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ハニートラップ<完>

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大河原邸の別荘に、司が到着した
今回は、この別荘で『秋の夜長を楽しもう』という訳のわからない催しをするから、絶対に来いと言われた
 
この忙しい中、、と思った物の、「つくしも呼んでいる」の一言で、参加することを決めた
別荘の玄関を開けると、大河原の使用人が迎えてくれる
 
「道明寺様。お待ちしておりました。中に入られる前に、滋お嬢様からこちらをお読みになるようにと」
と、手紙を手渡された
 
その手紙を開けると、、
【 司!
  今日はそんな催し物はないよ。
  司の気持ちを知っているから、つくしと二人っきりに
  させようと思ってさ。
  滋ちゃんも、つくしの彼氏は、司が一番だと思うの。
  だから頑張ってね。
  あっ、つくしには何も伝えていないから、上手く行っといて。
  使用人も、すぐに帰らせるから安心してね~ 】
 
その文面を見て、司はにやりとする
そして中に入った
 
奥へ進むと、つくしボットが所在なさそうに、隅の方に座っていた
その姿を見るなり、司は言葉に詰まる
そしてボボボッと顔が染まる
 
(まだ、、つくしの姿を見ただけだよ?それなのに、、なにこの純情さは)
(きっと、先輩と二人っきりという事を意識しすぎなんだと思うんです)
 
「どうしたの?顔が赤いけど、、風邪でも引いた?」
つくしボットは、すばやく立ち上がり司の元へ行く
そして、真下から見上げ、そっと司の額に手を当てた
 
「うおっ、、」
その行動だけで、司は一歩後ずさった
なぜなら、つくしの胸の谷間がリアルに見えたからだ
 
(司の視線、、見た? つくしの胸元を見てたよ。
まあ、ちょっと胸の開いた服を着せたんだけどね)
(はい、、まあ身長差から、自然にそうなるのでしょうけど、、
その行動は、中高生のようですね)
 
「ほんと、、どうしたのよ! あんたおかしいよ?」
「そっ、、そうか? べっ、、別に、熱はねぇから」
 
(司、、かなり焦ってるよ~。しかもどもってる~)
(はい、、こういう純情なところ、、
最近の男性には中々見られませんからね。かなり新鮮ですね
 
「そっ、、それより、他の奴らは、急用で来れなくなったんだってさ」
「えっ! そうなの? 私の所には、連絡が来なかったよ?」
 
「あっ、、あぁ、、それだけ忙しいんじゃね?」
「かもね、、じゃ私達も帰ろうか」
「えっ!!!!」
 
(うん。つくしらしい反応だ)
(はい。道明寺さん、かなり焦っていますね)
 
つくしボットは、もうここに用が無いとばかり、玄関へ向かおうとする
その手首を、司は咄嗟に捕った
 
「ちょっ、、ちょっと待て!」
「何?」
 
(この握り方、、普通の人間なら、かなり痛いだろうね。
骨折しているかも知れないよ?)
(はい。道明寺さん、焦りすぎたあまり、手に力が入っていると思います。これは、かなりの減点ですね)
 
「あっ、、あのよ、、もう少しで卒業だろ?」
「そうだね。早いよねぇ。道明寺は、すぐにNYへ行くんでしょ?」
 
「あぁ、、そうなんだがよぉ。お前も一緒に行かねぇか?」
「へっ?」
つくしは、きょとんとした顔をする
 
(司、、焦りすぎ! 
もっときちんと説明してから、一緒に行こうって言わなきゃ)
(周りくどいことが嫌いなんですよね。まあその強引なところが私は好きなんですけど、先輩には伝わらないでしょうね)
 
「無理無理無理。
私、バイトがあるし、NYに旅行だなんて、お金もないし」
 
(はい、、こう来た~。
一緒に行こう=旅行、、つくしの脳内変換はこうだよね?)
(はい。これが告白だとは思いません)
 
滋や桜子の言う通り、司は旅行に行こうと言った訳ではない
自分についてきてほしいと言ったつもりだ
それが伝わらない事に、苛立ち頭をガシガシと掻き毟る
 
「頭、、かゆいの?
まさか、涼しくなってきたから、シャンプーをサボってるとか?
ダメだよ? そのチョココロネの頭って、普通にしてても蒸れるはずだし」
と、くどくどと説教を始めた
 
それを、テレビ画面で見ていた滋と桜子は、吹き出し笑い始めた、、
(出たよ、、つくしの天然発言。
ほんとこのつくしボット、、まるっきりつくしだよ)
(はい。それに、道明寺さんを前にして、こんなことを言えるのは先輩だけです。恐るべし、、ですね)
 
「あ~~うるさい奴だな!シャンプーも毎日やってるよ!
んなことじゃなくてだな、、俺の所に来い!ってんだよ」
「それって、、道明寺の家に泊まれって事? 
でも旅行じゃないって事は、、ホームステイ? 語学留学?
無理だよ、、留学するお金も無いし、、」
 
(ぷっ!!どうなってんの? つくしの頭の中って、、くっくっくっ)
(一応、、これロボットの頭の中なんですけど、、まるで先輩がおっしゃっているみたいで、ほんとにリアルなんですけど、、、クスクスッ)
 
「なんでそうなんだよ! んとに、鈍感なやつだな」
「悪いわね! 鈍感で! あんたの言い方が悪いんでしょ!」
 
(いや、、この場合、つくしロボットが鈍感だと思うよ)
(はい、、先輩ロボットが鈍感すぎるんです。でもそれをなかなか認めたがらないんですよね。凄くそっくりに出来ています)
 
「普通は、あれで通じるんだよ。あのな、、はっきり言うぞ」
「うん」
 
(いよいよだよ。 最初っから、はっきり言うべきだったんだよね)
(はい。 相手は、天然鈍感娘の先輩なんですから)
 
「お前の事が好きだ! 俺様と付き合え!」
すると、つくしボットは、目を丸くして驚く
それから、、数秒後、、

「うっそ!!!」
と、ポツリと呟いた

(上手い! つくしの間の取り方だ)
(はい、、先輩が凄く驚いた時の反応そのものですね)
 
「嘘じゃねェよ!
どうしてか分かんねぇけど、お前しか目に入らねぇんだよ」
 
(言っちゃったね、、、)
(はい、、言いましたね)
(なんか、、虚しいね。 どうしてか分からないけど、つくししか目に入らないって言われたら、私たちはどうしたらいいって言うのよ)
(どうしようもないでしょうね。それが道明寺さんですから)
 
「それでお前はどうなんだよ! 俺様の事、どう思ってんだよ!」
「あっ、、私? 私も、、道明寺が好き」
そう呟きながら、もじもじとする
そして司も照れが出て、この後、どうして良いのか分からない
 
(純情な二人だと、、こんな感じになるんだねぇ)
(はい、、お二人とも、初々しくて、、これはこれでお似合いです)
 
「あっ、、ありがとな////」
「ううん。 私も、ありがと。
私も、いつの間にか、気が付けばあんたばかり目で追ってて、、
でももうすぐ卒業で、もう会えないのかな?って思っていたから」
 
「バ~カ! んな事で悩むなよ! 俺と一緒にNYへ行こうぜ! 
そうすれば、ずっと一緒にいられるだろ?」
「うん。行こうかな? だって、道明寺と離れたくないもん」
そう呟きながら、上目使いで司を見る
すると、、やはりポッと頬を染める
 
(司~~! 可愛いよねぇ。 強引なんだけど、ピュアって言うかさぁ)
(はい、、一途ですし、強引ですけど、、そこがまた良いんですよね)
(それにさぁ、、いつもは威張ってるくせに、こうして可愛い顔もするんだねぇ)
(はい、、やはりこれは、本当に好きな人にしか見せない部分なんでしょうね)
 
司は、そのつくしボットに向かって、ゆっくり顔を傾けた
 
(来るよ来るよ)
(はい、、来ますね)
 
そして、、熱いキスをする
 
(来た~~~♡)
(はい、、なんか、私がされている気分に、、)
(滋ちゃんも~~~♡ 司のドアップだよ~♡)
 (綺麗な顔ですよねぇ)
と、二人はテレビ画面を見つめながら、感嘆の声をあげた




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