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もうひとつのfleurs printanières

12 田村の決意

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ブルーム空港へ着いた田村、、
そこに類からの着信が入る

ふふっ、、
牧野様からの電話があったのでしょうか?
ご苦労様、、と言うレアな言葉を聞くことになるとは、、これまでの長旅も報われるという物です

田村は、ルンルンとした気持ちで通話ボタンを押す

「はい、、田村でございます」
『お前、、今どこ?』

「今ですか? 今、オーストラリアのブルーム空港で、もうすぐ飛行機に乗るところでございます」
『はっ? なんでオーストラリア?』

えっ?
それは、類様が『今すぐ行け』とおっしゃったからですが?

『牧野の奴、、今、京都へ向かってるらしい』
「へぇ、、京都ですか。 気候的に良い時期ですよね」

『お前、本気で言ってる?』

本気ですよ?
ご旅行に行くには絶好の気候ではないですか?
寒くも無く、暑くも無く、、

『総二郎と一緒に行ってるんだけど?』
「はっ? 西門様と? どういう事ですか?」
『それは、俺が知りたい!!!』

あっ、、つい疑問を口に出してしまったばかりに、類様を怒らせてしまいました
でも、なぜ牧野様は西門様と京都などに?
西門様に乗り換えた?とは思いたくありませんが、、

「京都に用事でも? しかし、なぜ西門様と? 何の為に?」
『総二郎の魔の手にかかって、あれやこれやに決まってるだろ!!』

西門様の魔の手?
あれやこれや?
それは、、、<あっは~ん❤>や<うっふ~ん❤>という事でしょうか?
いやいや、いくら西門様でもそこまでは、、
牧野様と類様は、ラブラブのアツアツだという事を御存知ですし、ご親友の恋人を、、

あっ、、類様もそうでしたよね?
道明寺様の恋人を、類様が、、奪った形?になりませんか?
という事は、、西門様も、牧野様を奪うつもり?

田村は、サッと顔色を変える

牧野様は、類様にとって女神のような存在
もちろん、この田村をはじめ秘書達の希望の星です
その方が、、西門様の手によって、、あれやこれやをされ、類様をポイッしてしまったら?

確かに西門様は類様に匹敵するイケメンと言われる色男です
その上、類様とは比較にならないほど口が達者で、相手を飽きさせません
それに、、たぶん、、たぶんですよ?
夜の方も、、それはそれは、、お上手なはず、、
類様なんて足元にも及ばないぐらい?

これは、私の勝手な思い込みですけど、、たぶん合っていると思われます
そのような方と京都で、、一夜を共にされたら、、

あぁ、、大変です
類様が捨てられてしまいます

となると、、
類様が荒れる
仕事に身が入らない
いやそれどころか、失恋の痛手の為に仕事を放棄され、放浪の旅に出る

大変です
花沢物産始まって以来の一大事です

「大変です! 西門様の手にかかれば、どんな女性も惑わされてしまいます!!」
『何を今さら分かりきった事を。 そんな時、、お前はオーストラリア? 考えられないんだけど』

そう言いますが、、オーストラリアに行けとおっしゃったのは類様です!!
とは言えませんが、、

「申し訳ございません。 至急、日本へ帰り、京都へ向かいます」
『すぐにって、、何時間後?』

「えっと、、約10時間後に羽田に着きますが?」
『お前バカ? 羽田に着いてどうするのさ!! 関空だろ!!』

確かにそうですね
と言うか、京都にいらっしゃるという事を今初めてお聞きしたのです!!
既に羽田行きのチケットを手配しているのです!!
とは言えませんが、、

「畏まりました。 至急関空行きに変更しまして京都へ向かいます」
『分かっていると思うけど、俺は今フランスだから行きたくても行けない。 お前の行動次第では、今すぐにでも日本へ帰るから』

脅すんですね?
こうして、、田村の心にジワリジワリと楔を打ちつけていくんですね
分かりました
今度こそ、この田村
牧野様をお守りするために、頑張る所存です

「畏まりました。 私がきちんと二人を引き剥がした上、牧野様を無事東京へ連れて帰りますので」
『頼むよ』

電話を切った田村は、すぐさまチケットブースへ向かい変更手続きを済ませる
その頭の中には、つくしを守り抜くと言う使命を、しっかりと持って



***

「牧野さん、、もっと両手を機敏に動かせる」
「はいっ!」

つくしは京都に着くと、すぐに手すき和紙つくりの工房に連れて来られた
そこで『漉きげた』と言う木枠を手に、紙の原料が入った水の中で木枠を上下左右に揺すっている
中が十字に切られ、一度にB5ぐらいの大きさの紙が四枚作ることが出来る

「均等に原料が行き渡らないと、厚い部分や薄い部分ができますぞ?」
「はいっ!」

なんとか隅々まで紙の原料が行き渡ったところで、端の方に押し花を一つ置き、その上に薄い液体を注ぐ

「これで、押し花が固定されるんですよ。 綺麗な物が出来上がると良いですな」
「はいっ、、」

つくしは、教えられるがままに手を動かせる
約50枚ほど出来上がったところで、総二郎が声をかける

「じゃあ、、乾燥させている間、少し休憩するか?」
「うん。 こんなんで良いのかな?」
「あぁ、、十分だ」

総二郎は、つくしの前に、お茶を出す
それは、先ほど点てたお茶だ

「ほれよ。 お前が飲みたがっていたお茶だ。 まあ、簡単な物だけどよ。 あっ、先生もどうぞ」

紙漉きを教えていた先生にも、お茶を勧める
それを飲みながら、暫しの休憩を取る

「いやぁ、、西門のぼっちゃんにも、こんな可愛い彼女がいらっしゃったとは、、」
「あぁ、、こいつはそんなんじゃないですよ」
「誤解ですから。 あたしと西門さんはただの友達です」

総二郎に続き、つくしもすぐさま否定する
その速さに、総二郎と先生は笑いを漏らす

「お前なぁ。 即答する事ねぇだろ?」
「だって、誤解されたくないもん。 もちろん、西門さんにも悪いし」

「くっくっくっ、、まあな。 それに、類に殺されたくねぇし」
「べっ、、別に殺しはしないと思うけど、、、」

つくしは、モジモジとしながら、残ったお茶を飲み干す

「さっ、和紙が乾くまで、散歩でもしてこようかな?」
「なら、、陶芸もするか?」

「えっ? 出来るの?」
「あぁ、、あっちで出来るぞ?」

「やりたい!!!」

という事で、つくしは待っている間、陶芸を楽しむ
初めての轆轤での陶芸は、かなり楽しい
つくしはそこで、お茶碗を作る
もちろん、難しい所は先生が手助けをしながら、、

「おっ、、良い感じじゃね? じゃ、もう一つ作れば? ほらっ、類の分もよ」
「あっ、そうだね。 京都に行くって言ったし、お土産代わりにしようかな?」

という事で、つくしは少し大きめのお茶碗を作る
それに8種類の中から好きな色を付け、出来上がったら郵送してもらう事にした

「ちょっと予定が長引いちまったから、今夜はこのまま京都に泊まる事にしようぜ?」
「えっ? 西門さんと?」

つくしは、驚愕の表情で総二郎を見る
その姿に、総二郎は苦笑いだ

「お前なぁ。 普通の女なら、泣いて喜ぶところだぜ?」
「だって、、有り得ないんだもん。 でも、、今から新幹線に乗っても、東京に着く頃には真夜中になるよね?」

「あぁ。 まあ、安心しろよ。 部屋は別々だからよ。 それより折角京都に来たんだから、美味しい京懐石でも食べようぜ? お前も疲れてんだろ?」

確かに、10時間のフライトで疲れている
それに京懐石は食べたい
ずっと洋食ばかりで、日本食が食べたいと思っていた

「分かった。 お言葉に甘えて、泊まらせて貰います」
「おう。 美味しい物を食べて、ゆっくり休めよ。 明日帰ろうぜ」

と、話は纏まった





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2018-04-17 09:25

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2018-04-17 09:44

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2018-04-17 12:32

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りおりお
Re: おち~様

りおりお  

2018-04-17 13:24

新学期になり、バタバタですよね
クラス替えとか友達とか担任の先生とか、、色々と環境が変わって子供も大人も慣れるまで大変ですね

田村さん、、もう可哀想で、、そして笑える
頑張っているんですよ
でも、所々の心の声が、、

総ちゃんの方が、あっち方面では上手で、類君の方は、、、な状態
なんとなくそんなイメージですけど、きっと類君もつくしちゃんに対しては凄いはず!
そして、類君に発破をかけられ、ダッシュで日本へ

つくしちゃん、、お願いだから田村さんが来るまで、京都に居て~~
移動だらけの田村さん
腰が痛いだろうなぁ

さて、田村さんの受難は何時まで続く?
お楽しみに

EDIT  REPLY    
りおりお
Re: ゆきり~様

りおりお  

2018-04-17 13:28

類君、、恐いです
しかも、その全てを田村さんにぶつけて!
田村さんだって、必死に頑張っているんですから~~

その田村さんは、急いで京都へ向かうべく関空へ
つくしちゃん、、もう暫くそこに居て~~
まあ無理だろうな(笑)

それにしてもつくしちゃん、、
頭は類君の事で一杯です
類君とのお茶碗作り、、
楽しそうですよねぇ、、まあ呑気って言う感じかな?

田村さんも類君も、変な方向へ妄想しがちですけど、つくしちゃんは純粋に類君だけを思っていますから
安心してね

EDIT  REPLY    
りおりお
Re: ノエ様

りおりお  

2018-04-17 13:37

田村さん、、ご苦労様ですね
類君のイライラを、全てその身に受け止めているんですから

そして、総ちゃんと京都へ行ったと知ると、田村さんの妄想も暴走気味です(笑)
類君がポイされ、放浪の旅に出ると予想しているんですから

いやいや、、類君だって良い所があるでしょ?
総ちゃんに負けるはずがないじゃない!と思えない所が、日頃の類君を物語っていますね
今回のように、田村さんをこき使っているからでしょう(笑)

そのつくしちゃん、、
呑気に京都を満喫していますね
陶芸を嬉々としてつくり、その後、京懐石を堪能するんですからね

さて、、田村さんはどうなる?
まあ、何時もの通り、、入れ違うんでしょうけどね(笑)

EDIT  REPLY    
りおりお
Re: り~様

りおりお  

2018-04-17 14:07

田村さん、、ご愁傷様です
ここまで頑張ったのに、類君から労いの言葉は一切なく、今度は京都へと命令されて、、
疲労もピークでしょうが、上司の命令には逆らえないし、、
それどころか、つくしちゃんに捨てられたら、花沢の未来が、、と、田村さんの妄想も膨らんで、、

その頃のつくしちゃん、、
アルバイトを満喫中の様子です
しかも、京懐石を堪能しているんですから、、

類君のイライラを、少しは分かってあげて~~~

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