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LET'S AFTER ♫<完>

番外編⑬ (総二郎編①)

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結婚まで約二ヶ月となった8月上旬
西門家が花沢家を訪れた

今日は大安吉日
総二郎と心音の婚約が正式に執り行われる

本来ならば、もう少し早い段階に執り行う予定だったのだが、なにぶん心音は3月までは中学生
四月からやっと高校生になったばかり
それに総二郎の方も、春の茶会など行事で忙しく、なかなか日程が合わなかった

結納は仲人を立てない略式だが、結納品は9品目を用意し、昔ながらの形式にのっとり粛々と進めていく
予め決められた部屋の床の間の前に、西門家の三人は結納品を並べていく

迎える花沢家も、無言のままそれをジッと見つめている
つくしと心音は着物姿だ
そして光音にもスーツを着せ参列させたが、残りは邪魔になる為別室に控えている
花沢家の四人は、初めての事に緊張の面持ちだ

飾り付けが終わった所で、西門家も座布団の上に座った

先「この度は花沢家と西門家に素晴らし御縁を頂きありがとうございます。
  本日はお日柄もよく、結納の儀を執り行わせて頂きます。」
総「西門家よりの結納の品でございます。 幾久しくお納めください。」

先代の家元の挨拶に続き、総二郎は結納品の目録を心音の前に差し出す
心音はそれを見た後、類へ回し、そしてつくし、光音へと順に回していく

類「ありがとうございます。 幾久しくお受けいたします。」

そして類から総二郎へ受書が渡された
それを確認後、先代も礼を述べる

総「ありがとうございます。 幾久しくお受けいたします。」

本来なら次は花沢家から西門家へ結納品を渡すのだが、それは西門家が固辞した
次に総二郎は心音の前にビロードの小箱を置く
そしてパカッと蓋を開けた

総「幾久しくお納めください。」

そこにはきらりと光るダイアモンドの一粒リングがある
初めて見る婚約指輪
それは総二郎から貰う、初めてのアクセサリーでもある

心音は言葉にならず、ポロリと涙がこぼれる
この日の為に手順を何度も頭の中に叩き込んだ
そして返事の決められた言葉も、間違えないよう何度も口ずさんだ
だが、あまりの嬉しさに頭が真っ白になりその言葉が出てこない

そこで類が助け舟を出す

類「填めて見せてくれる?」

類は形式ばった言葉ではなく、優しい口調で心音に告げる

総「填めてやるよ。」

それに総二郎も続く
総二郎はスッと立ち上がると、心音の左手を取りゆっくり填めていく
細く小さな指に、大きな一粒ダイアモンドがキラリと輝く

先「ココちゃん。 手をあげて見せてくれ。」
雪「えぇ。 私もよく見たいわ。」

その言葉に、心音は顔の前に手をかざす
それは総二郎の思いが詰め込まれた大きなダイヤ
そして心音を守ると言う意思表示が感じられる
それ程、主張している指輪だ

先「良く似合う。」
雪「えぇ、とっても。」

総二郎は、その心音の手を優しく握る

総「このダイアぐれぇ、心音には苦労を掛けると思う。
  でも俺がこうして毎日包んでやるし大切にするから、一緒に頑張って行こうな?」

総二郎は、この場で心音と参列者に聞いて貰いたかった
16歳で嫁ぐと言う事は、高校生活もままならないと言う事
加えて裏方と言う仕事も課す事になるし、人との付き合いは気苦労も多い
しかも古参の煩い連中達だ
並大抵の苦労では無いだろう
それを16歳になったばかりの心音に背負わせる事になる
だが自分が最大限守るし大切にするから、、と、心音と花沢家の者に宣言したかった

心「はい。 頑張ります。」
総「お前は今まで通りにしていろ。 そして何でも俺に言え。
  お前は母親に似て溜めこむ性格だから。」
心「うん。」

心音は嬉しそうにニコリと笑う
その笑顔だけで、幾らでも頑張れると思える総二郎
その何とも言えない雰囲気に、類が水を差す

類「あのさあ。 確かにココはつくしに似た所があるけど、つくしは何も溜めこんでいないけど?
  総二郎の言い方だと、俺には言えない不満がある様に聞こえるんだけど?」
総「それは物の例えっつうか、牧野も心音もトコトン我慢する性格だと言いたかったんだよ。」

類「だから、、つくしは俺と結婚してからと言う物、何も我慢していないし溜めこんでいない。」
総「だからだな、、」

二人の不毛な言い争いに、光音がピシャリと言い放つ

光「父さん! 義理の息子になる総おじさんを虐めるのはそろそろ止めよう?
  そりゃ父親として嫁に出す寂しさが日に日に募るのは判るけど、、
  ココは近所だから何時でも会いに行けるだろ?
  それに総おじさんは、父さんと母さん夫婦のような仲睦まじくラブラブな夫婦になりたい
  って事を言いたいんだよ。
  それをこの場で伝えたかったんだと思うよ?」

丸く収めようとする光音に、総二郎は感心しきりだ

総「お前、、すげぇなぁ。」

思わず総二郎の口から感嘆の声が洩れる
それくらい的を得た発言だ
その総二郎にニヤリとした笑みを向けながら、光音は告げる

光「そりゃ、義理の弟の気持ちぐらい分かるよ。」

その発言に先代の家元と雪乃は、プッと吹き出す
もちろんその後、皆もクスクス笑い始める
場の雰囲気が和んだところで、先代が締めの挨拶をする

先「本日はありがとうございました。 今後共幾久しくよろしくお願い致します。」
類「こちらこそありがとうございました。 今後共幾久しくよろしくお願い致します。」

こうして結納の儀が滞りなく終わった




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最近は、結納ってやってるんでしょうか?
あっても顔合わせぐらいじゃないかなぁ?
なので、必死で調べてみました
多少違っているかも知れませんがお許しを<(_ _)>


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10 Comments

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2019-09-10 09:20

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2019-09-10 09:36

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2019-09-10 12:25

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りおりお
Re: ビオ~様

りおりお  

2019-09-10 12:58

総ちゃんと心音ちゃん
やっと正式婚約です
アンドリューと華音の時にはなかったですからね
初めての結納に緊張マックスの類君とつくしちゃんです

その中にあって光音君は冷静ですね
妹を送り出す気分ですし、父親と違って冷静でいられるんでしょうね

結婚式まであと二か月
あしたもこの二人をお届けします
お楽しみに

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りおりお
Re: り~様

りおりお  

2019-09-10 13:01

連載の間に書いているこのお話も、そろそろ終盤です
総ちゃんと心音ちゃんのカップルも、かなりの人気なんですよね
多分、類君の子供たちの中で断トツです
やはり総ちゃんが絡んでいるからでしょうねぇ
ここでの総ちゃんには絶対に幸せになってもらいたいし、その相手がつくしちゃんの子供なら言う事なし!なんでしょうね

さて、、結納まできました
私の時代は簡単な結納をしましたけど、今はやらないみたいですね
まあお金もかかるし緊張するし、、堅苦しいのはいらないかなぁ、、
それよりも、誰でも良いから彼氏彼女を見つけてきて~~と、内心思っております
おばあちゃんになりたいのぉ(笑)

明日も、総ちゃん心音ちゃんカップルのお話です
お楽しみに

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りおりお
Re: オレンジ~様

りおりお  

2019-09-10 13:04

このLet's~シリーズは、総ちゃんがキーパーソンというか、、
総ちゃんには幸せになってもらいたいですよねぇ
その相手がつくしちゃんの子供ってところが運命のようにも感じます

だから16歳という若さでの結婚に踏み切ることを、類君も了承したんでしょうね
親友をいつまでもつくしちゃんの手の事で縛りたくないし、幸せになってもらいたいですから
まあ自分の娘を早々に手放すのは嫌だけど仕方ない、、と、これに関しては父親の面との葛藤でもありますけどね

さてその総ちゃん編
最後までお楽しみくださいませ

明日ももちろん、、二人のお話です

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2019-09-10 13:05

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2019-09-10 14:09

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りおりお
Re: ゆきり~様

りおりお  

2019-09-10 14:21

類君は複雑なんですよねぇ

総ちゃんには幸せになってもらいたい
でも自分の娘を16歳で嫁がせる不安もある
親友を思う気持ちと父親の気持ちがせめぎあっているんでしょうね

その点、光音君は妹の幸せだけを願っていればいいですからね
その妹を困らせる相手に対しては、全力で潰しに行くでしょうね
一番怖いのは光音君かもしれませんね(笑)

さて、この二人の恋模様は?
明日もお楽しみくださいね

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りおりお
Re: シマエナ~様

りおりお  

2019-09-10 14:28

満を持して、総ちゃん編です
総ちゃんには幸せになってもらいたいですよねぇ
心音ちゃんときちんと結納を交わしました
二か月後には結婚とは、、やっぱり16歳で嫁ぐのは早いですよねぇ
高校生ですよ!!
普通なら即退学になるんじゃないかなぁ

類君もいろいろ思うところがありますよねぇ
総ちゃんを思った時には『良かったな』と思うだろうし、心音ちゃんを思った時には『まだ早い』と思うし、、
親友の面と父親の面の両極端に類君の心は揺れ動いています

そこで冷静なのは光音君
こちらは妹の幸せだけを願っていますからね
父親の気持ちと義理弟の気持ちの両方をしっかりと見ていられるでしょう(笑)

明日もお楽しみに~~
んで、どこまで書くかは、、、ふふふっ、、、

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