続・総ちゃんと類君のとある一日(前編)
こちらは、参加メンバー内で相談をしている際に、派生して出来たお話となります。
内容は、好みが分かれるものとなっております。
各自ご判断のうえ、お読み下さいませ。
なお、このカテゴリのみ、作者名は記載致しておりません。
その辺のご推察も併せてお楽しみ下さい。
─おっ、ここにいたか…
総二郎は探していた類を見つける。
が、目があった途端に
「ごめん牧野、俺もう行くね…」
「えっ!なんで?今来たばっかりなのに…」
「おいっ!…ちょっと待て、類」
「……」
しかし類は、総二郎の止めるのも聞かず、足早にその場を去ってゆく。
「なっ!…ったく、また無視かよっ」
「何、西門さん? 一体どうしたのよ?」
「そうだぞ? 珍しいな、お前ら二人、喧嘩でもしたのか?」
「…っ! …いや、それは…」
…って、言えるわけないだろうがっ!!
まさかこないだの『耳かき』が原因で、気まずくなったなんて…
総二郎は無言のまま、呑気なあきらとつくしを交互に睨み付け…
だが行き場の無い怒りを抱えたまま、仕方なくその場に腰を下ろした。
「なぁ牧野、まさか総二郎も、あの話題で…」
「ええっ!西門さん、まさか花沢類が色っぽいとかって、からかったりしたわけ?」
「…ハァ?」
…なんだそりゃ? 類が、色っぽい…??
だが瞬間、先日の顔を赤らめたレアな類が浮かんでしまい、総二郎は慌てて首を振る。
「いや、こないださ? 俺がデート中に」
「デートって…あのウェディングプランナーの美人チーフか?」
「そそ。」
フゥ…だよな、これが普通ってもんだ…
あきらの話題に乗っかれば次第にいつもの自分を取り戻し、内心ホッと胸を撫で下ろす総二郎。だが、勿論それはおくびにも出さずに先を続ける。
「…んで? その美人プランナーが、何だって?」
「あぁ、その時偶然類を見かけたんだが、そしたら彼女が言うんだよ」
…類っ?
「な、何をだ…?」
「いやな? そんじょそこいらの花嫁より、女装させたらアイツ、すっげぇ美人になる!って…」
「フフッ、花沢類が聞いたら絶対怒りそうだけどね! でも、女としてはわかるなぁ~…あの長い睫毛とか、きめ細かくて色白の肌とかっ!…もうさ、絶対に女装させたら、美人で色っぽいよねぇ//」
…は? 何言ってんだ、コイツらは…
だが総二郎の脳内には、再びいつかの類の姿が────
『………総二郎のバカ』
「ダーーッ!!!違うっ!俺は断じてっ///!!」
「…西門さん?」
「…なんだお前… あ!もしかして…類と仲直りしてないから、何か煮詰まってんのか!?」
「えっ、いや… …まぁ、そうかもな…」
取り敢えずこの場を取り繕うため、曖昧な笑みを返す総二郎。
…つーかなんで俺が、こんな目にっ//!!
「じゃ、早く追いかけないと!あれ、よっぽど怒ってたわよ?」
「だな? 牧野、類がいつもいるとこといえば…」
…チッ! なんだよこの流れ…
まぁ仕方ねぇかっ…
※後編に続く(笑)
- 関連記事
-
- 続続・総ちゃんと類君のとある一日 ~番外編~
- 続・総ちゃんと類君のとある一日(後編)
- 続・総ちゃんと類君のとある一日(前編)
- 総ちゃんと類君のとある一日 ~総ちゃんの逆襲~
- 総ちゃんと類君のとある一日