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きらきらひかる<完>

66 別れ

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バスは、集合場所であるホテルに着いた
そこで解散となる

バスから降り、手荷物を受け取ると、皆、片手を上げ挨拶を交わし、
それぞれ迎えの車に乗り込み、帰路について行く

司 「おい、、このまま俺ん家に、来ねぇか?」
その言葉に、すぐさま二人は、、
類 「悪い、、俺、ちょっと用事が、、」
つ 「ごめん、、俺もこの後、祖父に会いに行くんだ」

総 「そっか、、まあ疲れも溜まってるし、ゆっくりしろよ」
あ 「帰ったら、すぐに俺等のアドレス登録しろよ。 そんで、すぐに返信しろよ」
つ 「分かった、、、和也君も、二学期から新しい学校だし、頑張れよ」

和 「うん、、でも半年の辛抱だから。 そうしたら、つくし君とまた一緒に学べるしね。
   待ってるから、、頑張って」
つ 「、、、、、、うん」

和 「じゃ、、、」
司 「またな、、」
総 「勉強頑張れよ」
あ 「いつでも連絡しろよ」
と、類とつくしを残し、4人はそれぞれ迎えの車で帰っていった


そこに、千恵子が声をかける
千 「つくし! ご苦労様、、、どうだった?」
つ 「あっ、、、ママ!」

それと共に、類の元にもスタッフが声をかける
ス 「会長がお待ちです。 どうぞこちらへ」
類 「はい、、」

類は、チラッとつくしの方を見た後、スタッフに連れられホテル内へ入っていく
つくしは、母親と二週間ぶりの再会を果たし、無事、修了証を貰った事を伝えたいのだが、
類と別れの挨拶をまだしていない
それなのに、類の方は、ホテルの中へサッサと入っていく

つ 「ママ、、ちょっと待って」
と、ママの話を遮り、類に向かって叫ぶ

つ 「花沢類!!!」
すると類は、クルッと振り返り、、、

類 「牧野! またな!」
と、片手を上げ、ニッコリと笑った

(また、、、、って、、、もう、、また、は無いのに、、 もう少し、話しがしたかったな)

その二人の遣り取りを見ていた千恵子は、、
千 「つくし、、あの人、誰? 凄くカッコイイ人ねぇ。 まるで王子様のような、爽やかな笑顔で」
つ 「うん、、、カッコイイし、凄く優しいし、、、、凄く良い人だった」

千 「まあ、、、何? つくし、あの人の事、好きになった訳?」
つ 「うん、、、好き。 でも、、もう会えないよ、、彼、花沢物産のジュニアなんだって。
   うちとは、雲泥の差がある家柄でしょ? 
   それに、私の事、、弟の様に可愛がってくれたのに、実は女でした、、って言える?
   それじゃ、この二週間、ずっと騙しつづけていた事になるじゃない。
   嫌われるぐらいなら、このままひと夏の思い出として、彼や今回参加した皆に、
   何時までも良き友達として思って貰った方が、幸せだよね?」
と、既に類がいなくなった玄関先を見ながら呟く

(それにね、、、ゲイなんだよ。 こればっかりは、女の私がどうあがいても、無理なんだよね
 家柄以上に、、どうしようもない問題なんだ)

初めて見せるつくしの女らしい横顔を見て、千恵子はどう声をかけていいのか分らずにいた
今まで、家計が苦しい為、子供達が小さい頃から共働きをしてきた

それは、駆け落ちと言う道を選び、好きな人の元へ嫁いだ手前、どんなに貧しくても苦しくても、
泣き事を言わず頑張れた
でも子供達は、確実にその犠牲を強いられている

必然的に、鍵っ子として育ち、長女気質のせいか、しっかり者で、弟の面倒もよく見てくれた
幼い頃から、家事も進んで手伝ってくれた
どちらかと言うと、少々男っぽくサッパリとした性格に育った方だと思う
でもそんなつくしも、いつの間にかこうして、恋をする年頃になっている

千 「つくし、、ごめんね。 ママがパパと結婚したばっかりに、、、」
と、小さな声で呟く

その声に、つくしはハッとして、千恵子を見る
そして、明るく長女気質で思いやりのある、いつものつくしの表情に戻り、、

つ 「何言ってるの! ママがパパと結婚しなければ、私は生まれてこなかったんだし、
   パパが事故に遭わなければ、こうして私がセミナーに参加する事も無かったでしょ?
   どっちみち、花沢類とは会えなかったんだし、、気にしないで。
   それより、じいちゃんに感謝かな? 
   私の事を、男と思い込んでくれて、こうしてセミナーに参加させてくれて。
   私の人生の中で、イケメンパラダイスと言う潤いの一時が持てただけで、幸せだから」

明るく、気にも止めていない風を装い、健気に話す娘に、千恵子は何と言って言いのか分らない
千 「つくし、、」

つ 「ほらっ、、何時までもそんな顔しないで! 
   とにかく今は、じいちゃんからお金を貰って、賠償金を払お? 
   それに私は、まだ高三だし、、これからも、いろんな出会いがあるって、、、ねっ!」
と、茶目っ気たっぷりに言う

千恵子としても、何とかしてあげたいのだが、花沢物産と言う雲の上の企業の御曹司となると、お手上げ状態だ

千 「そうね、、とりあえず、お父様に、無事終了した報告と、金銭面のお話をしましょうか」
つ 「うん、、ところで、どうしてママがここに?」

千 「あぁ、、おじい様は今日、この近くに仕事で来られているんですって。
   それで、このホテルに寄るらしいから、ここで少し待って欲しいと連絡があってね」
つ 「そうなんだ。 でもきっとビックリするだろうね。 私が女だと知ったら」
千 「えぇ、、かなりね」
と二人は笑い合って、ホテル内へ入っていった






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