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LOVINGLY(分岐)

46 プレゼン

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それから、日々は流れていく
 
相変わらず、牧野は企画部と、専務執務室を、行ったり来たりの日々
ただ朝は、まず専務執務室に、顔を出すようになった
 
そこで田村に、一日のスケジュールを確認し、外回りの場合、相手と用件を確認しているようだ
外回りが無い場合は、企画部に一日中いる
もちろん、帰りも毎日深夜だ
 
プレゼンが近いせいか、根をつめているのだろう
そうして、一ヶ月が過ぎる頃、初のプレゼンを行う事となった
 
会議室には、本社の重役達と、企画部の10数人
この10数人も、事前に企画部の中で審議され選ばれた者達だ
その中に、牧野がいる
他は皆、30~40代の男性社員だ
そして、順にプレゼンが始まった
 
どの社員の案も、綺麗に纏まっている
ただ、どれもが突出した案が無い
そんな中、牧野の番が来た
 
重役達も、若い女性、、、しかも、専務付き秘書兼務という肩書の牧野の案に、興味深々のようだ
そんな空気の中、颯爽と壇上まで歩き、頭をぺこりと下げる
顔を上げた牧野は、自信に満ち溢れた瞳をして、とても22歳とは思えない
 
つ 「資料の1ページ目を、ご覧ください」
と、プレゼンが始まった
 
牧野の資料は、とても変わっていた
数多くの図形や表を用い、とても見やすい
また、地域ごとの商品ニーズが分析されており、消費者の年齢層、環境まで、事細かにリサーチされている
 
その上で、今後の展望を踏まえた商品の確保、流通経路、店舗選びetc.
それらは、緻密に練り上げられていた
それを、分りやすく且つ、雄弁に述べていた
 
つ 「以上で、私のプレゼンを終わります」
完璧だが、、、、一つ質問してみる
どう言う返答が返ってくるのか、聞いてみたかったから
 
類 「それだと、各支店ごとに、プッシュする商品や、販売ルートも違ってくるのでは?」
つ 「もちろん、、そうなります
   ですが、各支店で売り上げを伸ばす事が、日本本社の売り上げを確実に伸ばす方法だと思います
   その為には各支店ごとに、説明に赴く必要があります
   それは、専務が適任だと思われます」
 
類 「俺?」
つ 「はい。 今後の花沢を担う方ですし、この機会に本社だけでなく、各支店の社員達と、
   意思疎通を図る、絶好のチャンスです」
 
重 「成る程、、、各支店ごとの今後の展望を、直接説明していくわけだ」
と、重役達も頷きあっている
 
類 「分かりました。 それでは、牧野のプレゼンに賛成の方は、挙手願います」
重役の皆が、手を挙げる
それを見て、牧野もホッとしているようだ
 
類 「それでは、牧野のプランをもう少し詰めた後、各支店へ説明に行きます
   それと、牧野、、、」
つ 「はい」

類 「これは、牧野の考えたプレゼンだ。 各支店ごとの現状、改善点も調べてあるんだろ?」
つ 「はい、、準備してあります」
 
やはりな
事細かに調べた上での、今回のプレゼンって訳だ
MBAを取っているだけの事はあるな
 
類 「分かった。 後で、見せて欲しい」
つ 「はい、、、お持ちいたします」
こうして、会議は終わり、解散となった

 
私は、初のプレゼンで、緊張のあまり心臓がバクバクしていた
けど、、、ここ一ヶ月、ずっと練っていた案を順序良く説明した
 
私のプレゼンが終わると、すぐ専務からの質問
その時、私の考えていた二つ目の案を述べる
各支店の説明には、専務が適任だと
少しでも、社員の心を、しっかりと掴んで欲しいから
 
今の専務は、各支店の信頼を得ていない
それは、書面上で通達し、売り上げだけを追求するやり方だから
だから、この機会に各支店を回り、キチンと説明をした上で、今後の展望を話して欲しかった
皆の納得いく説明をすれば、社員は必ずついて来てくれるはずだから
 
プレゼンが無事終わり、席に戻るとやっとホッとできた
何とか、私の案が通ったようで、、、、良かった、、、と、安堵した
会議が終了し、皆が解散する
 
その時、企画部長が、私の肩を叩き、
部 「よくやった」
と、言ってくれた
それだけで、、、ここ一か月の苦労も報われる
 
企画部に戻ると、隣りの席の北山さんが、心配そうに尋ねる
北 「どうだった? 初プレゼン」
つ 「うん、、、何とか通った。 これから、資料を専務の所に、持って行ってくるね」

北 「凄いな。 俺なんて、まだ、一度も採用された事ないのに、、、」
つ 「ついてただけよ。 じゃ行ってくるね」

北山さんと部長に声を掛け、資料片手にすぐさま専務執務室へ向かった
 
 
 
 

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