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ハニートラップ<完>

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「ちょっ、、と待って! 今、本物のつくしを抱いているって言った?」
滋は、恐る恐る尋ねる

「あぁ、、俺達付き合ってるし、愛し合ってるんだから、当たり前の事だろ?」

(今、、付き合ってるって言った?)
(今、、愛し合っていると言いましたか?)

「嘘でしょ? そんな話、一度もお聞きしたことがありません」
「なんでイチイチあんたに話すのさ。
それにデリケートな部分は、なおさら秘密にするだろ?」
類の言葉に、未だ信じられない二人

(デリケートな部分って言うけど、付き合ってる事ぐらい話してくれても良いじゃない?)
(身体の関係まではおっしゃらなくても、花沢さんとお付き合いされている事ぐらいは、この桜子のおっしゃって頂けても良かったのでは?)

その二人に向け、さらに衝撃の言葉を告げる

「さっき、、この牧野ロボットを見分けた点を話したけど、他にもまだある。
それは、俺と二人っきりの時は、『花沢類』と呼ばない。『類』と呼んでいる。
後、牧野には左胸のふくらみの下と右内太ももに、ホクロがあるけど、これには無い」
と、体の関係が無いと分からない部分まで告げる

「それと、右胸とへその上にキスマークが無い。
一昨日、しっかりと着けたから残っていないとおかしい」

なるほど、、と二人は頷く
(確実に、つくしとやっちゃってるね。
確かに、つくしの左胸の下にはほくろがある物)
(先輩の身体を、隅々と見ているからこその発言ですね。
それにキスマークを付けている辺り、、完全に愛し合われていますよね)
 
「それと、、、大河原から電話があった時、丁度二人でまどろんでいたんだ。
牧野が疲れ果てて寝ているから、急いで電話に出た。早かっただろ?」

(そういえば、確かに早く電話に出た。
いつもなら、何度も何度もかけて、やっと通じるか、他の人に伝言を頼んでいたのに)
滋は、うんうんと頷く

「何か企んでるっぽかったけど、温泉があるって言うから来てみただけ」
(やっぱり温泉か~)
(温泉でつられるんですか?)

「いつから、、先輩とお付き合いされていたんですか?」
「春休み頃? 気持ちの確認をしたのは」

(その前から、お二人は仲が良かったですし、二人一緒でいろいろと出歩かれていましたから、全然気づきませんでした。
卒業まで後一年となりましたし、きちんとした形にしたかったのでしょう)

「じゃっ、じゃあ、、体の関係はいつ?」
「夏休みに、花火大会を見に行った時だよ。そこから夏休みは、ほとんど邸に泊まってる。そこから花沢のインターンに行ってもらった」

(確かに、この夏は就活で忙しいと言っていたよね。 どこを希望しているのか聞いても、内定をもらうまでは言えないと言葉を濁したし、滋ちゃんの所においでよ~と頼んでも、首を縦に振らなかった。 その頃にはもう、花沢に決めていたんだ~。 当り前か、、付き合ってるんだし)
(花火大会のムード満点の時に、そのまま関係を持たれた訳ですか、、
まあ、気持ちが通じ合っていれば、自然の流れですし、告白して5か月も経過しています。 初めての行為で緊張だらけだったはずですが、しっかりその緊張を解し、満を持して身体の関係に持ち込んだ訳ですね。 さすがです)

二人は、、今の現状を見て、事の重大さを思い知った


(って事は、、これヤバいんじゃない?)
(これ、、大変な事をしてしまったのでは?)

「あの、、類君。ごめん。 F4皆が、つくしに惚れている事を知ってたし、つくしの初めてを奪う人に、興味があって、、、つい」
「本当にすみません。皆さんと先輩を二人っきりにさせれば、どういう行動をするのか見て見たかったのも事実です」

(つくしの恋人選びから始まった事だけど、F4が、どうやって口説くのかみたかったんだよね)
(先輩と、どうやって関係を持つのか、その手腕を見たかったんです)

「このつくしボットも、ある伝手で手に入れたんだけど、まさかここまでリアルに出来ているなんて思わなくて、、これじゃ、つくし本人が見たら、良い気しないよね。だって、つくしの体に、他の三人が触れているんだもん。類君が怒るのも、無理ないよね、、ごめん」
「すみませんでした」

二人は、布団に頭を擦りつけるようにして謝る
その姿を見て、類は「ふ~」と大きく息を吐く
(こいつら、、きちんと懲らしめないと、今後も何をするか分らないよな)

「この事、、牧野が知ったら、、きっと軽蔑されて、二度と口を利かないだろうな! もちろん、友達関係も崩壊すると思うよ? その覚悟があって、こんな事をしたんだろ?」

(こいつらも、おかしいくらい牧野が好きなんだよな。
だから牧野から絶交されるのが、一番困るはずだ。
牧野の名前を出せば、二度とこんな事をしないだろう)
(そんな事まで考えて無かったよぉ)
(そこまで深く考えていませんでした)

「ごめん、、本当にゴメン。だからつくしにだけは言わないで!」
「すみませんでした。そこまで深く考えていませんでした。
ですから、先輩にだけは内緒にしておいてください」
と、更に平伏す

(この事、、お願いだからつくしには内緒にしてて)
(お願いですから、先輩には内密にして下さい)

その二人の反省を目にしながら、次につくしボットに視線をやる

(これ、、かなりそっくりなんだよな。
でも、これ以上悪用される訳にもいかないし)
その頭に手をやり、ポンポンと叩く

「ご苦労様」
と呟き、チュッとキスをする

(これを解体するには、あそこを押すんだろ?
ほんと、悪ふざけにしても冗談では済まされない。
こんな所に、スイッチを仕込むなんてさ)
その後、そっと下半身に手を入れ、クリに触れた

≪ 終了です。 お疲れ様でした ≫
という機械音の後、ガシャンガシャンとその姿を変えていく

それを類は、神妙な面持ちで見つめている

ガシャガシャーーン、、

ただの鉄の塊になった時、類はポツリと呟いた

「たとえロボットだとしても、好きな女の姿が、こうして変形しながら鉄の塊になるさまを見るのは、、、、やっぱり辛いよな」

二人はもう、、どう言っていいのか分からない
(初めて変形する姿を見たけど、見るに堪えない姿だった)
「ごめん、、悪ふざけ過ぎた」

(こんな風に、顔や体が変形するとは知りませんでした)
「すみません。確かに、先輩がグニャリと変形するさまは、見るに堪えません」

「「 本当にごめん(すみません) 」」
と、再び平伏す

(まあ、これで深く反省したか?
それにしても、これだけの技術、、本当に悪用しないよな?)

「これ、、本当に、商売目的に販売しないだろうな?」
「それはもちろんだよ! それにすごく高いし」

「高くても、あいつらなら喜んで買いそうだけど?」
「その点は大丈夫。二度と作らないようにきつく言っておくから」

(大河原がそこまで言うなら、それを信じるしかないか)
「これで牧野型ロボットは消滅したけど、、まだ牧野の手が残っているんだよね?」

「「 あっ!! 」」
(ヤバイ!非常にヤバい!!)
(先輩の自慰行為お助けマシーンが残っていました)
 
「これだけ精巧なロボットなんだから、手もかなりリアルな物なんだろうな」

(リアルって言うか、、まあ、、本当のつくしのみたいな物なんだよなぁ)
(かなり精巧な物なんです。柔らかさも本当の手の様で)

滋は、急いでその手を持って来る
そしてそれを類の前に差し出した

「これなんだけど、、」

類は、その箱を開ける
そこにはリアルなつくしの手
充電タイプでコードもない
握ると軟らかい
いつも繋ぐつくしの手と、何ら遜色がない

(かなりそっくり。これで握って、動かせる訳だ、、
はぁ、、ほんとこいつら、どこまで悪ふざけを、、
幾ら俺達が付き合っていると知らなかったからだ、、としてもだ、、
これ程精巧な物で、俺らを陥れようとしたことは、決して許される事では無い)
 
その根元にあるスイッチを入れると、指先が曲がる
その横にある弱のボタンを押すと、ウインウインの音と共に、ゆっくりと動き始めた
強にすると、その動きが早くなる
オールにすると、ゆっくりになったり早くなったりと強弱を繰り返す

(なんていうマシーンなんだよ。
これじゃあ、牧野が手で扱いている感じにしかみえないんだけど?)
 
「これ、、かなりリアルなんだけど、、もしかして製造元がこれを商品化して、売り出すって事はないよな? 
つくしロボットは高価過ぎるけど、これなら安価でできそうだし」
と、ギロリと睨み付ける

「もっ、、もちろん、それはない!絶対にない! 
滋ちゃんの頼みだから、無理して作ってくれたんだし、、
でもほんとにここまでリアルな物を作ってくれるとは思わなくて、、
ほんと考え無しだった。ごめん」

(確かに、、これだと商品化すれば、爆発的ヒットをするんじゃない?
まあ、つくしの手じゃ無くて、、一般的な手にすれば、、だけど。
でも今更、そんな事をT.I.Sに言えないし、、)

「もちろん、あいつらにあげたこの牧野の手は、すぐに回収するよな?」
「もっ、、もちろん、すぐに回収する」
「もちろんですわ」

 (とにかく、回収しなくちゃ。でないと、つくしとの友情までも壊れるし)
(回収して、これまでの事を封印しなくては。
先輩との友情だけは、死守しませんと)

二人の言葉を聞き、類は考え込む
(あいつらから、手を回収するだろ、、これは、絶対だ。
でも、この二人がやって来た事の詫びの品は要る訳だし、、
でないと、あいつらの怒りもおさまらない。
この手事態の性能はすごく良いし、あいつらも寂しい夜を、この手で慰めて貰っている訳だし、、って事は、この手が牧野の手じゃ無ければいい訳だ)

そして、瞳がきらりと輝きを放った

「よしっ、、それをリメイクしよう」
「「 リメイク? 」」

 (作り直すって事?)
(作り替えると言う事ですか?)

「あいつら、今頃この手の虜になっているだろうし、あんたらも回収する理由がいるだろ?それに俺は、これが牧野の手じゃなければいいだけだしさ」

「まあ、、」
「えぇ、、」

「この表面のコーティングを変えれば、何の問題もない。
あいつらは、一人寂しい夜を過ごしているだろうしさ、、」

「じゃ、、誰の手を? もしかして、、滋ちゃんの手?」
「私の手に変更ですか?」
と、恐る恐る問う

(もし、滋ちゃんの手にするんなら、それを司に渡そうかなぁ)
(もし、私の手にするのでしたら、それを道明寺さんに使って貰えれば)
 
「いや、、あいつらは今まで散々牧野の手で楽しんでいるんだろうし、、この落とし前は、きっちりつけてもらわないとね」

(じゃあ、、誰の手?)
(誰の手にされるんですか?)

不敵な笑みを見せる類に、滋と桜子の背中にゾクリとしたものが駆け上がった




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