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むか~しむかし

ねずみのすもう

11
類「ただいま」
美「パパ! お帰りなさい!!」
つ「お帰りなさい」

類は、二人に出迎えられ、ニコニコとしてただいまのキスを贈る

すると美空が、類の前に餅を差しだした

美「パパ、、見て! 餅だよ!!」

袋の中には、小さな白い餅が5個ほど入っている

美「今日、幼稚舎で餅つきをしたの! それでね、、これ、、美空が丸くしたんだよ」
類「へぇ、、餅つきって今でもやってるのか、、」

つ「類の時代にもあったの?」
類「俺達の時代から始まったんだ」

つ「へぇ、、凄いね。 英徳で餅つきなんてするんだ。 
  でも、今頃餅つきなんてしないし、すごく良い行事だよね」

類は、つくしの言葉に曖昧な笑みを浮かべる
なぜなら、、その餅つきをするきっかけになったのが、自分達の発言から、、だからだ





先「は~い、集まって~~~。 昔話の時間ですよぉ」

その声に、園児たちは素直に手を止め、集まってくる
その後ろに、4人の姿もある
何だかんだと文句を言うが、楽しみの一つである事が判り、先生も読む事を楽しみにするようになっていた

先「今日は、『ねずみのすもう』と言うお話です」
司「また、ねずみが出てくるのかよ」
総「確かに、多いよな」
あ「ねずみじゃなくても、動物が出てくるのが多いよな」
類「それに、言葉が判らないはずなのに、何故か意思疎通が出来ているよね」

先生は、そんな言葉を聞き流す事が出来るまでに成長しているし、ちっとやそっとでは驚かなくなっている
つまり、先生も確実に成長している

先「そうだね。 昔話には動物が出てくるのが多いよね。
  意思疎通も出来るし、、凄い事だよね、、って事で、お話を始めま~す
  むかしむかし、あるところに、貧しいけれど心のやさしいおじいさんとおばあさんがいました」

司「おっ、、出た出た『貧しい』くて『優しい』おじいさんとおばあさん」
総「意地悪おじいさんとおばあさんも出るのかな?」

先「今回のお話には、出てきません。じゃ続けます、、
 ある日の事、おじいさんがいつものように山へ行くと、
  「でんかしょ、、でんかしょ」と、いう声が聞こえてきます」

司「でんかしょ?ってなんだ?」

先生は、ニヤリとする
こう聞かれると思い、改めて調べていたからだ
そして、ここは先生としての威厳が発揮できると、口を開きかけた時、、

類「力を出す時の掛け声だよ
   『でんかしょ』は『でかんしょ』という言葉の変形で、その『でかんしょ』は『どっこいしょ』の変形
  相撲取りの『どすこい』も『どっこいしょ』の変形だよ」
あ「すっげぇなぁ類! 良く知ってんあぁ」

類は、初めて羨望の眼差しを受け、自慢げな表情を見せる
ただ、先生はお株をとられた形だ
ガッカリと肩を落とす物の、先を進めようと口を開いた

先「そうです。 花沢君の言う通り、力を出す時の掛け声です。 物知りだね、、花沢君。
  では続きを話します
  『はて、なんの声だろう?』
 おじいさんが覗いてみると、二匹のネズミが相撲をとっていました。
  『あれは、うちの痩せネズミと、金持ちの家の太ちょネズミだ』」

司「ちょっとまった~~~!! なんで、そのおじいさんのネズミって判るんだ?」
先「痩せていたからよ、、」

総「それだけ? 痩せているネズミなんて、沢山いると思うぜ?」
あ「それこそ、野生のネズミなんて痩せてるんじゃない?」
類「確かに、、エサが無いと、痩せていくよね。
  この場合、痩せているというだけで、おじいさんのネズミと決めつけるのはおかしい」

司「それに、太っているだけで、金持ちのネズミと決めつけるのもなぁ」
総「じゃあ、司の家のネズミは太っているって事だろ? 
  お前、自分家のネズミが公園にいたとして、見分けがつくか?」

司「無理だぜ、、って言うか、俺ん家にネズミはいねぇよ!!」
あ「確かめたか? 案外いるんじゃね?」
類「あきらの家の方がいるんじゃない? 良くお菓子を作っているし、何時も甘い匂いがするし」
あ「俺の家? いや、、俺の家にもいねぇよ!!」

今にも、4人がネズミ捕りをする!と言い出しそうで、先生は焦ってストップをかける

先「はい! ストップ!! 今の家には、ほとんどネズミはいないと思います!!
  だから、ネズミ捕りとかやらないでね?
  じゃ、お話を続けます!
 おじいさんの家に住んでいる痩せネズミは力がないため、何度やっても太っちょネズミに負てしまいます。
 おじいさんは家に帰ると、おばあさんにネズミの相撲話をしました。
 『あれじゃあ、かわいそうだ。なんとかして、うちの痩せネズミに勝たせてやりたいなぁ』
 するとおばあさんが、
 『それじゃあ、うちの痩せネズミに、お餅を食べさせてやりましょうよ。きっと、力がつきますよ』」

司「お餅? そんなもんで力がつくのか?」
総「ステーキだよな?」
あ「牛肉が良いって言うよな?」
類「アミノ酸は? 持久力が付くんじゃない?」

先「そうね。 でもこの家は貧しいの。 それに昔はお餅を食べると力が付くって言われていたの。
  ほらっ、お餅は腹持ちが良いと言われ、何時までもお腹が空かないでしょ?」
司「食べたことがねぇ」
総「大福とか柏餅とかならあるけど、、あれは餅になるのか?」
あ「クッキーとかケーキとかなら食べるけど、、餅って食べないから」
類「うん、、喉を詰まらせるからって、食べた事無い」

確かに、餅は良く噛まないと喉を詰まらせる
まだ幼い子供達には、食べさせられない食材なのかも知れない、、と先生は思う

先「もう少し大きくなったら、食べる機会があるかもね、、って事で進めるわよ
 おじいさんとおばあさんは早速お餅をついて、痩せネズミの住んでいる穴に転がしてやりました。
 さて次の日、痩せネズミと太っちょネズミは、また相撲をとりました。
 でも今日はおじいさんの家の痩せネズミが、何度やっても相撲に勝つのです」

司「おぉ、、餅の効果だな」
総「餅ってすごいなぁ」
あ「一日で力が付くんだろ?」
類「餅、最強説だね」

少なくとも、餅に対する印象が変わり、先生は微笑む

先「不思議に思った太っちょネズミが、痩せネズミに尋ねました。
 『痩せネズミくん、どうして急に強くなったんだい?』
 痩せネズミは、得意そうに言いました」

司「えっ? 教えるのか?」
総「そこは秘密だろ?」
あ「普通は教えないよね」
類「他の人も強くなったら困るもんね」

この4人には、早くも他を蹴落とすと言う教育をされているのか?と思う
他の者と一緒に強くなろう、、と言う協調性が育まれていない事が悲しくてならない

先「痩せネズミさんは、自分だけが強くなるんじゃなくて、ライバルにも強くなって貰いたいと思ったの。
  だから、その秘訣を教えたのよ。
  ライバルであり、同士である、、って判る?」

司「つまりは、、俺達みたいに親友だった訳だ」
先「そう!! そうよ!! 道明寺君!! 良い事言うね」

滅多に褒められない司は、照れながら嬉しそうな顔をする
先生も、そんな司を見てホッと安堵する
決して蹴落とすだけを教えられている訳では無い
こうして、親友と呼べる者達との共存性も、きちんと持っているのが判ったから

先「じゃ、続けるわね
  『えへへへっ、じつはね。きのう、おじいさんとおばあさんがお餅をくれたんだ。だから力が強くなったんだよ』
  『いいなあ、ぼくの家はお金持ちだけど、ケチだからお餅をついてくれないんだ』
  『それなら、家へおいでよ。おじいさんはきっと今夜もお餅をついてくれるから、君にも半分わけてあげるよ』
 『ほんとうに! 嬉しいなあ』
 それを聞いたおじいさんは二匹分のお餅をネズミの穴に入れてやり、
  おばあさんは二匹のネズミに小さなまわしを縫ってあげました。
 家に帰った二匹のネズミは、お餅とまわしを見つけて大喜びです。
 喜んだ太っちょネズミはお土産に持ってきた小判をおじいさんとおばあさんにあげたので、
  おじいさんとおばあさんはお金持ちになりました。
 めでたしめでたし」

司「その太っちょネズミも、すげぇなぁ、、きちんと土産を持って来たんだ」
総「しかも、、小判だぜ?」
あ「まあ、、世間ではお金が一番って事が判ってんだろうな」
類「あのね、、お餅は分かるんだけど、、まわしってどうなんだろう? 
  ネズミにしてみれば迷惑なんじゃない?」

司「確かに、、余計なお世話だよな?」
総「ネズミがまわしを付けるか? 元々、服すら着ていないのにな」
あ「餅だけ食べて、そこに置かれているまわしを無視する事は出来ないしな」
類「それにさぁ、、普通、ネズミって嫌われない? 家の中にネズミがいたら、こうしてエサを与える?
  ただでさえ貧乏な家だよ? 食べ物だって貴重なのにさ」

司「確かに、、見つけたら駆除だよな」
総「家の柱とか壁とか食べるからだろ?」
あ「って事は、、先見の明があったとか?」
類「このねずみは、、お金を運んでくれる良いネズミだ、、と、分かっていた?」

司「やべぇ、、俺ん家のネズミも、何処かにお金を持って行ってんじゃね?」
総「なるほどな、、金持ちの家はネズミに要注意、、貧乏な家は、ネズミを大切にと言う教訓か、、」

先生は、困惑気味だ
途中までは良かった、、
どこで、こういう風にひねくれた発想に転換したのだろう?、、と、、

先「それはちょっと違うと思うよ?
  こうして皆に優しくしようねって事を教えたかったんだと思うけどな」

司「皆にって言うか、ネズミに餅を食べさせただけだろ?」
総「それにネズミにでも優しくしていたら、だんだんと増えていくぜ?」
あ「ネズミって、たくさん子供産むんだよな?」
類「この家、、ネズミだらけになるよね」

先生は困った、、と思う
どうすればこの場を切り抜ける事が出来るのか、、と、、
そこで出た答えが、、餅つきだ

先「そうだ!! 餅つきって知ってる? 臼と杵で餅をついてみようか?」

途端、その場にいた園児たちは目を輝かせる
もちろん、F4も同じだ

その表情を見て、先生はホッと胸を撫で下ろす
とりあえず、、これでこのお話は忘れてくれるかな?、、と



類は、昔懐かしい記憶を辿りながら、目の前の小さな餅を焼いて貰い、砂糖醤油を付けて食べる

美「美味しい!!」
つ「うん、、凄く柔らかい」

類「美空! しっかりと噛むんだよ。 餅って喉を詰まらせるから、、」
美「知ってる! パパとママが良く言ってるから」

類はクスッと笑みを洩らす
やっぱり親としては、子供に餅を食べさせるときには気を遣う物だな、、と




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既に年も明けています
これを考えていた時期がモロバレですね
まあ、それはご愛嬌と言う事で


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11 Comments

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2018-02-19 09:22

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りおりお
Re: ノエ様

りおりお  

2018-02-19 10:12

こんにちは

こちらのチビF4は、文句を言いながらも昔話を楽しみにしていますよね
だからこそ、先生が『集まって~』と声を掛けると、皆の後方にきちんと座り、耳を傾けている
文句を言うのも、真剣に聞いている証拠

それらの疑問に答える先生の苦労と言ったら(笑)
嘘を教えちゃいけない、、でも、多少は仕方ない、、
頑張れ!!と、先生を応援したくなりますね

このお話も、年末までにお届けするはずが、、急遽ヤフーブログに更新するお話を挟んだためこんな時期に(>_<)
やっぱりヤフーは撤退かなぁと思っています

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2018-02-19 10:18

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2018-02-19 11:04

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Re: ゆきり〜様

りおりお  

2018-02-19 11:46

こんにちは
確かに、幼稚園のほうが行事事を沢山してくれます
それもやはり教育の一環なんでしょう

そして…毎回苦労する先生(笑)
言葉につまりながらも、必死に言い訳?しています
司くんたちのツッコミは、脅威ですものね
でもF4も、この時間は楽しみなのでしょう

ホノボノ…ですね

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2018-02-19 11:51

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りおりお
Re: LE〜様

りおりお  

2018-02-19 13:14

こんにちは

可愛いF4なんですけど…疑問を口に出し、先生は何時もタジタジ
それでも、なんとか説明をする先生
ご苦労様です

でも…子供の素直な疑問ですし、答えてあげないと!という先生の気持ちは凄いです
そして…何気にこの時間を楽しみにしているんでしょうね
毎回、きちんと耳を傾けているんですから(笑)

また次回もお楽しみに〜

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2018-02-20 02:57

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Re: まりぽ〜様

りおりお  

2018-02-20 07:55

おはようございます

お餅って、腹持ちが良くスポーツ選手も試合前によく食べるとか!
私は、砂糖醤油に黄粉をまぶして食べるのが好きです
美味しいです(っ˘ڡ˘ς)

ヤフーがβ版に大幅変更する事になり、こちらでの更新に切り替え約三ヶ月
どちらも良し悪しがありますが、やはりヤフーでの更新は出来ないかな?と思っています
あちらの作品もこちらに移行しようと…
でないと、Let's〜の続きが書けない(笑)

これからもよろしくお願いします
どんな時間にお越しくださっても大丈夫ですよ?
無理なさらないでくださいね

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2018-02-20 15:22

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りおりお
Re: まりぽ~様

りおりお  

2018-02-20 17:16

こんにちは

お餅の食べ方、、
贅沢食いですよね
でも、あの組み合わせは外せません
甘いんですけど、何個でもいけます(笑)

ヤフーの方も、チマチマとやっているんですけど、昔の作品の手直しをやりたくなって(笑)
だって、行間が狭すぎ(これ、私が見にくい←お年寄りには行間は大切ですよね)

でも、それをやっているとなかなか前に進まない(>_<)
と、苦労しています
春からβ版になると言われていますが、その春ももうすぐ!!
急がねば、、ですね

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