Welcome to my blog

メリーゴーランド<完>

148 司の言い分①

0
 
翌日、、、
あきら、総二郎と共に、道明寺へ向かった
 
二人共、俺の左手を見て、胸を撫で下ろしているのが分かる
その手を、グーパーと開いたり握ったりする
 
昨日は、危ない所だった
牧野が、グッドタイミングでメールを入れてくれたおかげで、何とか無事だった
その手を見ながら、車は道明寺邸を潜った
 
三人は揃って、東の角部屋へ向かう
その途中、タマさんに会う
するとタマさんは、俺達を見るなり近寄ってきた
 
タ 「花沢の坊っちゃん、、、退院したんですかい?」
類 「、、、、」

俺は、無言のまま、視線はその先にある司の部屋へ、向けられている
 
代わりにあきらが、、、
あ 「昨日、退院したんですよ」
タ 「そうですかい、そりゃ良かった。 これでつくしも、安心するだろうし」
と、胸を撫で下ろしているのが分かる
 
あ 「それで司は? 部屋ですか?」
タ 「ああ、、、部屋に居ると思うけど、、、まだ寝てるんじゃないかねぇ
   ここんとこ、ずっと遊び歩いて、、、朝方帰ってくる始末で
   ホント、あの女に、そっち方面をすっかり仕込まれちまって、、情けないったら
   美作の坊っちゃん、、悪いけど、坊っちゃんに忠告してくれないだろうか?」
と、ボヤいている
 
あ 「そうですか。 まず、会ってから考えてみますんで」

話しが一段落した所で、類は足を進め始めた
それに続く様に、総二郎も歩き出す
 
あ 「おい、、、類、、ちょっと待てよ。 じゃタマさん、、ちょっと司んとこ行ってみます
   あっ、、お茶とか何も要らないんで」
と、タマに告げ、あきらも二人を追いかけるように足早に向かった
 

司の部屋の前に立ち、類が深呼吸をして、ノックもせずにドアを開ける
すると、タマの言っていた通り、司は熟睡の様だ
 
類は、ズカズカと中に入って行く
そして、司の枕元へ立ちバサッと掛布団を捲った
 
司 「ん、、、タマ? まだ眠~んだよ」
と、手探りで、布団を取ろうとする
 
類 「司、、、起きて、、、」
司 「ん? 類? お前、退院したのか? 目、見えるようになったか?」
 
類 「ああ、、昨日退院した。 目も見える」
司 「そっか、、、良かったな」
 
類 「ああ、、それで、お前に聞きたい事がある」

その類の怒りを含んだ声に、司は一気に目が覚めたんだろう
パチッと目を開け、三人の方を向く
 
司は、ゆっくりと上半身を起こし、顎でソファーを指す
そして、ガウンに腕を通し始めた
それを見て、三人はソファーの所へ向かい、腰を下ろす
 
遅れて、司がソファーに腰を下ろし
司 「牧野の事だろ?」
と、真っ先に口を開いた
 
 
司 「あいつ、、、やっぱりお前らにチクリやがったか」

その言葉を聞き、膝の上にのせていた類の手がピクリと動く
 
司 「まあ、、、ちょっと遣り過ぎたかな? と思っちまったけどよ
   類には、悪り~と思ったけどよぉ、、、互いに楽しんだって良いだろ?」
 
既に、類と総二郎は、怒りに満ちた顔付きをしている
その中で、あきらは、あの日の出来事を、司の口からキチンと聞きたい、、と思っている
あの写真が、ねつ造された物であってほしい、、と言う、一理の望みをかけて
 
あ 「なあ司、、、お前が牧野に、暴力をふるったのか?」
司 「暴力?」
 
ピクリと眉を上げ、あきらを睨み付ける

司 「あれが暴力? まあ、ちょっと顔を叩いたけどよ。 あいつが俺を貶すから、、つい、、な」
 
あ 「つまり、お前が叩いたんだな」
司 「ああ、、、間違いねぇ」
 
総 「何で、牧野に薬を盛った?」

今まで、一言も発しなかった総二郎が、ここで我慢できずに口を開く
 
司 「ああ、、、必死に類を、色仕掛けで落とそうとしてたからな
   だったら、類が入院中に、俺が相手してやろうと思ってよ
   その為には、あいつもやる気になった方が良い、、、と思ったんだよ」
 
類 「色仕掛け? 牧野が?」
あ 「なあ司、、、初めから、教えてくれねぇか? 元々、何で牧野の家に行ったんだ?」
 
司 「ああ、、俺が過去に愛した女の事を、何か知らねぇかな?と思って聞こうとしたんだけどよぉ
   携帯に登録してある番号に、電話をしても繋がらねぇから、運転手に聞いたら、
   連れて行ってくれたんだ」
 
なるほど、、、携帯が繋がらなかったからか
 
司 「元々、俺の携帯に、あいつの番号が登録されてる事が、不思議なんだけどよ」
あ 「それは、俺等の友達だから」
 
司 「そうだろうな~。 あの女も、そう言ってたわ」
あ 「携帯が繋がらなかったから、直接、牧野の家に行ったのは分かった
   そこで、牧野ん家に、上がり込んだんだな」
 
司 「ああ、、、すっげ~オンボロの家に住んでんだよな。 ビックリしたぜ
   入り口の小さいコンクリ―ト部分に靴を脱げ、、、っつうんだぜ?
   入るとすぐに、キッチンだしよぉ。 俺の部屋ん中に、あいつん家がすっぽり入るぜ
   ボンビーとは言ってたけど、まさかあそこまでとはな。 クックックッ、、、」
 
司の薄笑いに、あきらもいい加減、腹が立って来た
類と総二郎も、今にも飛びかかりそうだ
 
そんな中、司は話を続ける
 
 
 
 
 
関連記事
スポンサーサイト

0 Comments

There are no comments yet.

Leave a reply

149 司の言い分②
147 心は繋がってる