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さくらいろ

65 ⑧(爆弾発言)

2018/04/27
牧野つくしという女<完> 0

大河原邸の前に、次々と高級車が横付けされる
そして中から、類、司、あきら、総二郎、花沢夫妻、田村が降りたつ

類 「司、、悪い、、パーティーがまだ途中だろ?」
司 「んな事は、どうにでもなる」

類は、両親の姿を目にし、二人もパーティーを抜け出した事が分かる

類 「父さん、母さんまで、、、抜け出して来た訳?」
聡 「当り前だ。 これを理由にお前がフラれたら、私達は、お前に一生顔向けできん」

類 「確かにね、、俺、一生口利かないかも。
   あっ、牧野の怪我は、左手首の骨折で、全治二ヶ月。
   頭とかは打ってないから」

麗 「それで? キチンと直るの?」
類 「ん、、ほぼ治るって、、後は、リハビリ次第らしい」
花沢夫妻はそれを聞き、ホッとした表情をする

司 「んじゃ行くぞ!」
司が先導する形で、インターホンを鳴らす
そして中に案内された



滋達の元へ、使用人が来客を告げにきた
滋 「よし! んじゃ私達で、ぐうの音も出ないくらい、ビシッ!と言ってあげるから」
桜 「そうです。 
   何を考えているのか分りませんが、よくもいけしゃあしゃあと来られたものです」
優 「つくし、、大丈夫だから。 私達がついてる」
と、三人は、つくしに向かって力強い言葉を掛ける

滋 「そうよ! つくしは黙ってな。
   滋ちゃんが、つくしの代わりに、言いたい事を全て言ってあげるから」
と、勢いよく立ち上がる

それに続く様に、桜子も立ち上がる
桜 「私もです。 今、凄くムカついているんですから」

優 「つくしは、ここに残ってる? 顔を見ると辛いでしょ?」
気遣いを見せながら、優紀も立ち上がる

つ 「ううん、、最後ぐらい、キチンと顔を見て言いたい。
   それにこのままじゃ、忘れられなくなりそうだから」
そう言いながら、ゆっくりと立ち上がった

そして、4人でしっかりと頷きあい、リビングルームへ向かった



ドアを開けると、4人の足が一瞬止まる
(滋: 何で司まで? それに、あれって、花沢社長なんじゃ? その隣の女性は、お母さん?)
(桜: 何であきらさんまで? それにあれって、花沢物産の社長では? 
    その隣の女性は、もしかして葉山さんのお母さま?)
(優: 何で西門さんまで? それにこの人数の多さは何?)
(類一人じゃない、、ご両親や田村さんまで、、何で? 
 皆で別離を説得しなくても、もう気持ちは固まってるのに)

50畳程はあるリビングルーム
その中央にある大きいソファーセットに、7人が座っている
その前に、4人は腰掛けた

7人の目にも、つくしの憔悴しきった姿が、痛々しく見える
それに、左手首には包帯が巻かれ、それを庇うように、右手を添えている
4人が座ると同時に、使用人がお茶を置く

そして、下がっていったのを見て、類が口を開いた

類 「牧野、、、ごめん、母さんが誤解して」
麗 「つくしちゃん、、、ごめんなさい。 私、つくしちゃんの顔を見間違えていて、、」
類の言葉に被せるように、麗が大きな声を出す

(誤解? 何が?)

類 「母さん、、ちょっと黙ってて!! 牧野、、ホントに誤解なんだ。
   母さんは、あんたを仕事モードの顔で認識しててさ、、
   今の本来の姿を見て、芸能人だと勘違いしたみたいでさ。
   俺が、芸能人を連れ込んでいると、誤解して、あんたにキツイ事を言ったらしい。
   俺も迂闊だった。 
   きちんと母親に話し、写真でも見せておけば、こんな事にはならなかったのに、ホントにゴメン」
と、頭を下げる

麗 「ほんとにごめんなさい。 私ったら、あの平安美人の方が、つくしちゃんだと思ったの。
   こんな可愛い人だとは、全然思わなくて、、ほんとにごめんなさい」
と、麗も頭を下げた

聡 「牧野さん、、本当にすまなかった。
   だからどうか、会社を辞めないでくれないか?」
と、聡まで頭を下げた

花沢家の三人が、頭を下げる姿を見て、F3も田村も、ハラハラと見守っている
特に、総二郎に至っては、あきらに急に呼び出されただけで、詳しい話を聞いていない
ただ、二人の関係が、非情に危うい状態だと言う事が分かる

T3の方も困惑気味だ
(滋: 葉山と母親が頭を下げるのは分かる、、でも、何で花沢社長まで?
    確かにつくしは、仕事が出来るけど、、社長が頭を下げる程の人物って事?)
(桜: 花沢にとって先輩は、無くしたくない人材って事でしょうけど、
    社長までわざわざ来て、説得するなんて。 先輩って、そんなに凄いんですか?)
(優: 葉山さんと母親が似ているのは分かります。
    でも、どことなく花沢社長にも似ているような?)

すると、つくしの小さな声が聞こえる
つ 「無理です。 もうこれ以上、耐え忍ぶのは、、、
   二股かけられても知らないフリは、、もうできません」

つくしの言葉に、F3と花沢夫妻、そして田村は、、
「えっ?」と言う表情で、類を見る

(麗: 二股?って言ったわよね?)
(聡: 類! お前ってやつは、、牧野さん以外にも女遊びを?)
(田: 類様、、、他にも女性を?)

(司: おいおい、、お前、何やってんだよ)
(あ: つくしちゃん一人に、目覚めたんじゃねぇのか?)
(総: 女の身体に溺れた訳? まるで、昔の俺じゃねぇか)

その類は、目を見開き、驚き過ぎて声すら出ない
(何? 二股? 知らないフリ? 耐え忍ぶ?)

(滋: この顔、、、何で知ってんだ?って顔してるよ!! 
    ふん!女を甘く見るんじゃないわよ!)
(桜: 認めましたね。 この顔が何よりの証拠です)
(優: つくし! 良く言った! 情にほだされて、ズルズルするかな?と心配になったけど)

類 「牧野? 何を言ってる? 二股?って、、、何の事?」

(滋: こいつ、、、知らばっくれるつもり?)
(桜: まさか! この場に及んで、しらを切り通すとか?)
(優: 男らしくない! 正々堂々と非を認めなさいよ!)
三人は、フツフツと怒りが湧いてくる

滋 「あんたねぇ、、いい加減にしなさいよ!」
桜 「そうです、、素直に認めて謝罪して下さい」
優 「最後ぐらい、男らしく認めたらどうですか!」
三人は、鼻息も荒く、類に言い放つ

その姿に、目の前のF4もビックリし、目を丸くしている
司 「おい、、滋?」
あ 「おい、、桜子? 落ち着け!」
総 「優紀ちゃん?」
F3に至っては、ポツリと小さく呟く

類に至っては眉間にしわを寄せ、、
類 「全く意味が分らない、あんたら黙っててくれる?」
と言い放った

冷ややかな声で、ビシッと言い放つ類に、三人は怒り心頭に達した






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りおりお
Admin: りおりお
こちらは二次小説『類つく』のお部屋となっております
そういった類の物が嫌いな方は、回れ右をしてご退場ください
ヤフーブログ『類❤だ~い好き』から引っ越して参りました
引き続き類君とつくしちゃんの幸せな姿をお届けできればと思っております
尚、ブロ友は現在受け付けておりません
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