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LET'S AFTER ♫<完>

174 総二郎の訪問

8
クリスマス休暇も終わり、イタリアに戻った花沢ファミリー
つくしは、月一回のペースで慈善活動を続けた

病院、老人ホーム、障がい者施設センター、そのどれもに華音、光音、心音もついて行った
花梨と触れ合ったからか、特に障がい者の人達との触れ合いには、心揺さぶられるようだ

耳の聞こえない人達の為に簡単な手話を覚え、目の見えない人達には両手で温もりを伝え、手足の不自由な人達にはハグをした
そして出来る限り言葉を交わす事を心がけた

すると心音がお茶を振る舞いたいと言い出し、老人ホームのような施設を訪問する時には、心音のお茶会も行った
といっても、心音がお茶を点てる姿を見て貰い、点てたお茶はプラスチックの取っ手のある容器に移し替えて振る舞う
握力の弱い老人には、茶器は重く持ちにくい為だ

それでも老人達には、すごく喜ばれた
小さな女の子がお茶を点てる姿は愛らしい
その上、初めて口にする抹茶は、異国情緒たっぷりだし口にも合う
その補佐を務める華音と光音も、自分達の孫のように可愛らしい

終了する頃には『また来てね』と言う言葉と共に、別れを惜しみ涙する者までいるくらいだ
こうしてあっという間に冬から春、そして夏も終わろうとする8月末になった



総「こんにちは」

イタリア邸に総二郎がやって来た
去年のNYパーティで光音が取りつけた約束である『一年に一度は心音に茶道の稽古をつける』を実行する為だ

夏休みに入る前に、子供達は類の前に揃って告げた

華「パパ! 夏休みにNYに行きたい」
光「パパ! 心音と日本へ行って、茶道の稽古をつけて貰いたい」
心「パパ! にぃにと日本へ行かせて下さい」

類も嫌とは言えない
華音は、アンドリューの婚約者だし、向こう側からも夏休みになったら、、、と連絡を貰っている

だが一人でNYへ行かせるにはやはり不安だったため、7月につくしの母親にイタリアへ来て貰った
そして10日程滞在した後、華音と共にNYへ向かった
こちらは牧野家で約一ヶ月ほどお世話になる事になっている

心音も学校生活も慈善活動も茶道の独学稽古も頑張っている
茶道の稽古と言う表向きの理由を持ち出されると断れない
だが二人だけを日本へ行かせるには不安がある為、今回は総二郎に来て貰うと言う方法をとった

そして8月末の今日、京都修行を終えた総二郎が、ここにやって来たと言う訳だ
迎えに出た心音は総二郎に飛びつく

心「総ちゃん!」
総「心音。 大きくなったな」

心「うん。 5cmも大きくなったよ」
総二郎に頭を撫でられ、心音は嬉しそうに笑う

類「総二郎。 遠い所わざわざごめん」
総「いや。 ずっと京都で修行だったし、気分転換に丁度良かったんだ」

つ「総。 中に入って?」
総「あぁ、日本も暑いけど、此処も暑いなぁ。 光音。 お前も大きくなったな」

光音も、つくしの肩ぐらいの身長になっている
そして笑いが出るぐらい類にソックリだ

総「おっ、羽音じゃねぇか。 もう歩いているんだな。 んで何を持ってんだ?」

羽音は短い足でヨタヨタ歩きながら、両手でしっかりと四角い物を持っている

羽「ぱーぱい。 ぱーぱい」
総「ぱーぱい?」

何だ?
総二郎は頭を捻りながら羽音の持っている物体をヒョイッと取り上げ唖然とした

総「何だ、、こりゃ、、」
光「それ、僕が小さい時のサンタさんからのプレゼントだよ」

総「はあ? サンタからのプレゼント~~!?」

素っ頓狂は声を上げながら類を見る
その類は、肩をすぼめる

そして羽音は、総二郎の手にしている『おっぱい』に手を伸ばし、、
羽「ぱーぱい。 ぱーぱい」
と言いながら返せと訴えている

その『おっぱい』を返すと、ニッコリと笑いギュッと抱きしめる

総「おい。 これ教育上良くないんじゃね?」
と、小さく呟く

光「でも、サンタさんからのプレゼントだよ? しかも、僕の小さい時の! 
  まさかサンタさんが、教育上良くない物をプレゼントするはずが無いよね?」

光音の言い分に、総二郎は類を見る
類は言葉を発する事無く、ただ困った表情を見せる

総二郎は類に対し、目で訴える
俺が光音に手錠やマンションを与えた時には『子供に渡すプレゼントじゃない』と激しく怒られたが、お前も変な物を贈っているじゃねぇか!

それに対し、類はサッと視線を逸らせた

光「僕からしたら、何でこんな物を?って感じだったけど、羽音が喜んでるし、無駄にならなかったし、、
  何よりサンタさんからのプレゼントだから捨てられないし! ねっ! パパ!」

この時、総二郎は気がついた
光音は何もかも知った上で、この『おっぱい』を与えた
それは類を困らせる為であり、自分が有利に立つ為!

現に、こうして茶道の稽古に来てほしいと、類から連絡があった

ニコリと笑う光音に、絶対に敵に回したくねぇ、、
と思う総二郎だった





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8 Comments

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2019-01-23 09:27

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2019-01-23 09:34

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2019-01-23 10:24

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2019-01-23 11:36

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りおりお
Re: ビオ~様

りおりお  

2019-01-23 12:11

羽音君、相変わらずおっぱいが手離せません
小さい頃って、気に入って物をずっと持ち歩きますよね
買い物に行く時も肌身離さず、、
「それ邪魔だよ?」「重たいよ?」と言っても聞き入れてくれません
我が家の長男も、ヒーロー物にド嵌まりして、どこへ行くにもヒーローの絵のついたビニールバックを持っていました
もちろん服装も全てヒーロー物
パンツや肌着も、ヒーロー物しか身に付けてくれませんでした
(あれ、少しお値段がお高いんですよね)

そして総ちゃんがやってきました
一年に一度の茶道の稽古、、何ですけど、どうなるんでしょうね

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りおりお
Re: ゆきり~様

りおりお  

2019-01-23 12:13

総ちゃんがやってきました
そこでみた羽音君にビックリ!
『おっぱい』を手にしているし、それは類君が光音君に上げた物と分かり二度びっくり
確かに、自分だけこっ酷く叱られた事がありますからね
どっちもどっちでしょうか
いや、光音君が凄いんでしょうね
大人を言い負かせるんですから

そして、、今回は、茶道の稽古をつける為
それとそろそろ家元襲名に動き出す頃合いかな?
一体何が語られるんでしょうね
お楽しみに

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りおりお
Re: り~様

りおりお  

2019-01-23 12:16

光音君は、サンタの正体を知っているからこそ、羽音君に「おっぱい」を渡したようです
そして類君は何も言えない、、
策士ですねぇ
親をしのぐ勢いがあります
確かに、光音君を敵に回したくないですね
それにすごく鋭いです
人を見る目が備わっていると実感している総ちゃんでしょう
現に、心音ちゃんに対する自分の胸の内が分かっている様子でしたから

その総ちゃんは、茶道の稽古の為にイタリアに来ました
久し振りの再会に何を思うでしょう?

明日もお楽しみに

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りおりお
Re: シマエナ~様

りおりお  

2019-01-23 12:20

総ちゃんがやってきました
心音ちゃんは、嬉しそうですね
一応、茶道を教えると言う名目で来ているんですから、しっかり教えて貰いましょう
もちろん心音ちゃんは、オンとオフを分ける事が出来る
それは総ちゃんが好きだからに他ならないですよね

さて総ちゃんは、京都修行から何を学んだかな?
それと自分の心が決まったかな?
心音ちゃんを見て、それが確定したかな?

光音君は、やっぱり敵に回したくない
でも味方になると心強い
そんな存在のようですね

それに、類君と光音君の関係も良いみたいですね
小さい頃はイライラした事もあったけど、ここまで大きくなると頼りになるし理解もしてくれる
親子と言うより兄弟のような関係になって来ているようにも感じます

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