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LET'S AFTER ♫<完>

107 手錠物語

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類は、華音を寝かしつけ、つくしの待つ寝室へ向かった

類「お待たせ。 光音は寝た?」
と小声で呟くが、二人とも既に寝ているのか身じろぎ一つしない

静にベッドに近づくと、光音は、いつものようにつくしの胸に顔を埋め、更に片手は胸に置かれている
しかも、時々指先がムニムニと揉むように動いている

毎日の事で、見慣れた光景なのだが、類としては溜息しか出ない
そして、いつものように、光音を運びだそうと、少し布団を捲ると、つくしが目を開けた

つ「類? 華音は寝た?」
類「ん、、」

つ「それと、今日はちょっと、、」
類「ん?」

つくしは、自分の左手をそ~と持ち上げる
すると、光音の左手も上がってくる
その二人の手は、手錠でしっかりと繋がれている

類「手錠? 誰がこんな物を光音に?」
つ「さあ? でも昨日までは無かったし、、誰かのクリスマスプレゼントかな?」

クリスマスプレゼント?
誰が?

俺の両親とつくしの両親では無い
司はドローン、あきらはゲーム機、、じゃあ総二郎?

り得る、、
茶道の稽古の時にでも、頼んだんだろう

しかし、、何でこうも本格的な物をプレゼントする訳?
二人の両手をしっかりと繋いでいる手錠は、本格的な物だ
金属で出来ており、引っ張っても広げても、びくともしないし壊れない

類「ちょっと、光音の部屋で鍵を探してみる」

類は、サッと光音の部屋へ向かう
手錠が入っていた箱を隅々まで見るが、鍵は無い

机の中、本棚、ありとあらゆる場所を探すが、やはりない

類「はぁ~」
と溜息を吐き、再び寝室へ戻る

類「無い。 光音の奴、どこへ隠したんだ?」
つ「さあ? でも今日はこのまま寝よう? 光音と寝るのも久しぶりでしょ?」

類「そうなんだけどさぁ、、二人の繋がれた手が問題なんだよ」

それは、左手と左手だ
光音をゆっくりと抱きかかえ、反対側に寝かせても、つくしは光音の方を向く
二人を上に向かせると、身体の上に手が乗る
それだと息苦しく、どうしても向かい合う方が楽な体勢なのだ

つまり、、
つくしと光音が向かい合い、類は独りぼっちになってしまう

類「なんで、右手と左手を繋がないかなぁ」
つ「偶然にしても凄いよね。 とりあえず、今日はこのまま寝よう?
  類は、そろそろサンタさんのプレゼントを置いて来て?」

類「はぁ、、仕方ない。 ほんと光音の奴、何て事をしてくれたんだよ」
と、ブツブツ言いながら、隠していたプレゼントを取り出し、それぞれの枕元へ置いてくる

そして、渋々、つくしの背後に潜り込み、その背中を抱きしめた

類「結婚して初めてかも、、」
と呟き、目を閉じた

だが、繋がれた手錠が更なる問題を引き起こす

子供は良く動く
それは、光音も例外では無い

光音が寝返りをうつたびに、つくしの手が引っ張られ、、
反対を向くと、つくしも反対側へと移動しなければならない
と言う事で、つくしは一日中ベッドの上で右往左往していた

そして、8時頃、、、つくしが光音を起こす

つ「光音? 朝だよ? ほらっ、サンタさんからのプレゼントがあるよ?」

すると、眠い目をコシコシと手の甲で拭う
その仕種は、類のミニチュア版のようで可愛い
そして、ここまで親子って似る物なのか?と不思議でならない

そんな光音は、パチッと目を開ける

光「ママ、、おはよ」
つ「ん、、おはよ」

そのつくしの後ろから、類がぬっと顔を出す

類「おはよ、光音! ところで鍵はどこ?」

その言葉に、光音は自分の左手を見る
そこには、大好きなママと手錠で繋がっている

光「ママ、、一緒に寝たの久しぶりだね。 これからも一緒に寝ようね」
と、悪びれる事無く告げる

その言葉に、類はカチンとくる

類「鍵!!!」
と、どうしても、口調がきつくなる

類「手錠を外さないと、サンタからのプレゼントが、開けられないだろ? 
  サッサと出しな!」
光「鍵は、佳代が持ってる」

その言葉を聞き、類はパジャマのまま、佳代の元へ急いだ
光音の言う通り、鍵は佳代が持っており、それを受け取るとすぐに手錠を外す

そして、二人の手首を見て、類と光音は同時に叫んだ

類・光「「 あっ!! 」」

その手首は、真っ赤にリング状に腫れている
特に、つくしの手首は悲惨なほどだ

光「ママ、、ごめんなさい。 僕、、こんなつもりじゃ無くて、、」

光音は、目にいっぱい涙をため、つくしに抱きつく
そして、声をあげ泣きはじめた

そんな光音を、つくしは、抱きしめ背中を擦る

つ「ママは大丈夫よ? それより光音は? 手首痛くない?」
光「うん、僕は大丈夫。 でも、ママの手が、、手が真っ赤になって、、
  ほんとにごめんなさい。 ただ、ママと一緒に寝たくて、、
  いつも、パパに邪魔されて、朝まで一緒に寝られなくて、、ぐすんっ」

涙が次から次へと頬を伝い、必死に謝り続ける光音
そんな光音を、しっかりと抱きしめ、ヨシヨシと背中を撫でるつくし

そんな二人の姿を見れば、類も怒るに怒れない

類「光音、、しっかり反省しているようだから怒らないけど、、
  こうして、大好きなママが傷付くのって嫌だろ?」
光「うん。 ごめんなさい」

類「じゃ、もう二度とこんな事をしないように」
光「うん。 もうしない」

類「それ、総二郎に頼んだの?」
光「そう。 悪い人が来たら捕まえるからって、、
  そうしたら、僕の手首に合う小さい物を買ってやるって、、」

類は、なるほど、、と納得する
それにしても、つくしと一緒に寝るために、手錠と言う発想
さらに、その鍵を自室に隠すのではなく、信頼のおける第三者に渡す知能犯
こいつ、、将来どんな大物になるんだ?
俺以上のキレ者か?
と、戦々恐々とする思いだ

類「光音、、もう良いから、サンタのプレゼントを開けてごらん?」
つ「そうよ光音、、もう良いから、サンタさんのプレゼントを開けてみて?
  ママも、何が入っているか知りたいな、、」
と、光音を気遣い、この件はこれで終わりとばかり、話題をサンタプレゼントに替える

光音は、ポロポロと涙を流しながら、そのプレゼントの包装紙を開けた

すると、中からは、おっぱいの模型が出てきた
それを見て、光音とつくしは固まる
ただ、喜んだのは類一人だ

類「おっ! 良い物貰ったな。 光音の大好きなおっぱいだ!
  これで一人で寝ても寂しくないよ? ほらっ、胸もちゃんと柔らかいし」

嬉々としながら、類はその胸を揉む
それを確かめるように、光音も揉み揉みと揉んでみる

光「ママのより硬い」

類は、良く判っているな、、と思うが、顔には出さない

類「そう?」
光「それに、、ママより大きい」

当り前だろ?
何で、つくしのサイズで、つくしの柔らかさの物を、光音にあげなきゃならいのさ
これは、田村好みのサイズだよ

類「まあ、少しだけね。 でも、これで夜中目が覚めても安心だな」
と喜ぶ

光音としては、反論したい所だが、今はそれが出来ない

ガバッとつくしの胸に顔を埋め、本物と作り物の違いを確かめるのが精一杯だった
もちろん、、その光音を、類がガバッと引き剥がす

そしてつくしは、、
ただただ、、呆れるしかなかった






2018.4.25加筆修正

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2 Comments

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2018-05-30 22:07

このコメントは管理人のみ閲覧できます

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りおりお
Re: とりこ様

りおりお  

2018-05-30 22:38

いいえ、こちらの話はまだ続ける予定です
とりあえず、ヤフーでアップしている部分は、全てこちらに移行させました

今、他の作品を移行中です
それが終わったら、また華音と光音君、心音のお話を書いてみたいです
もう少しお待ちくださいね

コメント有難うございました

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