さくらいろ

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in むか~しむかし

かぐや姫

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十五夜の今日、、
花沢邸でも、ススキを飾り、お団子を添えてお月見をしている

いつもより大きく見える月を見ながら、、
美空は、感嘆の声を上げる

美「月が綺麗、、、」

そのうっとりとした表情に、類の心はドキドキと早鐘を打つ
まるで今にも、空から迎えの使者がやってきて、
あっという間に、美空を月へ連れて行くのでは?と思ってしまう

類「美空、、あまり月を見ないで、、」
美「なんで?」
類「美空が、月に連れて行かれそうだから、、、」

その言葉に、美空はキョトンとした顔をする
その類の話を聞いていたつくしは笑う

つ「それって、かぐや姫の話し?」
美「かぐや姫?って、月へ帰って行くお話?」

つ「そう。 きっと美空が、あまりにも可愛いから、パパが寂しくなったんじゃない?」
美「ぷっ! パパったら、、お子ちゃまなんだから。 かぐや姫は作り話でしょ?」
と、二人は笑い飛ばす

その言葉に、ホッとしながらも、幼稚舎時代を思い出す



先「はい、、今日は『かぐや姫』というお話です」

司「へぇ、、今日は、女の話か」
総「太郎じゃねぇんだ」

先「そうよ、、今日は太郎シリーズじゃないからね、、」

先生は考えた
太郎シリーズだから、この子達が異論を唱えるのでは?と
なら、女性バージョンのお話なら、何も異論が出ないのでは?と、、

先生は、意気揚々と話し始める

先「むかしむかし、竹取りのおじいさんが山で竹をとっていると、1本の竹がピカピカと光り輝いていました」

司「先生! 竹取りとは、どういう仕事だ?」
総「竹取りだから、竹を切る仕事?って事は分かるけど、、それが何に役立つんだ?」

先「竹を取って、籠を編んだり、桶の留め具に使ったりと、いろいろな生活道具を作ったの」

司「へぇ、、そんな仕事があったのか」
あ「でも、今は全然必要ないよね?」
類「今だと、、リストラ? 倒産?」

総「しかも、ピカピカ光る竹だろ? この竹が怪しいよな」
類「夜だと便利だよね? 昔は電気が無かったから、街灯代わりになるし」
司「おっ、、懐中電灯にもなるよな!」

先「そうね。 夜だと便利かもね。 じゃ先を進めるわよ?
  その光る竹を不思議に思い、切ってみると、竹の中から可愛いらしくて小さな女の子が出てきました」

司「出たぜ! 桃太郎バージョンだ!」
総「いつも思うんだけど、どうしてその中の子どもを、傷一つつけることなく、上手く切ることが出来るんだ?」
あ「それは思った。 もしかしたら、体の一部を切り落とすことも考えられるだろ?」
類「中の子どもは、ドキドキしているよね? ここは切らないで? もっと上を切って?ってさ」

司「すごく祈ってんだろうな。 命がけだなぁ」
総「案外、ここをお切りください、、って、線が入っているのかも?」
あ「おぉ、、安全策だな」
類「生まれる前から、死にたくないもんね」

先「確かに、、祈っていたかもしれないけど、おじいさんはプロ級の腕前なのよ、、
  子どもを傷付ける事無く、あっという間に切ったの!、、って事で、先に進みます。
  おじいさんは、これは神様からの授かりものに違いないと思い、女の子を家に連れて帰ることにしました。」

司「いつも思うんだが、危ねぇよなぁ」
総「あぁ、、可愛い女の子と言っても、竹の中に入っていたんだろ?」
あ「人間って考える方がおかしいよな」
類「宇宙人?」

先生は、にっこりと微笑む

先「確かに、、そうだよね? 竹の中に入っていたんだもんね、って事で、続けます。
  かぐや姫と名付けられた女の子は、おじいさんとおばあさんに大切に育てられ、それはそれは美しい女性に成長しました」

司「これも、あるあるじゃね? ブサイクになれよなぁ」
総「それだと、おじいさんとおばあさんが、大切に育てないからだろ?」
あ「顔で育て方を変えるって事?」
類「他人だしね」

先「おじいさんとおばあさんは、そんな人じゃありません。
  どんな子供でも大切に育てます! かぐや姫も、たまたま美しい女性だったの!
  って事で進めます。
  美しいかぐや姫の噂は瞬く間に広がり、5人の立派な若者から結婚を申し込まれましたが結婚をする条件として、
  「仏の御石の鉢を持ってきてください」と言いました。
  その他の若者にも、燕のこやす貝、火ネズミの皮衣、蓬莱の玉の枝、龍の頸の玉を持ってくることを条件に
  挙げましたが、誰も果たすことができませんでした」

司「それって、、何だ?」
先「見たことも無い物よ。 あるかどうかも分からないものなの。
  それを条件に出せば、5人の若者と結婚をしなくても済むでしょ?」

あ「どうして、そんな条件を出すんだ? 嫌なら、結婚しなければ良いだろ?」
先「昔の人は、自分の意思に関係なく、周りからの勧めで結婚相手を決められたの」

類「僕たちと一緒って事?」

その言葉に、先生はどう言っていいのか分からない
ただ、、

先「あなた達なら、大丈夫よ。 好きな人が出来た時、周りを説き伏せる力をつけていればね」
と励ます
そして先を続ける

先「やがて十五夜が近づくと、かぐや姫は月を見ながら泣いていました。
  おじいさんとおばあさんが泣いている理由をたずねると、かぐや姫は月の都の者であり、八月の満月の夜に
  月から迎えがやって来ることを打ち明け、おじいさんとおばあさんと別れるのが哀しいと話しました。」

司「やっぱり、かぐや姫は宇宙人だったんだ」
総「あぁ、、月は宇宙にあるもんな」
あ「すっげぇ、、おじいさんとおばあさんは、宇宙人を育てたんだ」
類「見て見たい、、宇宙人」

司「光る竹を探せばいいんじゃね?」
総「その中に、宇宙人がいるって事だよな?」

あ「総二郎の家に竹があったんじゃない?」
総「あれは、笹だ! 竹はもっと太いだろ?」

類「笹の中には、宇宙人がいないの?」
司「そうだよな? 笹も竹も変わらねぇだろ? 太さが違うぐれぇでよぉ」

先生は焦る
万が一、西門邸の笹を、この子達が折ったりしたら、、それこそ損害賠償になってしまう

先「あのねっ、、竹の中にしかいないの! だから笹じゃダメなの!」
司「竹の中なら、宇宙人がいるんだな!」

先「いるかも?ってぐらいだよ? 光る竹があったら?、、よ?」
司「じゃあ問題ねぇ。 俺の別荘に行けば、竹ぐれぇいくらでもあるぞ?」

総「じゃあ、、皆で行って探してみようぜ?」
あ「一本ぐらい、光る竹があるかもね」
類「竹取り名人も連れて行かないと、、かぐや姫の首を、、切り落とすかも?」

司「大丈夫だ。 竹林を管理している物を連れていけばよ」
総「それなら大丈夫だろ、、」

それらの話しに、先生は焦る
先「あのね。 一応言っておくけど、、光る竹の中にしかいないんだからね」
と、念押しをする

司「分かってるよ!」
先「分かってるなら良いんだけど、、じゃあ話をつづけるわよ?
  おじいさんとおばあさんは、月の使者からかぐや姫を守る為に、侍たちと共に家の周りを守りましたが、
  月の使者がやってくると侍たちは動けなくなってしまいました。
  まぶしい光を放つ使者を退けることはできず、かぐや姫は月の都へと帰っていきました。おわり」

それを聞き、四人は唖然とする

司「それだけか?」
先「そうだけど?」

総「じゃあ、、かぐや姫は、何しにここに来たんだ?」
先「何しに、、、って」

あ「竹の中に入って、育ててもらって、月へ帰っただけ?」
先「まあ、、そうね」

類「おじいさんとおばあさんに、一番大変な子育てを任せ、大きくなって迎えに来たって事は、
  単にそのかぐや姫の両親が、育児放棄をしたって事だよね?」
先「まあ、、、」

それを聞き、4人は呆れる

司「止めだ止め! かぐや姫を捕まえても、飯食わせて大きくさせて、勝手に帰るだけだぜ? 
  そんな奴を捕まえても、面白くもなんともねぇ。 光る竹探しは中止だ!」
総「女だから鬼退治は無理だとしても、育ててもらったおじいさんとおばあさんに恩返しをしろよ」

あ「綺麗な女性かも知れないけど、ただそれだけ、、って事だよな?」
類「全く面白味のない話だし、このかぐや姫は、何時月へ帰る事を知った訳?
  ずっとおじいさんとおばあさんを騙して過ごすことに、心苦しさは無かったの?」

司「あるわけねぇよ! 宇宙人だろ?」
総「でも、月に帰るって泣いていたんだろ?」
あ「案外、月に帰るとこき使われるんじゃない? その点、地球ではのんびりと出来たから」
類「胡坐をかいて過ごせるのが地球って事だね。 碌でもない女だな。かぐや姫って」

先生は、笑うしかない
昔から日本の昔話では有名な作品だが、突き詰めてみれば、恩を返したわけでもない
何をしたのか?と聞かれたら、確かにおじいさんとおばあさんが、育児をしただけだ

先「あははっ、、そうだね」
と簡単に締めくくり、そっと本を閉じた




類は、月を見ながら団子を食べている美空とつくしを見る

光る竹から生まれたわけではないが、すごく可愛い娘だ
このまま成長すると、絶対に美しい女性になる

その時、、美空を下さい、、という若者が現れたら、、
自分は、どうやって追い返そうか?

かぐや姫の様に、この世に存在しない見たことも無い物を取って来い!と言ってやろうか?
じゃあ、それは何が良いだろう?

う~~~ん、、真剣に考えておかないと、、

それに、あっという間に美空を攫って行く事も考えられるから、美空にSPをつけておかないとな
今から、男の子のチェックも必要だし、、

あぁ、、女の子って大変だ

胡坐を書いていても良いから、ずっと俺の元で過ごしてくれないかなぁ
ねっ、、美空、、


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2017/10/14 (Sat) 16:30 | EDIT | REPLY |   

りおりお  

凪子さん

この昔話シリーズ

幼い頃には素直に耳を傾けていたけれど、いま改めて読んでみると?
あれ?と思う事が多々ありますよね
もちろん、それは作り話なんですけど、有り得ないだろう!!と突っ込みどころ満載で(笑)

こんかいのかぐや姫(竹取物語)も、その一つです
確かに、子供を育てた事は一生の宝物ですけど、何で月に帰る?
それだと、もう一生会う事が出来ないじゃない?
しかも、おじいさんとおばあさんには、かぐや姫しか子供はいないのに、、

なんかね、子供が巣立つ事は嬉しいんだけど、凄く寂しい事でもある訳で、、
こうして親になって判る事も多々あるんですよねぇ

2017/10/14 (Sat) 21:32 | EDIT | REPLY |   

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