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きらきらひかる<完>

70 意思疎通

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類が家庭教師として紹介され、驚きつつも、やっと平常心を取り戻し、4人は向かい合う形で座った

父 「千恵子、、お前達は、明日引っ越しなさい。 引っ越し業者も、既に手配してある。
   新しい住居は、私の会社の社宅だが、今のアパートより広いし、家賃もかなり安い。
   それに、会社にも英徳にも近い。
   あの社宅なら、同じ部署で働く者も多いから、新参者もすぐに溶け込み、
   仕事もやりやすいはずだ。
   一度家を出たお前には、社宅の方が住みやすいだろう?
   それに、お前の夫も、その方が気兼ねないだろう?」

千 「はい」

父 「それと、つくしと同様、進も英徳高校に通わせなさい。
   できれば進には、私達の右腕になってもらいたい。
   まあ、本人が他に進みたい道があれば、話は別だがな。」

千 「進にも相談してみます」
と、二人は今後の住居や、仕事の話について話を始めた



一方で、類とつくしは、、
類 「これで、牧野は英徳に通えるな」
つ 「でも、、受験もまだだし、合格するかどうかも、、」

類 「大丈夫。 その為に、俺があんたの家庭教師をするんだし、、
   でも、スパルタでいくよ。 半年しか時間が無いからね」

つ 「うん、、せっかく貰ったチャンスだもん。 絶対に掴みとりたい」
類 「そうそう、、その意気込みは大切だよ。 
   まあデートは、あんたが合格してからになるけどね」

つ 「デート?」
つくしは頭を傾けながら、ポツリと呟いた後、ハッと我に返った
(ヤバイ!! 私が女だって事、まだ話していない)

つ 「あっ、、あの、、花沢類!」
類 「ん?」

つ 「落ち着いて聞いて欲しいんだけど、、、」
類 「何?」

つ 「それを聞いた後も、見捨てる事無く、家庭教師をやってくれる?
   それで、、、今まで通り、、付き合ってくれる?」
(つまり、かなり成績が悪いとか? 英語が苦手って言ってたけど、数学とかも? 
 いや社会かな? まあ、、頭の良さと人の良さは、関係ないだろ?)
(女だと分っても、今まで通り、友達として受けいれてくれるかな?)

類 「大丈夫、、見捨てる筈がないだろ!
   俺達は、同じ目標に向かって、これからも歩いていくんだからさ」

(それは無理なんだってば! だって、私、弟じゃ無くて妹って存在になるんだし、、
 それを受け入れてくれるとは、、とても、、思えないし、、、
 でも、、せめて、、友達と言う存在でありたい)
(成績で人生が決まる訳じゃない。 万が一、どうしようもなく悪い教科があれば、
 こっそり裏から手を回そうか?
 大学に入らない事には、切磋琢磨し支え合っている姿を、両親に見せられないしな)

つ 「本当に、本当だな! 絶対に、軽蔑するなよ!」
(気持ち悪いとか、騙していたとか、、、男漁りしていたのか、、とか、、
 そんな風に思われたくない)

類 「しないよ、、何? それくらい重要な事?」
(どんだけ成績が悪いんだ? まさか全て赤点とか?
 中学の範囲から、やり直しが必要とか? だとしたら、半年で間に合うかな?)

つくしは、ごくりと固唾を呑む
その姿に、類もごくりと固唾を呑んだ

つ 「実は、、、実は、、、」
類 「実は?、、、」

つ 「花沢類は、知らないだろうけど、、、」
(何? この前振り、、、やっぱり中学生レベル? 
 まさか、、、小学生? もしかして九九からとか?)

つ 「俺、、、女なんだ!!!」

一際大きい声で叫ぶ。
その声の大きさに、類はもちろんの事、、隣りで会話していた重吉と千恵子も、思わずつくしを凝視する

一方、、つくしの方は、下を向いたままで、皆の視線に気付かない

つ 「あの、、、私、本当は女で、、、ずっと、花沢類を騙していたんだ。
   初めは、父親の借金返済の為に、頑張ろう、、、って参加したんだけど、、
   入ったら意外に楽しくて、、
   もちろん、花沢類とペアだったから、最後までやり遂げられたんだし、
   凄く助けて貰って、、感謝してる。
   しかも、、後半は、本当の兄弟の様に世話を焼いてくれて、、、凄く嬉しくて、、」

(女って事は、知ってるよ!! だから、付き合おうって言ったんだし、、
 ん? という事は、、こいつ、俺の事は、兄としか思っていないとか?
 嘘だろ? 俺の一方的な片思い? でも愛してる、、って言ったよな?)

類は、恐る恐る聞いてみる
類 「キス、、、したよな?」
つ 「あっ、、うん、、海外じゃ兄弟でも、挨拶でキスするんでしょ?
   私、海外に行った事無くて、全然知らなくて////」

(つまり、、兄弟のキスと思っていた訳? どこをどうとったら、そうなる訳?
 海外でも、兄弟でキスなんかしないよ)

類 「じゃあ、あんたはずっと俺の事を、兄として見てた訳?」

つ 「何度、そう思おうとした事か、、でも、どうしてもそう思えなくて、、
   花沢類が彼氏とか恋人だったら、どんな良いかと思ってて、、
   でも、女だとバレたら、花沢類の容姿やバックグラウンド欲しさに近づいた、、
   変な女だと思われそうだし、、そんなので嫌われたらイヤだし。

   でも、、、でも、、、だんだんと花沢類のスキンシップが激しくなってきて、、
   まさか、、花沢類が、、その、、、ゲイだとは知らなくて、、」
その言葉に、類は目を見開く
(ゲイ? それって、、俺の事?)

つ 「いや、、あのね、、差別している訳じゃないんだよ? いろんな形の恋愛ってあると思うし、
   でも、、男好きの花沢類なら、どんなにあがいても、私じゃ受け入れて貰えないじゃない?
   根本的な部分が違うし、、、胸は小さいけど、、、その、、シメジもエノキも付いていないし、
   どうしても、男になれないし、、、やっぱり男好きなら、その部分が必要不可欠だろうし、、」
と、語尾はだんだんと小さくなり、顔も下を向いたまま、ブツブツと呟く

(つまり、、俺の事が好きって事だよな? なら、何の問題も無い。
 しかし、、どこをどう誤解すれば、俺が男好き?って発想になるんだ?
 俺は、立派な女好きだ! って、これじゃ、あいつらみたいだよな。
 じゃなくて、好きになった女に一途な男なんだ! って感じなんだけど、、)

類 「あのさ、、俺が気付いていないと、、本気で思ってた訳?」
その言葉に、つくしはパッと顔を上げる

類 「同室になったその日に、気付いていたよ。
   そして、ドジなあんたを、皆にバレない様、必死で守ってた」

(知ってた? 嘘でしょ? だって、一言もそんな事、言わなかったじゃない)

つ 「うっそ!! 知らなかった」

(そうだった。 こいつはこんな奴だ。 ドジで鈍感、、そして純粋。
 声に出して伝えないと、まるっきり分ってくれない)
類 「参ったな、、どこをどう誤解するば、俺がゲイになる訳?
   俺、キスする前に、自分の気持ちをキチンと伝えたけど、、気付かなかった?
   牧野つくしが好きだ、、って言っただろ?」

つ 「だけど、、『俺は男だ』って確認したら、『分かってる』って言ったし」
類 「あれは、、セミナーの間や皆の前では、、って事だろ?
   だから、二人っきりの時とかには、、ハグしたり、、キスしたり、、、」

つ 「あっ/// あれって、兄弟のハグやキス、、だとばかり、、
   だって海外では、挨拶する時に、男同士でキスするって言うし」

類 「いつ、、そんな事、言った? 
   海外でも、男同士でキスするのは、生粋のゲイぐらいだよ。」
つ 「ほらっ、、最後の指令で、、展望台に行った時、、、キスされて、あれ?って思って、、
   『何時もするのか?』って聞いたら『海外では、挨拶だし』って言ったよね?」

(ちょっと待て、、あれって、そう言う事だった訳?
 てっきり俺は、『いろんな女と、いつもキスするのか?』と受け取ったから、
 海外では、挨拶代りって言っただけで、、、
 これ、、かなり誤解の上に、成り立ってんじゃない?
 参ったな、、キチンと意思疎通が出来ていなかった訳か、、
 そう言えば、こいつの前で、『女だと知っている』とは、一度も言った事無いか?)

類は、一度大きく息を吐き、気持ちを落ち着ける
類 「あのさ、、改めてキチンと言うよ。 
   俺は、あんたが女だと知っていた、、知っていた上で、黙っていたんだ。」
つ 「何で? 何で黙っていたの?」

(何で? そりゃ、、好きな奴と少しでも長く一緒にいたいから、、に決まってるだろ!
 でも、、キチンと言わないと、またこいつ、誤解しまくるかもしれないしな)

類は、ポリポリと頭を掻きながら、、、
類 「///初めは、面白い奴と思ってて、それから、お金のためとはいえ、
   一生懸命に取り組む姿を見て、良い奴かも、、と思い始めて、、それから気になり始めて、、
   だんだんと、、その、、好きになっていて///」
(なんで、、こんな小っ恥ずかしい事を言わされるんだ?)

ポツリポツリと呟く類の言葉に、つくしもだんだんと顔を染めていく
つ 「//// あっ、、ありがと」
(つまり、、私の事が、だんだんと好きになって来たって事よね?
 私の片思い、、じゃなくて、、両想いって事よね?)

ここで類は、改めて姿勢を正す
類 「じゃあ、改めて言うよ。 牧野つくしさん、俺と付き合って下さい。
   そして、互いのバックグラウンドに頼る事無く、二人で力を合わせ支え合い、
   共に歩む未来を掴み取ろ?」

真剣に、つくしの目を見て告白する類に、つくしも目が離せない
つ 「、、、はい、、何も持っていない私ですが、花沢類の傍にずっと居たい。
   これからの未来に向け、努力するから、、だから、、だから、、
   どうか今まで通り、私を導いて下さい」

その言葉に、ホッとした表情を見せ、、
類 「ん、、、もちろん、、じゃ改めて宜しく、、」
と立ち上がり、手を差しだす

つくしも立ち上がり、、、
つ 「ん、、、宜しく、、」
と、その手を握った途端、、類がギュッと手を引っ張り、チュッとキスをした

類 「言っとくけど、、俺はゲイじゃないからな。 
   それに俺、好きな奴以外には、挨拶でもキスなんてしないから。 
   あんたもそのつもりで」
(今後も、俺がキスすのは、あんただけだよ)

つ 「/////うん」
(つまり、、私としかキスしないって事でしょ?)
類からの告白とキスで、つくしはもう真っ赤だ

そんな二人に、、
父 「話は、纏まったかな?」
千 「まあまあ、、思わぬところで、二人のラブシーンを見せられた事、、」
と、二人ののんびりとした声がする

類 「あっ///」
つ 「えっ////」

父 「しかし、、合宿所の部屋で、、、そんな事をしておったとはな、、
   あそこに、監視カメラでもつけておくべきだったかな?」
千 「つくしも、、我が家とは雲泥の差、、とか言いながらも、やる事はしっかりやってたのね」
と、二人は微笑みながら呟く

つ 「やる事///って、、キスだけだから、、キスだけ。 
   そこから先は、全く未開発な状態で///」

類 「はい、、すみません、、キスだけ頂きました。 そこから先は、全く手つかずで、、
   これからゆっくり、、と思っていて、、あっ///」
類も焦るあまり、つい余計な事を言ってしまい、顔を染める

その二人の初々しい姿に、重吉も温かいまなざしを向ける
父 「まあ、、お互い若いんだし、、好き同士なら、何の問題もないんだが、、
   今は、大学受験と言う目標に向かって、精進しなさい。
   共に歩む未来が見えたら、、幾らでも好きなだけやれば良いんだから」

類とつくしは、見つめ合い首をすくめる
そして、重吉と千恵子の方を向き、、

類 「いろいろと、ありがとうございました。 今後共、よろしくお願い致します」
つ 「お爺ちゃん、、、ありがとう。 花沢類と共に歩む未来に向かって、頑張ります」
と、二人に向かって頭を下げた

その二人の手は、しっかりと握られていた






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