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キミの笑顔を守りたくて<完>

38 もう大丈夫

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朝になったようだ
カーテンの隙間から、朝日が差し込んでくる
 
腕の中の牧野は、ぐっすり眠れただろうか?
風雨が強くなった時は、怯えていたようだが
 
ベッドに入ってからも震えていたが、しばらくすると、スース―と寝息が聞こえてきた
俺も、その後、眠ってしまったのだが、、、と、牧野の頭を胸に抱き、思いに耽っていた
 

***

規則正しい鼓動が、聞こえる
 
トクン トクン トクン  そして、抱きしめられている感触
闇の中にいた私を、ゆっくりと引き上げてくれた人の気配
 
安心できる、、、信頼できる、、、
私を光の世界へ導いてくれる人
 
起きよう、、、もう一度、歩き出そう
私は一人じゃないんだから
 
ゆっくりと目を開ける
 
目の前には、男物のシャツ?
視線をそっと上へ上げる
 
すると、ビー玉の瞳が、不安そうに私を見ている
 
そして 
類 「おはよ、牧野」 
ニコッと微笑み、声をかけてくる

あぁ 類だったんだ、、、あの安心できる声は
 
つ 「おはよう」 
と、ビー玉の瞳を見て返事をする

すると、、一瞬目を見開き、そしてギュッと強く抱きしめられる
そして、ゆっくりと腕を解かれ、額にキスを一つ
 
類 「お帰り、牧野」 
そこには、嬉しそうな類の笑顔があった
 
だんだんと、意識が覚醒しはじめると共に、今のこの状況がものすごく恥ずかしく感じる
顔も赤くなってくる
 
目の前には、類の胸
私は、、、
良かった、、、、寝巻を着ている
とりあえず、ここから出なければ、、、と思うが、類が腕を緩めてくれない
 
つ 「あ、あのっ 腕ゆるめてくれる? 起きれないんだけど?」
類 「なんで?」
なんで???
 
つ 「あの、、、心配かけたよね、、、ゴメン」
類 「うん、ものすごく心配した」
 
つ 「うん、、、、ゴメン」
類 「何で、何も言ってくれなかったの? 家族の事、虐めの事」
 
つ 「そうだよね。 まだ自分の気持ちが、整理できていなかったんだと思う
   家族が突然亡くなって、家も何もかも全て無くなって
   そんな時、花沢のおば様が声を掛けて下さり、こちらに来て
   邸の方達も、皆とても優しくて
   その方達に、虐めの事で心配を掛けさせたくなかった
   ひとりぼっちの私に、同情して欲しくなかった」
 
類 「そっか。 でも、牧野は一人じゃない
   俺がいるから。 これからは、俺が牧野を守るから、、、
   俺だけじゃない! この邸の者達すべてが、牧野の家族だから! 
   だから、ずっと一緒にいよ? 本当の家族の様に、、、
   俺にも、牧野の悲しみや辛さを半分分けて?
   牧野の笑顔を守りたいから、、、ううん、守るから」
と言って、強く抱きしめた
 
つ 「ありがと、、、ありがと、、、心配かけてごめん、、、」
と、何度もつぶやき、類の胸で泣いた
 
私は、一人じゃない
類や皆が家族、、、大丈夫、、、もう大丈夫、、、
――もうひとりぼっちじゃない
 
 
 
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