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第四章<完>

4-43 結審

2

デュポン側の弁護士が、ここでやっと手を上げる
弁『この件は、今回の訴訟とは、何の関係もありません』

するとすぐさま、花沢の弁護士が手を上げる

弁『大有りなんです! 先程キャサリンさんは、花沢の妻となり、どれだけ負債の為に尽くし、
  類氏を愛していたかを訴え、
訴訟の軽減を訴えました
  それが全て、偽りである事を証明しなければ、軽減材料として扱われる恐れがあります』

裁『続けて下さい』

裁判長の言葉に、デュポン側の弁護士は、黙るしかない
花沢の弁護士は、一礼した後、話しを続ける

弁『キャサリンさん、、離婚は、あなたが切り出しました。 それも突然です。
  それは、あなたが不倫相手の子供を妊娠したからですよね?
  このままでは、不倫がバレると思ったあなたは、急いで離婚調停に入った。
  ところが、今度は不倫相手の会社が危機的状況に陥ると、すぐさまその子供を堕胎し、
  不倫相手との関係を絶ちました。 違いますか?』

キ『私は、妊娠なんてしていません』

一応否定する物の、その声は、先程までの覇気は無い

弁『少しは認められたらどうですか?
  あなたは、この法廷で、何一つとして真実を語っていない』

弁護士は、きつい口調で言葉を述べ、裁判長の前に、二枚の書類を提出する

弁『妊娠証明書と、堕胎申請書です』

何もかも調べ上げられている事に、キャサリンは負けを認めるしない
ただ、、何も真実を告げていないと言う言葉に、少なからず反論したい
そもそもは、この事が自分を不倫へと向かわせたのだから、、

キ『弁護士さん。 あなたは、何一つとして真実を語っていないと言いましたが、
  重大な事実をここで話したでしょ?
  類は、不能で性交渉が出来ない体だわ。 それは真実だわ』
と、毅然とした態度で述べた

すると、、
ここまで黙っていた類が手を上げる

類『裁判長!』
裁『どうぞ』

その声を受けて、類は立ち上がる

類『キャサリンを、侮辱罪と名誉棄損で告訴します』
キ『ちょっと! 何でよ! 本当の事でしょ!』
と、キャサリンはすぐさま、怒りを込めた言葉で反論する

類『私は、至って普通の健全な体です』
キ『嘘よ!  だって、私がどんなに頑張っても、ピクリとも動かなかったじゃない』

類『そこに愛が無いからです。
  ああいう行為は、愛する人と一つになりたい、、と言う感情から湧き起こる物です。
  まあ、あんたのように、自分の欲求を満たす為だけにやる人もいるが、俺は違う!!
  俺は、そこに愛が無ければ反応しないんです。
  現に、あんたによって無理矢理別れさせられた、俺が唯一愛する女性となら、
  一日中だって愛しあえます』

キ『嘘よ! だってあの人は、貧相な体つきで、顔もそこら辺の、、』
と、侮辱する言葉を述べる
それにすぐさま類が反応する

類『彼女を侮辱するな! 
  彼女は、あんたと違って、俺の容姿やバックグラウンドに惚れた訳じゃない!
  俺の心を癒し、温め、そして仕事の重責を軽くするために努力する人だ!
  俺も彼女の容姿では無く、そんな心の綺麗さに惹かれ愛し合うようになった
  あんたは、ただ俺の容姿に惹かれ、花沢の嫁と言う立場で名声を浴び、
  
贅沢の限りを尽くしたかっただけだろ?
  その上、性の欲求を満たす為に、5年もの間、こっそり不貞を働き、簡単に子供の命を奪う、
  どうしようもない人だ!
 しかも少しの反省も見せず、自分のやって来た事を肯定し続ける
  それのどこが軽減に値する訳?  それを言うなら、俺と彼女の6年間も償ってほしい!!』

類の心からの叫びに、法廷内はシーンと静まり返った

その後、判決を決める為、一時休廷となった
その間、それぞれはドキドキとしながらその時を待っていた
そして再び裁判官と陪審員が入廷し、シーンと静まる法廷内に、裁判長の声が響き渡る

裁『判決を言い渡します。
  デュポンは、業務妨害罪の上、名誉棄損と信用棄損罪も適用し、
  禁固10年の上、花沢側に対し、告訴状通りの損害賠償を命じます。
  尚、キャサリンに対しての侮辱罪と名誉棄損の訴えも受理し、近々公判を行います』

キ『ちょっ、、ちょっと待ってください。 私もですか? それに、そんなお金なんてどこにも、、』

裁『デュポン氏の私産、私財、会社の売却の他に、あなたは婚姻中に、数々の高級品を購入しています
  それらを売り払えば、多少は返せるはずです。 後は、お二人が一生かけて、支払って下さい』

キ『ちょっ、、ちょっと待って下さい! アクセサリーは、私の物で、、』

裁『あなたの公判は、まだこの後の裁判となりますが、それでも相当額の賠償が考えられます
  既にその品々は、差し押さえがかかりますので、
甘んじて受け入れて下さい』
キ『嘘でしょ?』
と、驚愕を見せる

裁『あなたは、まるで宝石を買うような感覚で、類氏を強請ったのでしょう?
  そして、類氏と言うアクセサリーと花沢と言うブランドを、身に着けたかったのでしょう?
  そして、皆の羨望を集めたかった。
  あなたもいい加減、反省し罪を認めたらどうですか?
  これだけの証拠がある上に、未だ反省の色が無いようでは、更に罪が重くなりますよ?
  それに、今後は父親と共に、一生罪を償って下さい。
  類氏と彼女の6年間は、お金で買えない大切な時間ですよ?』

キャサリンは、まだ何か言おうと前のめりになるが、その腕をデュポンが掴む

デ『キャサリン。 もう止めなさい』

その言葉に、キャサリンはギュッと唇をかみしめる

デ『類君。 すまなかった。 私が娘を甘やかした上、娘の頼みを断れなかったんだ。
  責任はすべて私にある。 それぐらい、子供と言う者は、可愛い物なんだ』
と、やっと心からの反省を見せる

類『そうでしょうね。 私も、あなた達がこういうことをしなければ、
  そう言う感情を持ち、毎日幸せで楽しい日々を過ごしていたでしょうね』

類の言葉に、デュポンとキャサリンはエッと言う顔で類を見る

類『彼女は、妊娠していたんですよ。
  私と別れた後も、シングルマザーの道を選び、産み育ててくれています。
  私の分の愛情も、その子供に捧げながら、、です』
デ『子供が?』

類『私もその事実を、つい最近、偶然知りました。 子どもは5歳になります。
  ですが、私は彼女のお腹が大きくなっていく姿も、出産の大変さも、子育ての苦労も、
  子供の成長も、何も知りません。
 あなた方は、私達二人と子供の未来までも奪ったんです』

デュポンは、言葉を失う
そしてキャサリンは、ポツリと呟く

キ『あなたに、、子供? 不能じゃ無かったの?』
類『だから何度も言っているだろ!  俺は、愛する女性としか、そう言う事が出来ない体だって!
  だから、無理やり手に入れた所で、そこに愛や幸せは生まれない!』

やっと分ったのか、キャサリンは意気消沈する
キ『そう、、、』

類『俺は、あんたら二人のやって来た事は、一生許すつもりはない。
  温情を掛けるつもりもない。 でも彼女は違うんだ。
  どんな悪人でも、どんなに傷つけられても、心からの謝罪があれば、
  
簡単に許してしまうお人好しなんだ。 だから、、きちんと彼女に謝ってほしい。
  そうすれば、あんたに突きつけた侮辱罪と名誉棄損での慰謝料は、減額しても良い』

その言葉を受け、デュポンは類に深々と頭を下げる

デ『本当にすまなかった。
  類君や花沢に多大な迷惑をかけた上、君の、、いや君達の貴重な時間を奪ってしまった。
  本当に申し訳ない』

キ『初めから、勝負になっていなかったのね。 でもこれだけは言わせてくれるかしら?
  あなたと初めて会った時、本当にあなたの事が好きになったのよ?
  それくらい、あなたは一番光ってた』

類『それは、俺自身が輝いていた訳じゃない! 彼女が俺を輝かせてくれていたんだ。
  だから、彼女を失った時、俺は輝きを失くした。
 
 だから、あんたには、つまらない男にしか映らなかった。 そうだろ?』

キャサリンは、まさにその通りだと思う

キ『えぇ、、そうだわ。 ごめんなさい。
  私ったら、その事に気付かず、必死にあなたを手に入れる事だけを考えていたわ』

類『分かったんなら、今度こそ心を入れ替えて、本当に愛し愛される相手を探すんだね』
キ『もう無理よ。 お金も何もなくなっちゃうんだから。
  これから必死に働いて、あなたに返済していく身になるんですから』

類『彼女もそうだったよ』
キ『えっ?』

類『彼女の家も貧乏で、借金を抱えていたけど、努力を惜しまなかった。
  俺との付き合いの中でも、一度として俺のバックグラウンドに縋るんじゃなく、
  必死に働いて少しずつ返済をしていたよ。
  そんな彼女が、俺の目には凄く眩しく映った。
  だからあんたも心を入れ替えれば、そういう相手が見つかるんじゃない?』

キ『そうかしら? でも、、頑張ってみるわ。 とにかく、ごめんなさい。
  彼女にも、酷い事をしたと謝っておいてくれるかしら? もう会う事もないから、、』
類『あぁ、、』

こうして裁判は、結審された
その一部始終を、カメラを通して全世界の人々が目にする裁判となった
もちろん、キャサリンの傲慢な顔も、嘘八百の言葉も、身勝手な行動も、、
そして類の切実な言葉も、表情も、一途な思いも、、、全て、、

法廷が解散となった時、、
類自身は、やっと終わった、、と安堵した






***
キャサリンをぼっこぼこにする会の皆様
生温い制裁だったでしょうか?
お許しくださいませ
それでも、テレビ中継をされているし、これ程の汚名はありませんよね?
って事で、お許しくださいね


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2 Comments

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2018-07-07 20:28

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りおりお
Re: pu~様

りおりお  

2018-07-07 21:12

今回の大雨ですが、こちらは金曜日に緊急エリアメールがジャンジャン鳴り響き、家の中で怖いなぁと思いながら過ごしていました
丁度長男が非番で休み、娘も電車がすべてストップと言う事で大学に行く事が出来ず家で待機で皆で過ごせたので心強かったです
至る所で川が氾濫し、土砂崩れがあり、、と、急に平穏な日常が奪われ、心が痛みますね

そんな中、こちらのブログ作品が癒しになるかどうかは分かりませんが、誰かの心の平穏に繋がるのなら嬉しい限りです
頑張らねば、、ですね

誤字修正しました
ありがとうございました

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