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花沢類という男<完>

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(葉山さん? 何で? えっ? ちょっと待って!)
と、頭に『?』『?』『?』『?』『?』『?』『?』が、増えていく
 
そんな私に、
抱きしめていた葉山さんが、そっと腕を緩め、掠めるようなキスを落とした
 
(何? 何でキス?
昨夜といい、、今といい、、、一体、何が起こっているの?)
そんな私の戸惑いに気付かないのか、私の手を取り、リビングに向かう葉山さん
 
類 「佳代、、ありがと」
佳 「とんでもございません、、まだ、お部屋をご説明しただけですので、
   後は類様が、キチンとご説明くださいませ」
 
類 「ん、、そうする」
佳 「口下手も相変わらずのようですが、牧野様が戸惑っておられますよ?」
 
類 「ん?」
佳 「それでは、私は一度戻りますので」
 
類 「ん、、分かった」
佳 「牧野様、、私、一度戻りまして、今夜の夕食を持って参ります
   15時頃には戻りますので、それからお片付けのお手伝いを致します
   それまで、ごゆっくりなさって下さいませ」
と告げた後、私と葉山さんを残し、佳代さんは帰っていった
 
 
 
いつの間にか、キッチンにある小さなテーブルの上に、二人分の昼食が置かれている
 
類 「さっ、、食べよ?」
と、手前の椅子を引き、私を座らせてくれる
そして、当然の様に、葉山さんが目の前に座った
 
目の前のサンドイッチを食べながら、、、
類 「このマンション、会社から近くてさ、、、今丁度、昼休憩だから帰って来たんだ」
つ 「そうですか、、、」
 
類 「だから、あまり時間が無いんだけど、牧野さんの顔が見たくて、、、」
 
(そりゃそうだろう、、
昼休憩は一時間だし、いくら近いとはいえ、往復する時間も必要だ
それより、、、このマンションに、何で葉山さんが? 顔が見たくて、、、って、何で?
ここって、私が住むんだよね?)
 
(今日は、朝からソワソワして、仕事どころじゃなかったんだよな
もしかして牧野さん、このマンションが気に入らないんじゃないか?とか、
やっぱり、社宅の方が良かったとか言わないかな?と思ったし、、、
でも、、こうして顔を見れて、一安心した、、顔色もよさそうだし)
 
類 「佳代から、部屋の説明聞いた?」
つ 「ええ、、一応」
 
類 「申し訳ないけど、牧野さんのベッドは処分したんだ、、
   あれも小さくて、密着して寝られるから悩んだんだけど、、、
   やはり大は小を兼ねるっていうし、、それに大きい方が、いろいろ、、便利だし?
   それにその寝室に、二つ並べるのもおかしいかな?と思って」
 
(いろいろ、、、と、言葉を濁したけど、、それって、あれの事なんだけど、、
そればっかり考えてる、、って、ゲンナリしないかな?)
 
(ベッドは処分した、、、って、佳代さんも言っていたけど、、、
でも何? 密着して寝れる?)
 
類 「このマンション、、大きいクローゼットが付いてて、便利だよな、、
   俺のも牧野さんのも、全部入ったし」
 
(確かに、私の服と男性物の服が入っていたけど、あの服って葉山さんの服?)
 
類 「その、、できれば、毎朝スーツを選んでくれると嬉しいんだけど、、ダメかな?
   ネクタイとスーツを合わすのが面倒でさ」
 
(何? 私が葉山さんのスーツを選ぶ?
じゃあ、葉山さんとここで暮らすの?
えっ? 待って!! 専務は? 専務はどうするの?)
 
類 「それと、佳代が平日はこのマンションの家事をしてくれるから、何か言って
   おきたい事があれば、後で伝えると良い、、
   あいつ、俺が小さい時からずっと世話してくれてて、優しいし気が利くし、
   良い奴だからさ」
 
(それは分かる、、凄く優しくて良い方だった。 けど、、私の今の状況が分らない)
 
目の前の葉山さんは、ニコニコとサンドイッチを頬張り、ミネストローネを飲んでいるけど、私はまだ何一つ、手に付けられないでいる
 
類 「どうかした? 全然食べて無いけど、、まだしんどい?
   退院したばかりで、疲れが出たのかな? ベッドで休む?」
 
(さっきから、俺一人話して、食べて、、、牧野さんは、何か心ここにあらず、、って感じで、ずっとぽかんとしているように見えるんだけど?)
 
つ 「あの、、、」
類 「ん?」
 
つ 「ここ、、、私の住むマンションなんですよね?」
(改めて確認するって事は、やはりどこか気に入らない所でもあるのかな?)
 
類 「そうだけど、、、気に入らない?」
その言葉に、牧野さんはゆっくり首を振る
(良かった、、じゃあ、社宅と違って広いから、戸惑っているだけかも)
 
つ 「専務は? どうするんですか?」
 
(そうよ、、私と葉山さんが一緒に暮らすとなると、専務はどうなる訳?
もしかして、ここに連れ込む気?
さっき、ベッドでいろいろする、、って言ってなかった?
えっ? まさか3P? 私この前のが、初めてで、、、そんなのやった事無いし、、、
イヤイヤいくらなんでも、それは無いでしょ?)
 
類 「ん? もちろんここに住むよ、、何、当たり前の事を言ってんのさ、、
   愛する者同士、離れている方がおかしいだろ?」
 
(そう、、一緒に住みたいが為に、ここに引っ越したんだから、、
愛し合ってるんだから、いつでもしたい時に、、って、俺ソレばっかり考えてないか?
社宅だと、どうしても壁があって、行き来するにも玄関を通って、、不便だから、、
また、パジャマ姿で外に出て、熱でもだされたら、、って、やっぱりソレばかり考える?)
 
(うっそ!!!
ここに住む? シェアハウス?って訳ないよね?
あっ、でも私の荷物は、6畳程の部屋に置いてあったし
じゃあ寝室に専務と葉山さんが?
私が、その隣の部屋を使う、、、って事?
あの部屋じゃ、狭くて私のベッドが入らなかったって訳?
じゃあ今夜から毎日、二人の愛の営みの声を聞かされる?
嘘よね?)
 
つ 「寝室の、、、、防音設備は、、、」
 
(牧野さん、、ズバリ聞いてくるな。
どうしても一緒に住むとなると、そこは重要な問題だしな)
(防音さえしっかりしていれば、部屋に籠っていれば、二人の声は聞こえないと思うし、、
なんとかなる?)
 
類 「やっぱりそこが心配だよな/////」
つ 「はい、、とても肝心ですよね」
 
(牧野さん、、肝心って、、、同じ気持ちで、嬉しいかも♪
あの時の牧野さんの声ったら///)
(声なんて聞こえて来たら、、、それに、声を殺してても、ベッドのきしむ音とか、交わる音?とか 防音は、絶対条件よ)
 
類 「大丈夫、、、隣りの家までは、聞こえないらしいから」
(真っ先に確認したから、、安心して声を出して欲しい、、俺も聞きたいし)
(隣の家までは、、、って言う事は、私の部屋は丸聞こえって事じゃない)
 
つ 「寝られるかな、、、」
(とても寝られそうにない)
と、ポツリとつぶやく私に、、、
 
類 「病み上がりだから、二、三日は我慢するつもり、、
   でもそれ以上は、押さえられないかも知れない」
 
(やっぱり、万全の体調でないとな、、無理させて、また熱でもでたら
 俺としては、何時でもやれるんだけどな、、でも、そればっかり考えてるって思われても) 
(じゃあ、、、、二、三日しか安眠できないって事? 
その後、ずっと二人の声を聞かされる訳?)
 
つ 「耐えられない、、、」
(/////まさか、牧野さんも俺と同じ気持ち?)
その私の呟きに、葉山さんが、なぜか照れている
 
類 「何か、嬉しいかも////、、、そこまで言うなら、今夜から頑張るよ/////」
 
(よしっ、、牧野さんからの希望だし、、今夜から張り切ろう
一回戦で終わるつもりだけど、、初めての同居、、所謂初夜みたいなもんだから、、
体調を見て、二回?いや三回?かな、、、、でも、、明日も仕事だしな、、、)
 
つ 「えっ?」
(いやいや、、頑張らないで、、、眠れなくなるじゃない、、、
ただでさえ、専務と葉山さんとの同居でしょ? それだけでも、かなり堪えるのに、、)
 
 
 
類 「あっ、、それとこれ、、牧野さんの辞令」
と、ポケットから紙を取り出し、私に渡してくれる
 
(そう、、そうよ、、私はどこに配属された訳?
このまま本社勤務で、部署だけ異動?、、って、、どこかハードな部署?)
 
その紙を受け取り、上からゆっくりと見る、、、
そして数秒後、大きな叫び声を上げた、、、
 
つ 「うっそ~~~~」
 
その紙には
【 花沢物産 専務  花沢 類   第二秘書に異動を命じる 】
と、書かれていたから
 
 
 
 

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