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想い出さがし

24 深い意味?

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講義が終わり携帯を見ると、類からラインが入っている

開いてみると
<梅雨突入。 暫く雨になるらしい。 週末は趣向を変え、海繋がりで水族館ってどうかな?>

ふと外を見ると、今もしとしとと雨が降っている
前回海岸を歩いながら、そのような会話をした

『そろそろ梅雨入りだし、夏が近づいて来て人が増えてきたな』
『そうですね』

人も増えてきたし、砂浜の照り返しもきつくなり、歩いているだけで汗ばむ季節になって来た
そろそろ思い出探しと言う散歩にも飽きてきた頃合いかもしれない、、、と思っていたら、、

『もちろん、これからも一緒に探しに行くけど、海水浴が始まったら探し物も見つからないんじゃない?』
『これからも? 本当にこれからも一緒に?』

するとピタリと立ち止まり、不安そうな瞳で見つめられた

『当り前。 もしかして迷惑?』

ポツリと呟く姿に、何故かドキッとし、それを誤魔化すように両手を横に振りながら、、

『いいえ。 全然迷惑じゃないです。』
という言葉がついて出た

その返事に、嬉しそうに笑顔を見せる類に、なぜかドキドキが止まらなくて、そこからずっと下を向いて砂浜に落ちている貝殻を集めていた



つくしはもう一度画面に目を通す
思い出探しはいったん中断し、水族館へ誘ってくれるけど、これって深い意味は無いよね?

雨だと人は少ないけど足元が悪い
晴れていると人が多いし暑い
だから単に代替え案だよね?
毎週末の習慣になっているからだよね?

そう自分に言い聞かせないと、夢を見てしまいそうになる
でも断る理由は無い
今週末も茶事は無いのだから


つくしは返事を打つ

<楽しみにしています>




つくしの返事を見て、類はホッと胸を撫で下ろす

送信した後、あからさま過ぎただろうか?と心配になった
海繋がりで水族館とは、体の良い誘い文句のように思われないだろうか?
それより気分を害さないだろうか?

でも雨だと砂浜は足が取られやすいし、晴れると海水浴客が多くなる
それなら暫らく思い出探しを中断すれば良いのだが、その間も会いたいと言う気持ちが抑えられない

そんな類に、あきらが声をかける

「おい類! 誰からだ?」
「ん。 ちょっと、、」

ここはF4ラウンジ
皆が揃っている中で類が携帯を見る姿はレアだ

「珍しいな。 お前に着信があるなんてさ」
「そう? じゃ俺はもう帰るから」

これ以上の追及は避けたく、類はサッサと出口へ向かう

「おっ、俺もそろそろ行かねぇとな。」
と、あきらも席を立つ

「ん? どこへいくんだ?」
と、司が声をかける
するとあきらは含み笑いを見せる

「牧野に声を掛けて来るわ。」

その言葉に、類はピクリと身体が動く
司は身を乗り出し、総二郎は微動だにしない

「どんな子か知りたいしさ。 ほらっ、高級品に興味が無くても、そっち方面には興味があるかも知れねぇだろ?」

途端、類は振り返り、口を開こうとした時、先に司が声を発した

「それもねえよ! 俺と一緒に過ごした時、全然そう言う雰囲気にならなかったんだからよ!」

それは類も感じていた事だ
それだけじゃなく、全く媚びない
だから一緒にいる時間が心地良い

「それは相手が司だからだよ! でも俺だとどうかな?」
と、自信満々に告げる

「お前も一緒だよ! あいつ全然色気がねぇと言うか、誘うような事をしねぇんだよ!」
と、司はムキになって反論する

「そりゃ、トンカツなんか食べてるからだろ? まあ俺に任せろよ。 美味しいイタリアンでも食べてムードを作るからよ。」

それ事態が難しい事だと類は良く知っている
今まで地元のうどん屋や定食屋ばかりを選び、食事代すらも割り勘にされているのだから

「じゃ、また明日にでも報告するからよ。」
と告げると、類の横をすり抜けラウンジを出た

類は携帯を手に取り、あきらが向かっている事を伝えようと考えた
だがその手を止め、携帯をポケットにしまう

付き合っている訳では無い
毎週のように出かけているが、甘い雰囲気になった事も無い

単に俺が一方的に思いを寄せているだけで、牧野は誰の者でもない

「じゃ帰るね」

もう一度声をかけ、ゆっくり歩きはじめる

牧野はあきらの誘い文句に乗るような奴じゃない
だが、あきらの優しい語り口調に惹かれる可能性はある

今の俺には、それを止める資格は無い
恋人ではなく、単なる知り合いにすぎないのだから



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4 Comments

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-  

2019-10-08 09:31

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-  

2019-10-08 11:11

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りおりお
Re: ビオ~様

りおりお  

2019-10-08 13:19

類君は既に自分の気持ちに気づいていますが、つくしちゃんはまだのようです
そして類君も、その気持ちをまだつくしちゃんに告げていません
時期尚早と思っているのかもしれませんね
まだはっきりと好きと言う行動に出ていないし、、
だから、あきら君の行動にはモヤモヤが生まれるわけですよねぇ

休日に茶事がない場合は、必ず出かけている二人
ゆっくりと互いの存在を意識し認めあう仲になるのかな?

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りおりお
Re: り~様

りおりお  

2019-10-08 13:22

満を持してあきら君が接触するみたいですね
司君のすぐ後だと、つくしちゃんの警戒心も強いだろうしね

そんなあきら君の行動に、モヤモヤいらいらしている類君
でも自分の彼女ではないし、、と、言いたくても言えない状況

つくしちゃんも少しずつ類君の存在が大きくなっているみたいですね
でも、大企業の御曹司と言う事で、本気にならないようにと必死に自制しているみたいです
どうなるかなぁ

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