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キミの笑顔を守りたくて<完>

34 空を見上げて

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朝日が、病室に差し込んできた
俺は、椅子から立ち上がり、窓辺へ行く
今日も、良い天気になりそうだ
 
ベッドから、寝返りを打つ気配がして、後ろを振り向く
 
そこには、横を向き、窓の外を見ている牧野がいた
 
務めて、普通に話しかける
類 「起きた? 牧野」
 
そこには、確かに目を開け、窓から空を見ている牧野がいるのに、目には何も映していないかのようだ
それに、一言も言葉を発しない
 
心配になり、ベッドに近寄り、牧野の顔を見て話す
類 「起きた?  牧野、、、どこか痛い所は無い?」
 
それでも、無反応だ
とりあえず、ナースコールを押し、牧野が目覚めた事を知らせた
 
すぐに、医師と看護士が来て診察を始めた
別室で、医師の話を聞く
 
何か大きな心理的衝撃を受け、心を閉ざしているらしい
体に異常は見当たらないので、退院しても良いという
 
後は、しばらく様子を見て、心療内科に通院する事を勧められた
ただ、くれぐれも一人にしないようにと言われた
 
病室に戻ると、ベッドに上半身を起こして座っている牧野がいた
 
やはり、空を見ているようだ
類 「牧野、帰ろうか」
と、声を掛けるが、やはり返事はない
 
机の上に置いてある携帯電話を、そっと手にのせる
すると、その携帯電話をじっと見つめ、ギュッと強く握りしめ、再び空を見上げる
 
帰りの車内でも、無言のままだった
 
邸に着き、牧野の肩を抱き玄関に入る
 
佳代をはじめ、心配そうな使用人が
「お帰りなさいませ」と、声をかけるが、やはり何も言葉は無い
目線も、下を向いたままだ
 
そのまま、牧野を部屋へ連れて行く
佳代も、後から付いて来た
 
類 「ちょっと、部屋に戻るから、牧野を見てて」
と、佳代に頼み、自室へ戻り、あきらに電話をかける
 
すぐに、電話に出るあきらに
類 「何か、わかった?」
と訊いた
 
 
 
 
 
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