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今でも…<完>

71 ホワイトデー

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3月に入った

類 「田村、、これを送って欲しい。 書留で頼む」
と、B5サイズの花沢社用封筒に入れた物を手渡す

その宛先を見た後、、
田 「畏まりました。 それでは、今から直接、郵便局へ持って参ります」
類 「ん、、宜しく頼む」

秘書の迅速な対応に、さすがだな、、と思う
あの封筒の宛先は、アメリカNY、、そう、パーカーカンパニーNY本社の牧野宛て

部署までは分からないし、そこで働いてるかどうかも分からない為、、
ジョージ・パーカー氏付き、牧野つくし宛てという、不思議な宛先だ
それでも、会社当てだし、ジョージ・パーカー氏には届くだろう
そこから、牧野の元へ辿り着くはずだ

会社当てに送付と言う事で、会社用の封筒にし、裏にはキチンと俺の名も記した
たぶん、あれ程の会社だ
小包とかだと、検閲も厳しいだろう、、
その点も考え、中はジョージ氏宛ての手紙と牧野宛のカードと、
牧野の友達から預かった、誕プレのみを入れた

とにかく、牧野に今の俺の気持ちを伝えたい
数々の報道がある中で、俺の気持ちを伝える術は、、今も昔も、、文のみだと思うから。

どうか無事、、牧野の手元に届きますように、、
そして、周りの男に目を向けませんように、、
と、祈りを込めて、田村を送り出した

***

3月14日、、
仕事中の私の元に、ジョージおじ様から、電話が入った

ジ 『つくし、、今から、私の元へ来れるかい?』
つ 『はい、、直ぐに伺います』
第一秘書に断りを入れ、直ぐに会長室へ向かった

コンコン、、、

つ 『失礼します』
ジ 『やあ、つくし、、悪いね、仕事中に』

つ 『いいえ、、』
そう言いながら、ジョージおじ様の机へ向かう

ジ 『実は、、今日、私の元に、これが届いてね、、 私宛兼、つくし宛てなんだが、、』
つ 『はっ? 何ですか? それ、、』

ジ 『送り主は、、、花沢類君だよ?』
そう言いながら、ニッコリと笑みを見せ、私にその封筒を差し出す
それを受け取る手が、自然に震える

つ 『何で?』
ジ 『ほらっ、、アカデミー賞での模様が、どうもテレビで放送されたらしい。
   それで類君に、つくしの居場所が分かったんじゃないかな?』

つ 『ああ、、あれ放送されていたんですね。 
   そう言えば、沢山テレビのクルーが居ましたよね』
と、納得する

ジ 『それで、、その中身は何かな? 良かったら、ここで開けてくれるかな?』

おじ様に言われるまま、その場で封を開けていく
中には、二つの手紙と、小さな包みが一つ

封筒には『ジョージ・パーカー氏へ』と『牧野へ』と、書かれていた為、おじ様の物をそのまま渡す
おじ様は、それをすぐに開封し、サッと目を通した後、その手紙を私に渡して来た

ジ 『読んでごらん』

おじ様に言われるがまま、それを広げゆっくり目を通す
当り前だが、それは英語で書かれていた

  ジョージ・パーカー氏へ
  
   ご無沙汰致しております。
   牧野つくしが、そちらでお世話になっているご様子。
   この間、アカデミー賞のテレビの報道を見て、初めて分かった次第です。
   
   実の所、私はこの5年半と言うもの、ずっと親友の仮面を被って、彼女に接して来ました。
   ですが、私の気持ちは、一向に静まる事無く、ずっと彼女だけを思い続けています。

   その気持ちが抑えられなくなり、昨年末、彼女の婚約者でもある道明寺司に会った所、
   既に二人が別れていた事を知り、愕然としと同時に、途方に暮れていた次第です。

   電話もメールも繋がらなく、行方不明のまま、ただ月日が流れていく日常の中、
   偶然、ジョージ氏の元にいる牧野を見つけた時は、本当に嬉しく、一筋の光明が差しこんできた思いです。
  
   もしこの手紙が、無事ジョージ氏の元へ届きましたなら、どうか同封の封と包みを、牧野に渡して頂けませんか? 
   よろしくお願い致します。
                                  花沢 類

   追伸
   ジョージ氏のお孫さんが、牧野にモーションをかけているご様子。
   でも、、牧野だけは、譲りません 


一通り、その手紙を読み終え、顔を上げると、、ジョージおじ様は、優しく笑う

ジ 『どうやら、、類もつくしの事が好きらしいな。 良かったじゃないか、、
   それで、つくしの方には何と書いているんだい?』

言われるまま、私は封を開ける
中には、二つ折りのカードの様だ

表面は、チューリップの花が二輪プリントされている
中を開くと、、日本語で書かれている

≪  牧野へ
   親友と嘘をついてゴメン
   あんたの事が、好きなんだ。 ずっとずっと好きだった。
   何度フラれても、どうしても諦められない。
   あんただけを、愛してる、、今までも、今も、、そしてこれからも  ≫

その下の方に、小さな字で、、
≪ 追伸、、色々報道されているけど、俺の言葉だけを信じて、、HAPPY WHITEDAY ≫

読み終えた時、目には涙が溜まってくる
そんな私に、おじ様が優しく問う

ジ 『何と書いてあったんだい?』
類の日本語の文章を、英語に訳しながら、おじ様に読み聞かせる
そうしながらも声は震え、涙がこぼれ落ちる

そんな私の頭を撫でながら、、おじ様は、ハンカチを差し出した
涙が落ち着いた所で、もう一つの包みを見る

そこには、メモが添えられていた
≪ 牧野の親友から、預かっていた。 あんたの誕プレだって ≫

なんだろう、、と、開けてみると、、
中からは、赤いお守り、、しかも恋愛成就と書かれている

そのお守りにも、小さなタグが付けられており、、
≪ 自分の気持ちに正直にね 優紀 ≫
と書かれていた

ジ 『つくしは、この雑誌を読んだかな? 類が発言した、日本の雑誌だが?』
つ 『いいえ、、』

ジ 『読んでみると良い、、多分これが、彼の本音だろうから』
つ 『はい、、』

ジ 『つくし、、その涙は、嬉し涙かな? それとも、困った涙かな?』
つ 『、、、嬉し涙です。 凄く、、凄く、、嬉しいです』
と、涙をこぼしながらも、本当に嬉しそうに、ジョージに向かって笑った

ジ 『そうか、、、嬉し涙か、、』
と、ジョージは、少し遠くを見ながら、ポツリと呟いた



つくしが、雑誌と手紙、お守りを大切に持ち、仕事に戻った後、ジョージは電話を掛ける
ジ 『花沢物産フランス支部の、花沢社長に、電話を繋いでくれ』










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