹をゆっくり擦るつ...

71 驚きの表情

つくしは、類の枕元に座り、頭を撫でる思えばリパリ島で目覚めた時から、ずっと類に頼りきっていた不安の中でも、類の言葉に平静でいられたし、笑顔に勇気づけられ、それが愛に変わるまで時間はかからなかったそれなのに私はフランスへ来て、直ぐ仕事復帰した類の身体を気遣っていただろうか?初めての妊娠で、自分の事ばかり優先し、類に負担を強いていなかっただろうか?いくら自分の両親と言えど、記憶がない今は他人と同じだろ...

誤魔化せる?

コッソリ家に持ち帰ったビニール袋に入った大量のガチャガチャそしてパコンッと一つを開けると、やはりスケスケTバックが出てきたつ「すごっ!」つくしは袋からその真っ黒いスケスケTバックを取り出しマジマジと見る布地があまりにも少ないつ「これ、隠れる? それに穿いた気にならないんじゃない? ノーパン気分?」そんなつくしの家にインターホンが鳴り響いたつくしは、急いでそのTバックをティッシュの箱で隠し玄関に出た...

70 激しい頭痛

それは偶然だった類は、会社で次々と思い浮かぶ戦略をパソコンに打ち込んでいたつくしの食欲も増え、6カ月に入った今では、ポッコリお腹が膨らみ、日々大きくなっているそれに加え、胎動を良く感じるようになったつ「私はあまりアルコールを飲まないけど、アルコール好きの妊婦さんは辛いだろうね。  妊娠中は、ワインも飲めないんでしょ?」その呟きに、ノンアルコールのワインや酒のラベルに『妊婦さんも飲める』と言うフレー...