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❤献上作品❤

甘いモノ・・・その後2

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『じゃあ、なんでOKしてくれねぇんだよ!』

総二郎の苛立ったような少し大きめの声が、類とつくしの耳に届く
もちろん二人だけではない
周りの客も、チラリと総二郎の方に視線を向ける

つくしは、少し前のめりになり類に語りかける

「西門さん、、少し苛立ってない? と言うか、必死に懇願しているって言うか、、何を頼んでいるんだろう?」

類は、どう返事しようか悩む
これは多分、、

『なぁ? なんでダメなんだ?』
『だって、、私、抹茶オーレ好きだし』

周りの客は、二人の動向を見守るように手を止め聞き入っている
それに気付いているのかいないのか、、
総二郎は淡々と語っている

『それぐれぇ、どうって事ねぇよ! お前とこの先も一緒に過ごせるなら、いくらでも飲めよ! なんなら、とびっきりの抹茶オーレを作ってやるぜ?』

その言葉に、つくしは目を丸くする
その表情のまま類に向かって口をパクパクと動かせる

<これ、、、もしかして、、プロポーズ?>

類は、そんなつくしの口元を読み取りながら、笑顔でしっかりと頷く
シーンと静まり返った店内に、女性のか細い声が届く

『それに、、抹茶ケーキも好きだし、抹茶アイスも好きだよ?』

凄い女性だな、、と類は感心しきりだ
総二郎を前に、堂々と自分の意見を述べるところもそうだし、抹茶ケーキに抹茶オーレを臆することなく食べるところもだ

こういう女性に会ったのは初めてだろうし、好きになったのも判る気がする
俺も同じだから

今まで周りに居なかった人物だし、芯がしっかりしている
でも確実に、相手も自分の事が好きだと分かる

ほらっ、総二郎を前にして頬を染めているし、、
何か口にしないと落ち着かないみたいだし、、

『大丈夫だ! 誰も反対なんかしちゃいねぇ。 それに俺がこの先何があっても護るからさ』

既に店内には、二人の会話しか聞こえない
客も全員、二人の様子を固唾を飲んで見守っている
それはつくしも同じようで、ピクリとも動かない

そんな中、総二郎が突然女性の抹茶ケーキに手を伸ばし、パクパクと食べ、抹茶オーレを一気飲みする
総二郎の事を良く知る二人には、信じられない光景だ

――あの総二郎が、異物混入品を口にした

今見た行動が信じられず、思わず二人は顔を見合わせる
そんな二人の耳に、更に信じられない言葉が届いた

『かすみ! お前が好きだ! 絶対幸せにする! 俺と結婚してくれ!』

二人は注目の的だ
しかも、総二郎程の色男に告白され、女性がどう返事をするのか?と、今度は女性の方に全視線が向けられている

『よっ、、よろしくお願いします////』

その言葉に、自然に拍手が贈られる
そんな中、総二郎が身を乗り出し、しっかりとキスを贈った

「「きゃ~~」」
と女性陣から奇声が上がる中、つくしは頬を染め困った表情だ

「どうしよう、、私たちがここに居る事がばれたら、シャレにならないよね?」
「まあ、、渾身のプロポーズだし? でも、あいつが後から来たんだし、気づかない総二郎が悪いだろ?」

そう話しながら、類は飲み頃になった抹茶オーレを口に運ぶ
それは、甘い甘い抹茶オーレだ

総二郎の奴、かなり緊張しているんだろうな
俺達がここに居る事すら、未だ気が付いていないんだから

くすっ、、
あいつらのせいで、この抹茶オーレが更に甘くなったんじゃない?

まっ良いけどね
俺達も十分甘いしさ

類は、視線をつくしに向ける
そこには、甘い余韻を噛みしめるように、ケーキを口に運ぶつくしがいる

本当なら、今日正式にプロポーズしようかな?と思ったけど止めておこう
何か総二郎に対抗しているように見えるし、同じ記念日って絶対嫌だし

でもこれだけは伝えておこう
不安になっても困るしさ

「牧野?」
「ん?」

「きちんとするから」
「何を?」

何を、、って、、
そりゃ、プロポーズもそうだし、結婚もだし、幸せにしたいし、、て、今口に出したらそれこそ総二郎の二番煎じになるだろ?

だから『待ってて』と言いたいんだけど、、伝わらないだろうなぁ
鈍感だしさ

ほんと、総二郎の奴、余計な事をしてくれてさぁ
やるなら、俺達のいない所でやれって言うんだよな、、
と思いながら告げる

「これに負けない甘い事!」

類は、抹茶オーレのカップを掲げる
総二郎に負けない甘いプロポーズを、、と、遠回しに言ったんだけど伝わってる?

つくしは、頭を悩ませる

時々類は、こうして謎めいたことを告げるんだけど、今のは何だろう?
『カップに負けない甘い事をきちんとする?』

カップ=カップル?
甘い事=アレ?
他のカップルに負けないアレをする?って、アレは競う物じゃないんだけど、、
でも、きちんとするって宣言するって事は、、

つくしは、ハッと顔色を変える

まさか、、昨夜はきちんとしていなかった?
嘘でしょ?
中に、、出してる?
危険日だったんだよ?

って事は、、
赤ちゃんが、、、

「出来ちゃったかも、、」
と、不安そうに呟いた









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6 Comments

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-  

2018-04-03 10:03

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-  

2018-04-03 10:04

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Re: ノエ様

りおりお  

2018-04-03 10:28

総ちゃんの渾身のプロポーズ!
それを、目にした二人です

類くんとしては、なんで今日なんだよぉと思いつつ、つくしちゃんを安心させる言葉を告げたつもりが…
上手く伝わらない(笑)

激しい誤解をするつくしちゃん
さて…類くんはどうする?

お楽しみに〜

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Re: ゆきり〜様

りおりお  

2018-04-03 10:33

総ちゃん…好きな人を目の前に必死です!
こんな姿を見たことがない!
一期一会を大切にする人ですし、今しか無いと思ったんでしょう

その為なら、異物混入品もバクバク口にします!
あぁ…総ちゃんを惚れさせたカスミちゃんが羨ましい❤

類君LOVEですが、その類君はつくしちゃん一筋ですからね!
その次と言ったら、総ちゃんかなぁ?
と、何気に呟いておきます(笑)

さて、激しい誤解をしているつくしちゃん…
このあとどうなる?

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-  

2018-04-03 12:45

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Re: り〜様

りおりお  

2018-04-03 13:18

総ちゃんは、必死です
それだけ、ベタボレなんでしょう

偶然それを目にした二人…
ヤバイ!と思いつつ、どうする事も出来ません
だって…総ちゃんの方が、後から来たんだもん!

類君も、プロポーズをしようと思っていたのに、先を越されて恨み節
それとなくつくしちゃんに伝えたものの、案の定勘違いされて…
さあ…どうする?

明日もお楽しみに〜

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