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ハニートラップ<完>

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大河原邸の別荘に、あきらが到着した
今日はこの別荘で、『秋の夜長を楽しもう』という訳のわからない催しをするから、絶対に来いと言われた
この忙しい中、、と思った物の、「つくしも呼んでいる」の一言で、参加することに決めた
 
別荘の玄関を開けると、大河原の使用人が出迎えてくれる
「美作様、お待ちしておりました。中に入られる前に、滋お嬢様からこちらをお読みになるようにと」
と、手紙を手渡された
 
その手紙を開けると、、
【 あきら君
  今日は、そんな催しはないよ~
  あきら君の気持ちを知っているから、
  つくしと二人っきりにさせようと思って。
  滋ちゃんも、つくしの彼氏は、あきら君が一番だと思う。 
  だから頑張ってね。
  あっ、つくしには何も伝えてないから、上手く話しといてね。
  使用人も、すぐに帰らせるから安心してね~ 】
 
その文面を見て、あきらは自然に口元が綻ぶ
そして中に入った
 
奥へ進むと、つくしボットが所在なさそうに、隅の方に座っていた
 
「おっ牧野!」
「あっ、美作さん」
 
あきらの声に、つくしボットはパッと顔を上げ、にっこりと笑う
その顔に、あきらはドキドキする

その様子を、つくしボットの目に取り付けられたカメラと、つくしボットの耳に取り付けられたスピーカーにて、別室で見ている二人

(始まりましたね)
(うん、、すごいね。
つくしの声だし、あきら君もロボットだと気付いていないよ)
 
「皆、まだなんだけど、、」
と、つくしボットは、心細そうな声を出す
 
(すごいですね、、声色も不安そうな声で、、凄く自然です)
(うん。かなり高性能だよね)
 
「あぁ、何か都合が悪くなったみてぇでさ。俺一人なんだ」
「えっ!!」
つくしボットは、驚いた顔であきらを見る
そのつくしボットを怖がらせないよう、頭をポンポンと叩きながら、、
 
「まっ、たまには二人でゆっくりするのも良いだろ? なっ?」
「うん、、」
 
(やりますね。 先輩を怖がらせないように気遣っています)
(うん、、しかも自然に、、だよ? 手馴れてるよねぇ)
 
 
「お前は、いつここに来たんだ?」
「さっき」
 
「じゃ、まだ中を良く見てねぇんだろ? トイレとか、風呂場とか、一緒に見て回ろうぜ」
そういいながら、そっとつくしボットの手を取り、別荘内を見て回る
 
(これ、確実に人がいないか調べてるよね?)
(えぇ。
それに隠しカメラが仕掛けられていないかも、チェックしていますね)
(ほんと、用心深いって言うか、神経質だよね)
 
あきらは、二階まで全て見て回り、誰も人がいないことを確認すると、そのまま中庭に出る
そこには、秋桜が咲き、とてもきれいだ
 
(さすがあきら君。ムード満点の場所を選んだね)
(はい。こういうところは流石です)
 
その中庭を、ゆっくりと歩きながら、、
「なぁ、、牧野」
「ん?」
「あのさ、、」
「ん? 何?」
 
あきらは、ゆっくり振り返ると、そこにはきょとんとしたつくしボットの姿がある
そのつくしボットを、ガバッと抱きしめる
 
(おっ! 突然来たよ!)
(我慢できないんでしょうね。今なら邪魔者は誰もいませんし)
 
「俺、、お前の事が好きなんだ。だから、俺と付き合ってほしい」
 
(きゃ~~。告白しちゃったよ~~)
(きちんと告白する点は見直しました。まあロボット相手なんですけどね)
 
するとつくしボットは、ゆっくりとあきらの背中に腕を回す
そして小さな声で、、
「うん、、、私も」
と返事をした
 
(すごいね。ロボットも素直にOKしちゃったよ)
(そのようにプログラムされているんでしょ?)
 
あきらは、その言葉が嬉しく、ゆっくり腕を緩めると、そっとその唇にキスをする
 
(キス、、しちゃったよ。何度も言うけど、それロボットだよ?)
(まあ、、本物の先輩だと思っているんですから、するでしょう)
 
「このまま、俺の物になってくれねぇか?」
 
(俺の物、、って。 OK貰ったからと言って、すぐにやっちゃう訳?)
(それだけ溜まっているんですよ。それに、こんなチャンス、滅多にありませんからね)
 
つくしボットは、少し恥ずかしそうにしながらも、、
「うん、、でも先にシャワーを浴びたい」
「あぁ、、行って来いよ」
「ありがとう、、」
つくしボットは、バスルームへ向かって駆け出した
 
(さすが美作さんですね。今すぐにでも押し倒したいはずですのに、先輩の希望通りにシャワーに行かせました。まあ初めてですし、二人っきりですので時間はたっぷりあるからでしょうね)
(うん、、気遣いのあきら君だね。それにしてもリアルだよねぇ、あのつくしボット)
(えぇ、、声も形もそっくりですし、行動も先輩と瓜二つです)
(それに防水機能も付けてもらったんだ。万が一、バスルームで始まったら、、って考えたしね)
(抜かりはないですね)
(もちろんよ!)
その二人の顔は、まるで悪代官のような笑いを称えている

(あっ、そろそろ戻ってくるよ)
二人は、また画面に注目する
 
 
つくしボットは、体にバスタオルを巻き、おずおずと出てくる
 
(おっ、、やるねぇ、、つくしボット。あきら君を煽ってるよ)
(これもプログラミングしてあるんですよね?)
(もちろんよ。今日一日が勝負なんだから)
 
それを見たあきらは、ほんのり頬を染めながら、つくしボットを抱きしめた
「ありがとう、、牧野」
「何? なんでお礼?」
 
「何か良く分かんねぇけど、、すんげぇ嬉しい。
大切にするから、何も心配いらねぇ」
 
(あきら君の本心だね)
(えぇ、、本心ですね)
 
「何も、心配なんかしてないよ?
だって、美作さんと一緒にいられるだけで幸せだし」
「牧野、、、」
 
あきらは、ゆっくり腕を外し、そして顔を近づけキスをする
優しく緊張をほぐすような巧みなキスだ
 
(上手い! さあすがあきら君! 100点満点だね!)
(はい。緊張を解しています)
 
そのつくしボットの手を取り、布団へ誘った
そこに座らせた後、肩にかかった髪を後ろに払い、、
「痛かったらごめんな」
「大丈夫」
 
「出来るだけ、ゆっくりするから」
「うん」
 
(合格! 痛いに決まってるんだから)
(それに気遣いも完璧ですね)
 
つくしの気持ちを確認した後、ゆっくり横たえさせる
そして、キスをしながら体に巻かれたバスタオルを外し、ゆっくり胸に触れ始めた
 
「あっ」
途端に、つくしボットが声を上げる
 
(凄いでしょ~。胸タッチの仕方で、声も変わるんだよ~)
(凄いですね。違和感が全くありません。これ絶対気づかないですよ)
 
それからも、あきらの巧みな技術が発揮されていく
胸を丹念に愛撫しながらも、何度もキスを落とす
 
(優しいタッチですね。焦らないし、宣言通りゆっくり進めています)
(うん、、合格だね)
 
そして満を持して、、そっと手を下へ伸ばし、クリに触れた
その途端、、つくしボットの口から、機械音がした
 
≪ 終了です。 お疲れ様でした ≫
 
「えっ?」
あきらは、パッと顔を上げると、つくしボットの身体が、ガシャンがシャンと音をたて始めた
 
「うわ~~」
 
何事か分からず、あきらは脱兎のごとく部屋の隅へ移動する
その間も、次々と変化していくつくしボット
最終的に、一つの塊になった所で、その動きが止まった
 
「何なんだ?」
呆然とするあきら、、
そのあきらのいる部屋が、突然開き、滋と桜子が入ってきた
 
「あきら君、、ご苦労様」
「へっ? 滋? 桜子?」
あきらは、呆けた声を出す
 
「美作さん、、さすがです! 
先輩を思う気持ち、Hの仕方、どれも合格点ですわ」
「何だ?それ、、、って、、お前達、、まさか!!」
と、驚愕の表情を浮かべる
 
「うん、、ばっちり見てた。あきら君って、あんなテクを使うんだねぇ」
と、ニンマリとした顔で、あきらを見る

その言葉と表情に、あきらはみるみる青ざめる
と同時に、事の真相が分かり、今度は真っ赤になり憤慨する
 
「お前らなぁ、、いい加減にしろよ!!! ゲスの極みだぞ!!!!」

ところが、二人は意に介さない

「まあ、、落ち着いてよ。これは予行練習と思ってよ?
それに、肌の質感、胸の大きさ、柔らかさも本物と遜色ないんだから、少しは楽しめたでしょ?」
「もちろん、美作さんのテクは、誰にも話しませんからご安心を」
 
「あっ、、これ、、あきら君にあげるね」
と箱を渡す
 
「何だよ、、これ」
「つくしの手、、ウインウイン付き、、ってやつ」
 
「何だよ、、そのウインウインって物は、、」
「まあ簡単に言えば、マッサージ器かな? 
ほらっ、今回、寸止めさせちゃったし、、そのお詫びって事で。
もちろん、指も曲がるし、使い道は色々かな?」
 
すぐさま、滋の意味するところが分かり、あきらは呆れるばかりだ
「バカか!! んな物使えるかよ!」
 
「まあ、そうおっしゃらず」
「そうそう、これマッサージ器としては、凄い効果があるんだから、、
それに、、これを断ると、もう二度と手に入らないよ」
と笑いながら告げる
 
その自信たっぷりの言葉に、あきらとしても興味が湧く
それに、鉄の塊になったつくしボットの性能を見れば、これもかなりの優れ物だと分る
更に『二度と手に入らない』と言う殺し文句が決め手となった

(これ、、マッサージ器って事だけど、あれだよな?
昂る物を手で優しく包み込んで、動かせてくれる物?
それが、、牧野の手でやってくれる訳? 確かに、、嬉しいよな?
それに、こんな事までされたんだし、これを貰わずに帰るのも癪じゃね?)

「とにかく、、二度とこんな事すんなよ!」

「もちろんです。それより今回の予行練習が実ることを願っております。
応援しております」

(やっぱり、先輩の手でやって貰えるのは嬉しいですよね。
本来なら、これだけの事をやっている訳ですから、絶対許せないはずですのに、、先輩の手の効果は大きいようですね)

「滋ちゃんも、つくしにはあきら君が一番いいと思うから、頑張ってね。
もちろん協力は惜しまないから、いつでも言って頂戴」
 
(さすが、、つくし!! あっさり許してくれたよ。
まあ、あきら君を応援するかどうかは分からないけど、頑張ってね)

あきらも、こんな事をされて怒り心頭だが、二人の応援はすごく嬉しい
「あぁ、、ありがとよ。ぜってぇ、今回の穴埋めで、協力しろよな」

「分かってるって~」
「本当にすみませんでした」
と二人の謝罪を耳にしながら、憤りはあるものの、滋からのプレゼントをしっかりと抱えて、別荘を後にした





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