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fleurs printanières 【2018 Anniversaire】

fleurs printanières スピンオフ②『お花見』 -plumeria-

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スピンオフ②『お花見』




『・・・と、言うことで、総二郎。もう一回でいいから真希乃ちゃんとの席を設けてくれんかの?どうしてももう一回あの子と飲みたくて我慢できんのじゃよ・・・頼む!もう一回!』

「あのな?爺さん・・・あの子は舞妓じゃねぇの。あの時は臨時なの、言っただろ?それに今はもう夜に出掛けたりしたらとんでもねぇ事が起きんだよ!無理無理、諦めてくれ!」

『いいや、諦めきれん!真希乃ちゃんが真の舞妓じゃないのはわかっとるんじゃ。こっちの桜が満開での、儂の屋敷の庭で花見がしたいんじゃよ!断わるなら・・・あの後にお前が何処に行ったか家元にバラすぞ!』

「脅しかよ・・・」


マジで?
確かにヤバい・・・牧野のバイトが終った後に俺が出向いたのは、親父が贔屓にしている芸者の宴席。これがバレたら親父から嫌がらせのような仕事が来るんじゃね?お袋からも散々小言が来そうだし・・・仕方ねぇな。
類が花沢に入ったし、日中だけ牧野を連れ出すか・・・ってか、あの妙なボディガードまで来るんじゃねぇかな。

まぁ、いいか!ドジっぽいし!

♪~~♪~~

『もしもーし!西門さん?この前はありがとうっ!で、どうしたの?こんな朝早く』
「今からすぐ迎えに行くから出掛ける支度して待ってろ。類には言うなよ?」

『は?・・・で、でも、今度は何よ?もうバイト禁止命令が類から出てるんだけど』
「バイトじゃねぇよ!人助けだと思って出てこい!」

『人助け?何処の誰を助けるのよ・・・』
「俺と足腰立たねぇジジィだ!・・・心配すんな、夜には戻してやるから!」


何が何だかわかってない牧野を急いで迎えに行って、速攻新幹線に乗せた。
悪いな、類。ちょっと牧野、借りるな!


*********


執務室でわけわかんない書類を睨みつけていたらスマホが鳴った。しかもこれは・・・カイから?
なんだろ・・・俺は書類なんかさっさと机に置いてスマホの画面を確認した。

そこにはまた画像だけ。しかも・・・何これ、また総二郎と新幹線?!
その車両に書いてある行き先は「新大阪」・・・え?って事はつまり、また京都に向かってんのーっ?!

何やってるのさ!総二郎もカイも・・・人の彼女を何処に連れてくつもり?

その時、ハッと思い出した。カイからコピーした牧野コレクションの中の舞妓姿・・・たしかあの中にとんでもない男と抱き合ってるヤツがなかった?真っ赤な顔した牧野が、その男の・・・その男の腕に!!あぁっ!思い出したくなかったのに!

急いでカイに電話したら・・・

『おかけになった番号は電波の届かない場所にいるか電源が入っていないためかかりません』


またなの?
こうなったら・・・俺が行くしかないよね!

カイになんか任せておけない!上着を手に持って執務室を出たら田村に出会した。

「類様?ど、どちらに?今日は外出の予定はなかったと思うんですが?」
「・・・京都に行ってくる」

「はっ?京都?・・・今からですか?お昼からは会議の予定がございますが?」
「・・・インフルエンザに罹ったって言っといて」

「こ、この前もそのような事をっ!」
「・・・今度はB型!」

イチイチ煩い田村を振り切って急いで俺も東京駅に向かった。


**********


「ねぇ、またこれ着るの?重たいんだけど・・・」
「お前のバイト心配してやった俺を助けるためだろうが!これで最後だから安心しろ。この前の要領でいいから!」

「だから、私は舞妓じゃないんだってば!類にバレたら怒られちゃうよ~!」
「今度は西門の屋敷内だから問題ないって!あの爺さん達も花見が出来たらそれでいいんだから!行くぞっ!」

「いややわ~!西門さ~ん!」
「・・・相変わらずノリはいいな、お前!」


再び舞妓姿にさせた牧野を西門の車に乗せて一乗寺にある別邸に向かわせた。
振り向いたらタクシーが1台、さっきっから後を付けてる。マジかよ・・・どうするかな。

「悪い。少し遠回りだけど上賀茂の別宅に向かってくれ。1台妙な車がつけてるからその屋敷の中を1回通過して裏口から出て、そのまま一乗寺だ。急いでくれ」
「畏まりました」

面倒くせぇけど仕方ねぇ。運転手にタクシーを撒くよう頼んで一度車の行き先を変えた。
上賀茂の別宅を通り抜けたら・・・案の定タクシーはついて来れなくなった。すまん・・・類に殴られてくれ!!


そして一条の別邸に着いたら爺さんが庭に朱毛氈なんて敷いて酒も料理も並べて「真希乃」を待っていやがった!

「おおっ!本当に来てくれたんやな?真希乃さん、えろうすまんかったなぁ、無理言うてしもうて!」
「おはようさんどす~、どうもご贔屓にしてもろうてありがとうさんどす~♡」

「やっぱり可愛いのぉ!真希乃さん、本物の舞妓さんみたいや!今日も酒に付き合うてや!」

「・・・り、了解どす~!」

だから変な舞妓弁使うなって!!


そのあと牧野は爺さんの花見に付き合って酒は飲むわ、盆踊りは踊るわ、他の爺さん連中まで呼んでとんでもない大宴会になった。さすがにこの俺も背中に嫌な汗をかくんだけど・・・これ、類が嗅ぎつけて来るんじゃねぇの?

そうなったらマジ、殴られるかも。


「牧野、いい加減にしとかないと今日中に帰れねぇぞ!お前・・・こんな事バレたら類に軟禁状態にされるぞ?」
「いややわ~、西門さんが連れて来はったんどすえ~!」

「俺にまで舞妓弁使うなっ!ほら、そろそろ飲むのやめろって!」
「ごめんどす~♡もう、止まりませんのどす~♡」


こいつ・・・まさか、酒乱?

ホント世話焼かしやがって・・・じゃ、類の方を呼んでやるか。
桜も綺麗だし・・・。


********


京都駅に着いたらすぐにカイに電話を入れた。
ホント・・・もしこれで見失ってたら今度こそクビだから!

『・・・・・・もしもし
「・・・牧野、どこ?」

『・・・・・・み、見失いました。西門様にやられました』
「・・・また?ね・・・そろそろヤバいって、わかってるよね?」

『いや、いくら何でも西門様が牧野様に手は出さないかと・・・』
「・・・・・・クビだね、カイ」

『ええーーっ!!そんなっ!類様っ、類様ーっ!!る・・・』ブチッ!


バカじゃないの?ヤバいのは総二郎じゃなくてお前だよっ!!
でも、総二郎にも一言言わないとね。もうっ・・・また、何させてるんだか!同じ事させてたら許さないからね!


その時電話が鳴った・・・総二郎から?

「総二郎?牧野・・・何処にやったの?」
『悪い!説明は後だ!迎えに来てくれねぇか?牧野がこのままだとヤバい!』

「えっ!ヤバいって何が?牧野どうしたの?」
『このままだとジジィ達の餌食になるぞ!どうせお前京都入りしてるだろ!早く来い!一乗寺の西門別邸だから!!』

爺さん達の餌食~?!
そんなっ!まだ俺の餌食・・・じゃなかった俺のものになったばっかりなのに、もう他の男、しかも爺さんにっ?!
冗談じゃない!急いでタクシーを飛ばして一乗寺に向かった!


西門の別邸に着いたら総二郎が門の前でニヤついて立ってて、俺がタクシーから降りると片手なんてヒラヒラさせて・・・マジ、ムカつくんだけど!

「総二郎っ!牧野どこ?何回拉致ったら気が済むのさ!」
「そう怒んなって!待ってるぞ?この奥の庭で・・・俺はもう先に東京に戻るから後は頼むわ!」

「は?牧野、この奥にいるの?」
「あぁ、少し酒飲んでるからな。ここで酔いを醒まして帰れ。じゃあな!」



奥の庭の方に足を進めてみた。
さすがに整った日本庭園・・・石砂利の通路を歩いて奥の庭に行ったら薄ピンクの桜の木が見えてきて、そこの下の朱毛氈を敷かれた座敷の上に舞妓姿の牧野が座っていた。

ぼんやりと落ちてくる桜の花びらを眺めながら・・・花かんざしをつけた牧野がそれを手で受け止めてる。


あまりにも可愛らしい姿に驚いてすぐに声がかけられなかったんだ。

さぁっと風が吹いて沢山の花びらを散らせたとき、牧野が俺に気が付いた。


「あっ・・・類、どうしたの?もしかして迎えに来てくれたの?」
「うん・・・総二郎がね、電話くれたから」

「そうなんだ!なーんだ・・・心配して損した!類に内緒だって言ったのに、西門さんったら」

酒を飲んでるって言ったよね・・・だからかな、少し・・・ううん、随分顔が赤いよ?


「そんな格好して何してたの?」
「ん?西門のおじいちゃん達がね、一緒にお花見しようって・・・だからさっきまで宴会してたんだけどね。私は全然桜を見なかったの。おじいちゃん達のお話し相手してたんだよ?」

「どうして桜、見なかったの?」
「だって・・・好きな人と見たいんだもん。だからね、一人になってから見てたの。類と見たいなぁって思ってね・・・そしたら、類が現われたからさ・・・嬉しいなぁって!」

牧野が俺を手招きするからさ・・・
その朱毛氈の上に俺も座ったんだ。

そして牧野が指さすから上を見上げたら・・・青空の中に満開の桜が手鞠のように揺れていた。

サワサワと音を立てながら枝が揺れたら、花弁が俺達の上に沢山落ちてくるんだ。



「綺麗でしょう?ふふっ!春・・・だねぇ!」

「ん・・・すごく綺麗」


朱赤の着物も黒い帯も、花かんざしも綺麗だよ。
牧野の舞妓さん姿・・・可愛くて溜まんないよ。でもさ・・・。

「ね、東京でもう一回お花見しようよ。普通の服でさ」
「あれ?似合わなかった?気に入ってるのに!」

「違うよ、そんなんじゃなくてさ。その格好だと牧野に触れられないから・・・」



恋人になった初めての春・・・もっと近づいて桜の中を歩こうよ。





Rendez-vous demain...


↓おまけつきです♪
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4 Comments

There are no comments yet.

さとぴょん  

2018-03-31 15:13

京都再び♡(≧▽≦)
西門の爺さん、真希乃ちゃんと庭で花見ができてよかったですね。
総ちゃんを脅すなんて、爺さんまだまだ捨てたもんじゃないですね( *´艸`)♪
京都入った途端、3秒で舞妓になるつくし(笑)
花見の宴、真希乃ちゃん、今回もノリノリ♪
盆踊りついに出たか(笑)
桜の木の下、赤い毛氈に座って、
落ちてくる花びらを手に受ける舞妓姿のつくし
そのつくしの姿に驚いて声をかけられなかった類くんのシーン
とてもよかったです( *´艸`)♡
「好きな人と見たかったから」
こんな可愛いこと言われたら、類くん嬉しくてたまらないでしょうね。
そして甲斐山の妄想(笑)
「ちこう寄れ」
「よいではないか」
「ういやつじゃのう」
シュルシュルシュル
「いい眺めじゃ」
「なぁ~に、悪い様にはせん」
「あんたも好きねぇ♡」
Plumeria様
これ私の好きな悪代官の五大台詞じゃないですか(笑)
類の悪代官(≧▽≦)♡
嬉しかったんで加藤茶サービスでつけときました♡
「悪代官、類」
「ガンジー、類」よりはるかに萌えるよね。
いつか書いてくださいね(笑)
それはそうと、文頭で明かされた衝撃の真実。(◎_◎;)
いややわ~富瑠千代姐さん、
家元とも///だったんどすなぁ~///(*ノωノ)♡
京の都で、親子二代ともに、甘い夢を見せてはったなんて♡
富瑠千代姐さんさすがどす~♡
詳しい感想♡ いつか聞かせれおくれやす~( *´艸`)♡
なんか急に生八つ橋食べたくなったどす~。
スピンオフおおきに~♡

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ノエノエ  

2018-03-31 17:29

plumeriaさま
こんにちは。
類くんしっかり甲斐山さんの「コレクション」をコピーしてもらっていたんですね!(笑)そして前回のインフルエンザはA型と判明!?(笑)インフルエンザに罹れば暫く出勤してはいけませんものね…5日間位は自由?田村さんは大変💦田村さん頑張れ~*\(^o^)/*
つくしちゃんは類くんからバイト禁止命令が出ているんですね。それでも何だかんだ言いながら付き合うつくしちゃんは、断れない性格と働くことが好きなんでしょうね。類くんの悩みは尽きない…それよりも田村さんの苦労は増えていく…甲斐山さんは類くんに怒られ続ける(笑)
類くんは、あれだけキリキリしていたのにつくしちゃんの「好きな人と見たいんだもん」でご機嫌に。つくしちゃん最強ですね!
甲斐山さんのコレクションは何かある度に増えていく…だんだんボディーガードというよりつくしちゃんのストーカー?の様になっている様な…(笑)
楽しいスピンオフを有難うございました(*^^*)

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さとぴょん様

plumeria  

2018-03-31 17:49

ご訪問&コメント ありがとうございます。
いややわ~!カトちゃんまで呼んでくれておおきに~♥
あんたも好きねぇって・・・どんなシーンですのっ!
ノリノリじゃないですかッ!(笑)自分から帯解きそうで怖いわ~💦
そりゃガンジーよりはさとぴょん様向きですよ。”悪代官 類”・・・え?お話し書くの?誰が?
あ、さとぴょん様が?
あはは!あの小部屋、一部屋空けて待ってます(笑)さぁ、来いっ!
この季節ですからお花見が書きたかったんですよ。
もう、それだけ(笑)
「桜の日の2人」類バージョンです。いや、ほとんど総ちゃんのような気もするけど。
八つ橋・・・やっぱり「生」なんですね!ふふふ。
乾燥してちゃダメよね?しかも巨大「生」八つ橋かしら・・・。なーんて!
ほんま、富瑠千代、はしたない事言うてすみませんどす~!
許しておくれやす~💦
イベント中はコメント沢山もろうて、皆さん喜んではりました。
これからもチームルイルイ、どうぞ宜しゅうお頼み申します~。

EDIT  REPLY    
ノエノエ様

plumeria  

2018-03-31 21:08

ご訪問&コメント ありがとうございます♥
はい!何だか書いてるとカイ君をどうやって苛めてやろうかと考えるようになりましてね(笑)
クビ寸前の所まで追い込んでしまいました。
いや、めっちゃ愛情はあるんですよ♥本編でかなり面白キャラになってしまって、類よりも断然登場シーンが多いと言う・・・。
今までボディーガード中心のイベントがあったでしょうか?って思いますよね(笑)
田村さん(笑)真面目なこの方には申し訳ない気分で一杯です・・・。
ごめんね、田村さん。でも、類の我儘はずっと続くと思うけど(笑)
是非、京都から帰って東京でイチャイチャしながらお花見してほしいものです。
出来たら誰も来ない2人だけの夜桜・・・そんな場所でくっついててほしいなぁ♥
本日でイベント終了ですが、楽しんでいただけましたか?
初めて参加したので役に立ったかどうか疑問ですが、参加出来て良かったなぁって思ってます。
どうぞ、これからも宜しくお願いします。

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