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in むか~しむかし

こぶとりじいさん

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美「パパ、、コブって中に何が入っているの?」
類「コブ?」

夕食の時間に、美空が突然訪ねて来た

類「どうした? 何かあったの?」
美「うん、あのね、今日幼稚舎で、こぶとりじいさんの話を読んでもらったの
  そうしたら、歩君が『コブの中には何が入っているだ?』って聞いたの」

その言葉に、類はプッと吹き出す
それは、つくしも一緒だ

つ「確かに、、コブの中には、何が入っているんだろう? 脂肪かな?」
類「たぶんね。 しかし、歩は司の子どもだけの事はあるな」

つ「えっ? って事は、道明寺も何か言ったの?」
類「あぁ、、、俺たちの時代は、こぶとり爺さんは宇宙人って事になってる」

その言葉に、つくしと美空はキョトンとした顔をする

つ「へっ? なんで?」
美「美空も聞きたい!」

類「あぁ、、良いよ」

類は、クスクスと笑いながら、その当時の事を話し始めた




先「今日は、こぶとり爺さんのお話です」
司「小太り爺さん? 太った爺さんの話しか?」

先「いいえ、、ほっぺたに大きなコブって言う、まあるい袋みたいなものをぶら下げたお爺さんの話しよ」
司「まあるい袋をぶら下げた? 頬に?」

先「そう! ほらっ、こんな風にね」
先生は、皆に見えるように本を高く持ち上げる

あ「あんなに大きな物がほっぺたに?」
類「邪魔だね」
総「あんなものがあったら、いくらカッコ良くてもモテねぇぞ?」
司「ほっぺたに袋がついてんなら、その中に大切な物をしまっておけるんじゃね?」

総「なるほど! 鞄をぶら下げているみたいな物か?」
司「あぁ、、そう考えたら便利だよな? 落とすことも忘れることもねぇ」

類「それなら、一寸法師の鬼にも、コブが付いていたらよかったのにね。
  そこに、小槌を入れていたら、忘れる事もなかったのに、、」
と、以前の一寸法師と絡めて話を始める

先生は、その話を聞きながら、いろいろな妄想が始まって面白いな、、と思いつつ、再び脱線しませんように、と願う

先「コブの中には、何も入らないの! まあ詳しくは家の人に聞いてね。
  それで、そのコブが右側についているおじいさんと、左側についているおじいさんが隣同士の家に住んでいました」

司「すっげぇ、、
  あんな大きな物が付いているだけでも珍しいのに、それが隣同士で二人もいるなんて、、ある意味奇跡だな」
先「確かに、、キセキだけど、、
  その右側にコブの付いているおじいさんが、山に木を切りに行くと、突然大雨が降り始めました。   
  それで雨宿りの為に、木の穴の開いた部分に入っているといつの間にか眠っていました。 
  そして目を覚ますと、沢山の鬼が楽しそうに踊っていました」

司「おぉ、、鬼の登場だ。 昔話定番の鬼だよな」
総「でも、、悪い事はしていないんだ」
あ「踊っていただけだし?」
類「しかも、沢山いるんだよ? すごいよね」

先「そうなの! ここでの鬼は、まあ悪い事はしていないかな?
  それで、おじいさんはその楽しそうな踊りに体が動き始めて、いつの間にか鬼たちの輪に混ざって踊りはじめました」

司「すっげぇなぁ、、このじいさんは、ダンサーなのか?」
総「だよな? でないと、普通は踊り出さないよな?」
あ「鬼も踊れる踊りってなんだ? フォークダンスか? ワルツか? タンゴか?」
類「バレエかもよ?」

類の言葉に、三人はシーンとなる
そして、、「「「無いな」」」と同時に呟いた

先「この場合の踊りとは、盆踊りの事よ! 笛や太鼓で演奏するの。
  それで、このおじいさん凄く踊りが上手くて、鬼たちが凄く褒めてね。
  『また明日も来いよ!それまでこれを預かっておく』と言って、おじいさんの右頬に会った邪魔なコブを取ったの」

司「げっ! おじいさん血だらけじゃねぇか!」
総「麻酔もしないで取ったんだろ? おじいさん死んだったんじゃね?」
あ「やっぱり鬼は、悪い事をするんだ! おじいさんを殺したんだし」
類「鬼は悪物って定番だしね」

先「う~~ん、、ちょっと違うんだな。 
  おじいさんのコブは取れたんだけど、血も何も出なかったの」
司「なんでだよ! 普通は出るだろ?」

先「普通はね、、」
総「まさか! このおじいさんは宇宙人なんじゃ?」

あ「そういう事か! だから、こんな変な所に大きなコブがあったんだ」
類「宇宙人だから、鬼を見ても怖くなかった?」

司「そうだぜ! だから鬼と一緒に踊ったんだ」
先「いや、、そうじゃなくてね、、」

先生が、必死で否定の言葉を告げようとするが、それを聞くはずもなく司が立ち上がる

司「おい! 皆! これからは、ほっぺたにコブをつけた人を見たら注意しろ!
  そいつは、宇宙人かもしれねぇぞ!」
総「あぁ、、お前ら、連されらるぞ!」
あ「宇宙人だから、空のどこか遠くへ連れて行かれるぞ」
類「誰も助けに来ないだろうね」

その四人の言葉に、園児は震え上がる
そして、ざわざわと宇宙人説を唱える4人の話に耳を傾け始めた

先生は、ぐったりと項垂れた





類から、昔のF4の話しを聞きながら、つくしも美空も笑いが止まらない

美「司おじさんって、ユーモアがあって面白いね
  これ、昔話だから、作り物のお話なのにね、、」

つ「それだけ真剣だったって事でしょ? 作り話と思わなかったんだから」
類「まあ、そうなるかな?」

つ「でも、類は『こぶとりじいさん』の話を、きちんと知ってるよね?
  それとも、未だに宇宙人だと思ってる?」
類「まさか! その後、司の家でタマさんにその本を読んでもらったからね。
  でも、司の中では、まだ宇宙人だと思っているかもね」

つ「なんで?」
類「ほらっ、よくばり爺さんが代わりに山へ行って、鬼たちの前で踊っただろ?
  自分のコブも取ってもらおうとしてさ」

美「うん、、でも踊りが下手だったんだよね? 
  それで怒った鬼が、昨日取ったコブを、おじいさんのほっぺにくっつけて、
  そのおじいさんは両方のほっぺに大きなコブが出来たんだよね?」 

類「そうそう! でさ、、司の奴、、今度はなんでくっつくんだ!って、食って掛かってさ
  やっぱり宇宙人だ! ボンドもないのに、くっつくはずがない!
  って、頑として譲らなかったからね」

その言葉に、つくしと美空は大笑いだ

類「でも美空? この話は、歩に言っちゃだめだよ?
  一応、父親の威厳っていう物が無くなるとダメだからね」
つ「くすっ、、そうだね。 歩君にとって、道明寺は憧れの父親だもんね」

美「分かった。 司おじさんの名誉の為に、誰にもしゃべらない、、」
類「ん、、頼むね」

こうして『こぶとりじいさん』の話は、皆の笑い話となった



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4 Comments

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2017/09/14 (Thu) 12:40 | EDIT | REPLY |   

りおりお  

凪子様

幼稚園や保育園のお遊戯会での劇ですが、、
我が家の所では、人数が多い為、主役が二人いたり、その主役も途中で交代したり、、
脇役も数人いたりと、いろいろです

そのどれもが、くじで決まるんですけど、年少さんで主役が当たった子供は、年中、年長ではその他もろもろにしか当たらなかったりと、先生たちも苦労していました
まあ、分からなくもないんですけどね

可愛い子供達の一生懸命な姿は、見ている親もほのぼのですよね
その頃の可愛い子供が、、今では、、です(笑)

2017/09/14 (Thu) 15:41 | EDIT | REPLY |   

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2017/10/23 (Mon) 12:40 | EDIT | REPLY |   

りおりお  

ノエ様

このお話も、、今聞くと、不思議ですよねぇ

何でコブをとっても血が出ない?
それを意地悪爺さんにどうやってくっつける?
しかも、翌日ですよ?

不思議ですよねぇ
それをすぐ口にする司君

こうして疑問を持つ事も大切
英才教育が此処でも発揮されているんでしょうね?
でもきっと、、F4も、昔話を楽しみにしていると思いますよねぇ

だから、素直に聞こうとしている(笑)

2017/10/23 (Mon) 20:33 | EDIT | REPLY |   

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